2026.4.25

ゴールデンウィークに見るべき42の展覧会

2026年のゴールデンウィーク連休を利用して訪れたい、編集部注目の展覧会をピックアップしてお届けします。※4月26日24時まで、すべての方に全文お読みいただけます。

「国松希根太 連鎖する息吹」(十和田市現代美術館)の展示風景より
前へ
次へ

北海道・東北

「描かれた女性たち -エコール・ド・パリの時代を中心に」(北海道立近代美術館)

 北海道・札幌の北海道立近代美術館で、「描かれた女性たち -エコール・ド・パリの時代を中心に」(北海道立近代美術館)が開催される。レザネ・フォル(狂乱の時代)と呼ばれた1920年代のパリ。女性たちは、自由で開放的な雰囲気の中、多方面で活躍するようになり、新たなライフスタイルを形成した。

 本展では、この時代を中心にエコール・ド・パリの画家たちによって描かれた女性像により、さまざまな立場や境遇の女性たちの実相に迫る。

会期:2026年4月25日〜8月30日
会場:北海道立近代美術館
住所:北海道札幌市中央区北1条西17丁目
開館時間:9:30~17:00
休館日:月(5月4日、7月20日は開館)、5月7日、7月21日
料金:一般 510円 / 大学・高校生 250円

「藤田嗣治 絵画と写真」(札幌芸術の森美術館)

 北海道・札幌の札幌芸術の森美術館で、「藤田嗣治 絵画と写真」が開催される。会期は4月29日~6月28日。

 本展では、藤田について「写真」を手がかりに再考する。藤田は若い頃から晩年に至るまで、旅先や日常において人や風景を撮影し、多くの写真を残した。藤田は写真から細部を抽出し、絵画制作の際に画面上で再構成するなど、写真を資料として活用していた。

 会場では絵画作品とともに制作の素材となった写真をあわせて展示する。また、資料の域を超え、藤田の感性や色彩感覚が表れた写真をまとめて紹介。あわせて、自画像やポートレート写真を通じて形成された藤田のイメージに注目し、そのあり方を検証する。さらに、ウジェーヌ・アジェ、マン・レイなど、藤田が交友を持った同時代の写真家の作品も紹介し、絵画と写真の関係性を多角的に示す。

会期:2026年4月29日~6月28日
会場:札幌芸術の森美術館
住所:札幌市南区芸術の森2-75
電話番号:011-592-5111
開館時間:9:45〜17:00(6月〜17:30) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:5月25日
一般:1800円 / 大学・高校生 1000円 / 小・中学生 500円

「杉⼾洋展:えりとへり / flyleaf and liner」(弘前れんが倉庫美術館

 青森県弘前市の弘前れんが倉庫美術館杉戸洋の大規模個展「杉戸洋展:えりとへり / flyleaf and liner」が開催されている。会期は5月10日まで。展覧会レポートはこちら

 杉戸洋は1970年愛知県生まれ。92年に愛知県立芸術大学美術学部日本画科を卒業した。90年代より国内外で精力的に作品発表を行なっている。おもな個展は「frame and refrain」(ベルナール・ビュフェ美術館、2015)、「こっぱとあまつぶ」(豊田市美術館、2016)、「杉戸洋 とんぼ と のりしろ」(東京都美術館、2017)など。平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣賞を受賞している。

「杉戸洋展:えりとへり / flyleaf and liner」(弘前れんが倉庫美術館)展示風景

 本展では、杉戸が近年注目している「余白」に焦点をあてる。杉戸の作品には、小さな家や船、果物、木々、雨粒といった身近なモチーフが登場し、線や幾何学的なかたちとともに繊細かつリズミカルに構成されている。キャンバスの縁に貼られた紙や木片のように、普段は目立たない部分=「えり」や「へり」に着目し、表面の外側にある存在や余白を見つめる杉戸の視点は、本の「あそび紙(flyleaf)」や洋服の「裏地(liner)」など、あらゆるものに潜む見えない領域へと広がっている。会場では、1990年代から最新作までの絵画を中心に、杉戸のこれまでの作品が総合的に紹介されている。

