EXHIBITIONS

京都の五人

2025.12.01 - 2026.02.28

上村松園 娘深雪 1914年 足立美術館蔵

 足立美術館で「京都の五人」が開催される。

 近代以前の京都画壇では、円山派や四条派などの流派が展開していた。明治時代に入ると、日本初の公立美術学校である京都府画学校の設立などにより、日本画の近代化がいち早く進められた。画家たちは伝統的な表現を基盤に、西洋絵画の技法や視点を取り入れ、日本画の新たな表現を模索した。

 なかでも近代日本画の先駆者のひとりである竹内栖鳳は革新的な画風を打ち立て、その影響は大きかった。栖鳳が主宰した竹杖会や、教鞭を執った京都市立絵画専門学校からは、多くの優れた画家たちが育っていった。

 本展では、竹内栖鳳、上村松園、菊池契月、橋本関雪、榊原紫峰の5人の日本画家を紹介する。それぞれが伝統と革新を行き来しながら生み出した多様な画風を通して、近代日本画の豊かな展開を見つめる機会となるだろう。