「Kiaf SEOUL 2025」開幕レポート。不況が叫ばれるいまだからこそ、東アジアのアートの中心地を確固たるものに
「韓国国際アートフェア」(Korea International Art Fair SEOUL、通称「Kiaf SEOUL」)が、今年も開幕した。会期は9月7日まで。会場の様子をレポートする。

韓国を代表するアートフェア「韓国国際アートフェア」(Korea International Art Fair SEOUL、通称「Kiaf SEOUL」)が、今年も開幕した。会期は9月7日まで。会場の様子をレポートする。
今年も、Kiafの会場となっているのはソウルの大型展示場・COEX。今年は世界20ヵ国から175のギャラリーが集まった。Art of Nature Contemporary(香港)、The Bridge Gallery(パリ)、hide gallery(東京)、h-u-e(釜山)、021Gallery(大邱)、Primo Marella Gallery(ミラノ)、LWArt(東京)、NUMBER 1 GALLERY(バンコク)、Window Fourteen(ジュネーブ)、yoonsungallery(大邱)、Galerie Zink(ゾイバースドルフ)、SISTEMA GALLERY(モスクワ)など、21のギャラリーが初参加している。

206ギャラリーが参加した前回と比べてギャラリー数は減っており、世界的なアートマーケット低迷の影響が推察されるが、ディレクターのユニス・ジュンは本フェアとソウルのマーケットについて、次のように語り自信をのぞかせた。
「たしかに世界のアートマーケットは低迷期にありますが、こうした状況だからこそ、ソウルのような個性あるローカルマーケットがその強さとしなやかさを示す好機だと考えています。ソウルは政府による支援、積極的なコレクター、そしてKiafやFriezeといった主要イベントを有しています。こうしたプラットフォームが韓国のアーティストやギャラリーと国際的なアートシーンとのつながりを生み出し、韓国の現代美術の多様性と暑さを紹介できていると自負しています。不確実な時代にあっても、私たちの最優先事項は韓国のアーティストの長期的な認知度を高め、ソウルを年間を通じてアートを楽しめる都市として確立させることです。この取り組みを続けることで、ソウルのアートマーケットは今後も力強さを保ち、国際的な存在感をさらに強めていけると確信しています」。