会期:2025年12月5日~2026年5月17日
会場:弘前れんが倉庫美術館
住所:青森県弘前市吉野町2-1
電話:0172-32-8950
開館時間:9:30~17:00(〜2月28日)/9:00〜17:00(3月1日〜)※入場は閉館30分前まで
休館日:火、12月26日〜1月1日、5月7日(4月14日、4月21日、4月28日、5月5日は開館)
観覧料:一般 1500円 / 大学生・専門学校生 1000円 / 高校生以下 無料

「国松希根太 連鎖する息吹」(十和田市現代美術館

 青森・十和田市の十和田市現代美術館で、北海道を拠点とする彫刻家・国松希根太の美術館初の個展「国松希根太 連鎖する息吹」が開催されている。会期は5月10日まで。展覧会レポートはこちら

 国松は1977年北海道生まれ。多摩美術大学美術学部彫刻科を卒業後、2002年より飛生(とびう)アートコミュニティー(北海道白老町)を拠点に制作活動を行なう。北の大地で長い年月を経て独自のフォルムを形成した木々と出会うことで作品を制作し、近年はとりわけ地平線や水平線、山脈、洞窟などの風景のなかに存在する輪郭(境界)を題材に彫刻や絵画、インスタレーションなどを発表している。

展示風景より、国松希根太《WORMHOLE》(2025)

 本展は、国松の代表的な作品を紹介する機会となる。国松の代表作である巨木を素材にした彫刻「WORMHOLE」シリーズが林立する大きな空間とともに新作を展示。また、希根太、父・明日香、祖父・登、そして秋田・由利本荘のこけし作家で北海道に移住した曽祖父・美登里へと連なる国松家の創造の連鎖を、父、祖父の作品とともに紹介。そしてCube Cafe & Shopの空間では、2026年に40周年を迎える飛生アートコミュニティーの歴史、そして国松らが立ち上げた飛生芸術祭の活動を紹介する。

会期:2025年12月13日~2026年5月10日
会場:十和田市現代美術館住所青森県十和田市西二番町10-9
電話」:0176-20-1127
開館時間:9:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月(祝日の場合はその翌日)、12月30日、12月31日、1月1日、1月13日〜1月16日、2月2日〜2月6日

「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」(福島県立美術館

 福島県福島市の福島県立美術館で「福島県政 150周年・東日本大震災 15年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が開催されている。

 オランダに生まれたフィンセント・ファン・ゴッホは、近代絵画史に忘れ得ぬ足跡を残したポスト印象派の画家だ。本展は、世界屈指のファン・ゴッホのコレクションを誇るクレラー=ミュラー美術館の名作を2期に分け紹介するもので、今回はその第1期となっている(第2期は2027年6月開催予定)。

 展示室では、モネやルノワールなど同時代の画家たちの作品もあわせて展示され、ファン・ゴッホの人生と画業をたどる機会となっている。福島県政150周年、東日本大震災および原発事故から15年の節目となる2026年に開催されている本展は、初期のオランダ時代から、パリを経て、南仏アルルにいたる前半生に焦点が当てられる。

会期:2026年2月21日~5月10日
会場:福島県立美術館
住所:福島県福島市森合字西養山1
電話:0176-20-1127
開館時間:9:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月(祝日の場合はその翌日)

北陸・信越

「路上、お邪魔ですか?」(金沢21世紀美術館

 石川県金沢市の金沢21世紀美術館で、特別展「路上、お邪魔ですか?」が開催される。会期は4月25日~9月6日。

 かつて日本には、公界と呼ばれる一定の制度や権力の及ばない自由な空間が存在していた。現代における「路上」は、所有や統治の枠組みが曖昧で、ときに制度へのレジスタンスによって自由を見出そうとするいっぽうで、排除の論理による不安定さも抱えている。本展では、路上をキーワードに作品や歴史的なできごと、言説を紹介し、現代における公共性がもつ課題を考える。

「路上、お邪魔ですか?」(金沢21世紀美術館)展示風景

 本展覧会は、1986年に赤瀬川原平や藤森照信らによって結成された「路上観察学会」の創設40周年を契機としている。メディアを通して都市と自然が意図せず生み出した状況を共有した同会の活動を紹介するとともに、2020年に渋谷で起きた路上生活者殺害事件などの事例を通じ、他者の主観的ルールが衝突する空間としての側面にも注目する。現代美術から歴史的資料、テレビゲーム、銭湯、大道芸までを展示し、過去の実践から現代の都市に対する批評的なアプローチまでをたどりながら路上の公共性を探る。

会期:2026年4月25日~9月6日
会場:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
電話 076-220-2800
開館時間 10:00~18:00(金土~20:00)
休館日 月(ただし5月4日・7月20日は開場)、5月7日、7月21日
観覧料 一般 1200円 / 大学生 800円 / 小学・中学・高校生 400円 / 65歳以上の方 1000円

「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」(国立工芸館

 石川県金沢市の国立工芸館で「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」が6月14日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 ルネ・ラリック(1860〜1945)は、ジュエリーとガラスのふたつの分野で活躍したフランスの工芸作家。19世紀末から20世紀前半に流行したアール・ヌーヴォー、アール・デコの時代において、ジュエリー、花瓶、香水瓶、カーマスコットなど多くの作品を発表した。

「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」(国立工芸館)より、ルネ・ラリック《花瓶 オラン》(1927) 26.6×27.5cm 井内コレクション(国立工芸館寄託)

 本展では、国立工芸館に寄託された井内コレクションのラリック作品を中心に、エミール・ガレやドーム兄弟など、同時代の工芸・デザイン作品を展示。ガレやドームのガラス、当時の家具やポスターなど、フランスの装飾美術を紹介する。

会期:2026年3月20日~6月14日
会場:国立工芸館
住所:石川県金沢市出羽町3-2
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9:30~17:30 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし3月30日・4月6日・4月27日・5月4日は開館)、5月7日
観覧料:一般 1200円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下 無料

「戦後80年 戦争と子どもたち」(新潟市美術館

 新潟県新潟市の新潟市美術館で「戦後80年 戦争と子どもたち」が5月31日まで開催されている。

 本展では、戦時中から終戦直後にかけて制作された、子供を主題とする美術作品や、子供たちに向けて制作された絵本、教科書、紙芝居、さらに戦時下に子供たち自身が描いた作品を紹介する。

青柳喜兵衛《天翔ける神々》(1937) 北九州市立美術館蔵

 戦時下において画材が配給制となり、表現や発表に制限が加えられるなか、美術家たちは子供たちを希望の象徴として描いたいっぽう、「少国民」として総力戦を支える存在としての姿も表現してきた。戦後の混乱期においても、子供たちの姿は再生の象徴として描かれている。本展では、こうした「子供」をめぐる美術を当時の時代背景とあわせて紹介し、美術家たちが向けた眼差しをたどる。

会期:2026年4月11日~5月31日
会場:新潟市美術館
住所:新潟県新潟市中央区西大畑町5191-9
電話:025-223-1622
開館時間:9:30~17:00(観覧券の販売は閉館30分前まで)
休館日:月(5月4日は開館、GW中無休)

越後妻有 MonET 連続企画展Vol.10「宮坂了作 ART 75歳」(越後妻有里山現代美術館 MonET)

 越後妻有里山現代美術館 MonETで、越後妻有 MonET 連続企画展Vol.10「宮坂了作 ART 75歳」が6月14日まで開催されている。

 宮坂了作は、1950年長野県諏訪市生まれ。74年にカリフォルニア芸術大学を卒業し、帰国後は郷里で農業に従事する傍ら不動産業を営み、農業委員や伝統文化の継承など地域の活動に取り組みながら創作活動を行う。在学中に師のアラン・カプローから自身の創作の原点を問われ「Farmer」と答えて以来、大地に関わる作品を発表している。

越後妻有 MonET 連続企画展Vol.10「宮坂了作 ART 75歳」展示風景

 本展では、未公開作品を含む初期の《地図の絵画》や近年の《植物文字》に加え、昨年、越後妻有において田植えと稲刈りの時期に描かれた新作を公開。ゲストキュレーターの椹木野衣は、宮坂の活動を「Art(美術)」と「Agriculture(農業)」のふたつの「A」を「Revolutionary(価値転換的)」に結びつける「Techne(技術)」からなると語っている。長野県外での大規模な個展は初めてとなる。

会期:2026年4月11日~6月14日
会場:越後妻有里山現代美術館 MonET
住所:新潟県十日町市本町6-1-71-2
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:火、水(祝日を除く)、5月7日
料金:一般 1200円 / 小中 600円

「北斎VS 福⽥美蘭 ⼩布施へのメッセージ」(北斎館

 長野県小布施町の北斎館で、北斎館50周年記念特別展「北斎VS 福⽥美蘭 ⼩布施へのメッセージ」が開催されている。会期は6月7日まで。

 福田美蘭は1963年東京都生まれのアーティスト。87年、東京芸術大学大学院美術研究科を修了した。89年安井賞、94年VOCA賞、2013年芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。現代における美術に対して洞察の目を向ける作品を制作している。

 本展では、現代アーティストの福田美蘭が北斎館の所蔵作品をモチーフに制作した新作を公開する。「冨嶽三十六景」シリーズをはじめ、北斎が小布施町で描いた晩年の「上町祭屋台天井絵男浪・女浪」、岩松院天井絵鳳凰図などを題材とした作品を展示。福田美蘭独自の解釈と表現による北斎アート作品を紹介する。

会期:2026年4月11日~6月7日
会場:北斎館
住所:長野県上高井郡小布施町大字小布施485
電話:026-247-5206
開館時間:9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:会期中無休
観覧料:大人 1500円 / 高校生・大学生 700円 / 小中学生 500円

関東

「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち」(宇都宮美術館

 栃木県宇都宮市の宇都宮美術館で「宇都宮美術館開館30周年・市制施行130周年記念 ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」が6月21日まで開催されている。会期は6月21日まで。

 19世紀後半のフランスで、美術界を占拠していたアカデミズムに反旗を翻し、変化する社会や新しい生活様式に刺激を受けて、革新的な絵画表現を生んだ「印象派」。印象派は成立当初は厳しい批評や嘲笑の的となったが、柔らかな色彩や親しみやすい主題によって、現在では国内外の多くの人々に愛されている。

フィンセント・ファン・ゴッホ《跳ね橋》(1888) ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵 Vincent van Gogh, The Drawbridge, 1888, Oil on canvas, Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: ©RBA, Cologne

 本展では、印象派を代表するモネ、ルノワール、セザンヌ、ピサロをはじめ、彼らに影響を与えたミレー、コローらバルビゾン派の画家たち、さらには新印象主義のもっとも重要な画家のひとりであるシニャックなど、印象派をめぐる42名の画家たちの作品70点を展示。ドイツ有数の美術館、ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団のコレクションからなる、印象派に紐づくフランス近代美術の名品の数々を紹介する。

会期:2026年4月19日~6月21日
会場:宇都宮美術館
住所:栃木県宇都宮市長岡町1077
電話:028-643-0100
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(5月4日は開館)、4月30日、5月7日
観覧料:一般 1200円 / 大学・高校生 1000円 / 中学・小学生 無料

「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」(国立新美術館

 東京・六本木の国立新美術館で「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」が開催されている。会期は5月11日まで。展覧会レポートはこちら

 本展は、イギリスを代表する美術館である「テート美術館」のコレクションを中心に、1990年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を多角的に紹介するもの。約60名の作家による約100作品を通して、この時代のクリエイティブな熱狂がいかに世界のアートシーンに決定的な影響を与えたのかを検証する。 タイトルにあるYBAとは、「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」を指す言葉。本展は、テート美術館が自ら編んだ、YBAと90年代英国アートの決定版となる。

コーネリア・パーカー《コールド・ダーク・マター:爆発の分解イメージ》(1991)

 世界最大級の近現代美術コレクションを誇るテート美術館の所蔵作品から、約60名の作家によるおよそ100点の作品を通じて、90年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を検証する。参加作家は、ダミアン・ハースト、ジュリアン・オピー、ルベイナ・ヒミド、スティーヴ・マックイーン、トレイシー・エミン、ヴォルフガング・ティルマンスなどそうそうたるラインナップとなっている。

会期:2026年2月11日~5月11日
会場:国立新美術館
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~18:00(会期中の金土は〜20:00)※入場は閉館30分前まで
休館日:火(ただし5月5日は開館)
観覧料:一般 2300円 / 大学生 1500円 / 高校生 900円 / 中学生以下無料

「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」(東京都現代美術館

 東京・清澄白河の東京都現代美術館で「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」が7月26日まで開催されている。開幕レポートはこちら

 アメリカを代表する絵本作家エリック・カール(1929〜2021)は、ページごとに紙のサイズが変わり、あおむしの食べた跡が穴で表現されている絵本『はらぺこあおむし』で知られる。幼年時代の思い出にもとづく色鮮やかで光あふれる原画と、グラフィックデザイナーとしての経験によるブックデザインの技術を融合させた作品を数多く生み出した。

『はらぺこあおむし』1987年版 表紙(1987)エリック・カール絵本美術館

 本展は『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念して、エリック・カール絵本美術館とともに開催される。『はらぺこあおむし』や『パパ、お月さまとって!』、『10このちいさなおもちゃのあひる』など27冊の絵本の原画にあわせ、構想段階で作られるダミーブック、コラージュに使用する素材など約180点を展示。絵本を形に落とし込むブックデザインの技術に注目し、エリック・カールのデザイナーとしての側面を紹介する。

会期:2026年4月25日~7月26日
会場:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話:03-5245-4111
開館時間:10:00~18:00※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日、7月21日(5月4日と7月20日は開館)
観覧料:一般 2300円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1600円 / 中高生 1000円 / 小学生以下 無料

「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」(東京オペラシティ アートギャラリー

 東京オペラシティ アートギャラリーで「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」が開催されている。会期は6月24日まで。

 シュルレアリスム(超現実主義)とは、理性によって分断された世界を乗り越え、新しい現実を求めようとする芸術運動だ。1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけ、無意識や夢に着目したフロイトの精神分析学に影響を受けた文学運動として発生。

ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》(1957) 大阪中之島美術館

 シュルレアリスムは芸術の内部にとどまることなく、雑誌や広告、ファッション、室内デザインといった日常に密接した場面にも広がり、社会全体に影響をもたらした。本展では国内に所蔵されている多様なジャンルの優品を一堂に集め、社会全体へと拡大したシュルレアリスム像を展示する。

会期:[前期]2026年4月16日~5月17日、[後期]2026年5月19日~6月24日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:11:00~19:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月(5月4日は開館)、5月7日
観覧料:一般 1800円 / 大学・高校生 1100円 / 中学生以下 無料

「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」(サントリー美術館

 東京・六本木のサントリー美術館で「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」が6月21日まで開催されている。

 河鍋暁斎(1831〜89)は数え2歳のときに家族とともに江戸に移り住み、7歳の頃から浮世絵師・歌川国芳に手ほどきを受ける。その後、駿河台狩野派の前村洞和・狩野洞白陳信のもとで修業を積み、19歳の時に洞郁陳之の号を授かった。安政4年に絵師として独立すると「狂斎」を名乗り始め、肉筆画、浮世絵版画を数多く制作した。

河鍋暁斎《地獄太夫と一休》(明治4-22年、1871-89) イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo: Ken Adlard

 本展では、イギリス在住のイスラエル・ゴールドマンの所蔵作品より、コレクションを代表する名品や、日本初出品の貴重な肉筆画、版画など約110件を展示する。狩野派の訓練で培った技量と諧謔精神を組みあわせた独自の画風による、神仏画から妖怪画、動物画、風俗画、戯画にいたるまでの多岐にわたる作品を紹介。また、明治3年に投獄され、放免の翌年に号を「暁斎」と改めて以降の全盛期の画業や、エミール・ギメ、ジョサイア・コンドルら欧米人との交流についても注目する。

会期:2026年4月22日~6月21日
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 サントリー美術館
電話:03-3479-8600
開館時間:10:00~18:00(金・5月2日~5月5日・6月20日は〜20:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:火(ただし5月5日は20:00まで開館)
観覧料:一般 1800円 / 大学生 1200円 / 高校生 1000円

「大江戸礼賛」(東京都江戸東京博物館

 東京・両国の東京都江戸東京博物館で、江戸東京博物館リニューアル記念特別展「大江戸礼賛」が5月24日まで開催されている。

 2022年から休館していた東京都江戸東京博物館が、約4年ぶりにリニューアルオープンした。再開館後初の特別展となる本展は、出品作品約160件のすべてを当館の所蔵品で構成。選りすぐりの逸品と初出品資料を軸に、都市「大江戸」の魅力に迫る。

東京都江戸東京博物館外観

 18世紀初頭に人口100万人を擁する大都市となった江戸では、商人や職人ら町人の手により多彩な娯楽や文化が花開いた。「二時の相撲、三場の演劇、五街の妓楼」といわれた相撲・歌舞伎・吉原は賑わいをみせ、浮世絵などの出版物はその熱気を広めた。また、火消の活躍や、趣味・学問を介した文化人たちの交流による文学や芸術作品の創出にも注目する。

 いっぽう、18世紀初頭に人口100万人を擁する大都市となった江戸では、商人や職人ら町人の手により多彩な娯楽や文化が花開いた。「二時の相撲、三場の演劇、五街の妓楼」といわれた相撲・歌舞伎・吉原は賑わいをみせ、浮世絵などの出版物はその熱気を広めた。また、火消の活躍や、趣味・学問を介した文化人たちの交流による文学や芸術作品の創出にも注目する。

 会場では、東洲斎写楽《市川鰕蔵の竹村定之進》や葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》などの浮世絵から、明珍派の甲冑、武家火消・町火消の装束、収蔵後初披露となる資料・作品を展示する。

会期:2026年4月25日~5月24日
会場:東京都江戸東京博物館
住所:東京都墨田区横網1-4-1
電話:03-3626-9974
開館時間:9:30~17:30(土〜19:30)※入館は閉館30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし5月4日は開館)
観覧料:一般 1300円 / 大学生・専門学校生 1040円 / 65歳以上 650円 / 高校生以下 無料

「田中信太郎──意味から遠く離れて」(世田谷美術館

 東京・世田谷の世田谷美術館で「田中信太郎――意味から遠く離れて」が開催される。

 田中信太郎(1940〜2019)は、日立市から上京後、ネオ・ダダの活動に参加した。その後、ハートの形やネオン管を使用したシンプルな形態の作品を発表し、注目される。制作者の感情から離れたところで表現を成立させることを試み、パリ青年ビエンナーレやヴェネチア・ビエンナーレなど数々の海外展にも参加した。アトリエを世田谷から日立へ移し内省的な制作環境に身を置いた後、1985年に再び作風を変えて復帰。作品は色彩豊かになり、平面と立体を組み合わせた複合的な姿をとるようになった。

田中信太郎《風景は垂直にやってくる》(1985) 日立市郷土博物館 撮影=田村融市郎

 本展では、アトリエに遺された作品を中心に、書き留めた言葉とともに田中信太郎の活動を紹介する。同じことを繰り返さず、新たな作品の在り方を提示し続けた田中の、視ることを基点とした美術の本質の探究に注目する。

会期:2026年4月25日~6月28日
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
電話:03-3415-6011
開館時間:10:00~18:00※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし5月4日は開館)
観覧料:一般 1400円 / 65歳以上 1200円 / 大高生 800円 / 中小生 500円 / 未就学児 無料

「アンドリュー・ワイエス展」(東京都美術館)

 東京・上野の東京都美術館で、都美術館開館100周年記念「アンドリュー・ワイエス展」が開催される。会期は4月28日~7月5日。

 アンドリュー・ワイエス(1917~2009)は、アメリカ合衆国のペンシルヴェニア州チャッズ・フォード生まれ。ワイエスは、父ニューウェル・コンヴァース・ワイエスの手ほどきを受けて画家の道へ進んだ。生涯にわたり故郷のペンシルヴェニア州と夏を過ごしたメイン州を拠点に身近な世界を精緻に描き続け、2007年にはアメリカ合衆国の芸術勲章を授与された。同時代の前衛的な芸術からは距離を置き、アメリカの土地や歴史、人々の姿を描き出した国民的画家として知られる。

アンドリュー・ワイエス《クリスティーナ・オルソン》(1947)パネルにテンペラ 83.8×63.5cm マイロン・クニン・コレクション、ミネアポリス Myron Kunin Collection of American Art, Minneapolis, MN photo: Curtis Galleries, Inc. ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York/ JASPAR

 本展では、ワイエスの作品に数多く描かれる窓やドアなどの境界を示すモティーフに着目し、その表現を紹介する。眼前にある情景の再現描写にとどまらず、作家自身の精神世界が反映された作品群を展示。ワイエス没後、日本国内では初めての展覧会として、私的な世界とのつながりや境目として機能する境界の表現に注目する。

会期:2026年4月28日~7月5日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
電話:03-3823-6921
開館時間:9:30~17:30(金~20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし5月4日、6月29日は開室)
観覧料:一般 2300円 / 大学・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1600円 / 18歳以下・高校生以下 無料

「ロン・ミュエク」(森美術館

 オーストラリア出身の現代美術家、ロン・ミュエク(1958〜)。その大規模個展が森美術館で開幕する。会期は4月29日〜9月23日まで。

 ロン・ミュエクはオーストラリア・メルボルンに生まれ、革新的な素材や技法、表現方法を用いて具象彫刻の可能性を押し広げてきた人物だ。1986年よりイギリスに在住し、映画・広告業界で20年以上のキャリアを積んだ後、90年代半ばに彫刻の制作を開始。97年、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツでの「センセーション:サーチ・コレクションのヤング・ブリティッシュ・アーティスト」展に出品した《死んだ父》(1996-97)が注目を集め、一躍国際的な評価を得た。以来、ミュエクは世界各地の名だたる美術館で作品を発表しており、日本では十和田市現代美術館に《スタンディング・ウーマン》(2007)が常設展示されている。

ロン・ミュエク《マスクⅡ》(2002)ミクストメディア 77×118×85 cm 個人蔵 「ロン・ミュエク」(韓国国立現代美術館ソウル館、2025)展示風景より 撮影=ナム・キヨン 写真提供=カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館

 カルティエ現代美術財団との共同企画による本展は、2023年にパリで幕を開け、ミラノ、ソウルを巡回した国際展の日本会場となるもので、日本では2008年の金沢21世紀美術館での回顧展以来、2度目の個展開催となる。会場では、巨大インスタレーション《マス》(2016-17)を中心に、初期の代表作から近作までの11点を展示。うち6点は日本で初めて紹介されるという。

会期:2026年4月29日~9月23日
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
電話:050-5541-8600
開館時間:10:00~22:00(火~17:00、ただし5月5日、8月11日、9月22日は〜22:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:会期中無休
観覧料:[平日]一般 2300円 / 高校・大学生 1400円 / 中学生以下 無料 / シニア(65歳以上)2000円 [土日祝]一般 2500円 / 高校・大学生 1500円 / 中学生以下 無料 / シニア(65歳以上)2200円

「没後110年 日本画の革命児 今村紫紅」(横浜美術館

 横浜美術館で「没後110年 日本画の革命児 今村紫紅」が6月28日まで開催されている。

 今村紫紅(1880〜1916)は、明治の末から大正初期に活躍した画家。平安時代から続く伝統的なやまと絵を学び、歴史画において高い技量を示したのち、日本画の革新を志す。琳派の俵屋宗達などの絵に刺激を受け、南画や西欧の印象派などの表現も取り入れて、風景画に個性を発揮した。

 本展は、今村紫紅の42年ぶり、かつ公立美術館では初の大回顧展となる。《熱国之巻》や《近江八景》に代表される思い切った筆づかいと構図、明るい色を特徴とする作品を紹介。初公開作品を含む約180点を選りすぐり、紫紅自身の言葉をタイトルに採った4章構成で創作の軌跡をたどる。

会期:2026年4月25日~6月28日
会場:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1 横浜美術館
電話:045-221-0300
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:木(4月30日・5月7日は開館)
観覧料:一般 2200円 / 大学生 1600円 / 中学・高校生 1000円 / 小学生以下 無料

東海

資生堂アートハウス所蔵作品展「小村雪岱 -江戸を夢見る-/工藝を我らにセレクション 2026 -美しく暮らす、四季のしつらえ-」(資生堂アートハウス

 静岡県掛川市の資生堂アートハウスで「資生堂アートハウス所蔵作品展 小村雪岱 -江戸を夢見る- 工藝を我らにセレクション 2026 -美しく暮らす、四季のしつらえ-」が6月27日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 小村雪岱は1887年、現在の埼玉県川越市生まれ。本名は安並泰助。東京美術学校(現東京藝術大学)日本画選科にて下村観山らに師事し、卒業後は伝統絵画の研究や模写に従事。泉鏡花の小説『日本橋』の装幀で脚光を浴び、日本画や挿絵、舞台美術など多彩なジャンルで才能を発揮した。1918年から23年にかけては資生堂意匠部にも在籍。現在も同社で使われている「資生堂書体」の基礎をつくったひとりとしても知られ、資生堂のデザイン文化に深い足跡を残している。

 本展では、雪岱の代名詞とも言える挿絵原画をはじめ、版画、装幀本、舞台装置の下図、そして資生堂時代の貴重な作品など、約140点を展示。江戸の風俗や抒情を独自のモノクロームの世界で描き出した雪岱の画業の全貌を紹介する。さらに同館では「工藝を我らにセレクション 2026 -美しく暮らす、四季のしつらえ-」を同時開催。2015年から23年まで同館で開催された企画「工藝を我らに」から名品を選りすぐり、正月から大晦日までの行事や室礼を再現。生活の中での工藝の楽しみ方を提案する。

会期:2026年3月12日~6月27日
会場:資生堂アートハウス
住所:静岡県掛川市下俣751-1
電話:0537-23-6122
開館時間:10:00~16:30 ※入館は閉館30分前まで
休館日:日月火水
観覧料:無料

「静岡県立美術館をひらく 7つの扉」(静岡県立美術館

 静岡県静岡市の静岡県立美術館で、開館40周年記念展「静岡県立美術館をひらく 7つの扉」が6月21日まで開催されている。

 静岡県立美術館は誕生して40年となる。「風景の美術館」をうたい、日本・西洋の風景画を中心に2900点を超えるコレクションを築くとともに、多彩な展覧会を重ねてきた。開館40周年を記念する本展では、狩野探幽、伊藤若冲、ゴーギャン、川村清雄、草間彌生など、コレクションから厳選した作品を手がかりに、美術の世界の広がりを探求する。

 会場には7つの部屋があり、「絵の外側にまで目を向ける」、「絵の具の厚み=絵の高さに注目する」、「風景画とは何か」、「作者とは誰なのかを考える」など、ふだんとは異なる体験ができる。40年にわたるこれまでの歩みを振り返り、これからの美術館の姿を示す。

会期:2026年4月25日~6月21日
会場:静岡県立美術館
住所:静岡県静岡市駿河区谷田53-2
電話:054-263-5755
開館時間:10:00~17:30※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし5月4日は開館)
観覧料:一般 1400円 / 70歳以上 700円 / 大学生以下 無料

「カルン・タカール・コレクション インド更紗 世界をめぐる物語」(山梨県立美術館

 山梨県甲府市の山梨県立美術館で「カルン・タカール・コレクション インド更紗 世界をめぐる物語」が開催されている。会期は6月21日まで。

 カルン・タカールは1960年生まれ。タカールは、インドのデリーで仕立屋を営んでいた母親を手伝うなかで、幼少期からさまざまな染織品に囲まれて育った。1974年に家族でイギリスに移住してからも布や工芸の知識と興味を深め、82年にアジアとアフリカの染織品から収集を開始。

《赤地立木形花樹文様更紗掛布(パランポア)》(18世紀)
Karun Thakar Collection, London. Photo by Desmond Brambley

 現在そのコレクションは数千点にもおよび、世界屈指の染織品・工芸品のコレクターとして知られている。2021年にはロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館と協働で、アジア・アフリカの染織品と服飾の研究を助成するカルン・タカール基金を設立した。本展ではタカールのコレクションを中心に、インド国内向けに作られた全長7.7メートルの布からアジア・ヨーロッパ各地の趣味嗜好を反映させた布、更紗をあしらった服飾品や室内装飾、茶道具に至るまでの優品を紹介する。

会期:2026年4月25日~6月21日
会場:山梨県立美術館
住所:山梨県甲府市貢川1-4-27
電話:055-228-3322
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日、11日、18日、25日、6月1日、8日、15日
観覧料:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生以下 無料

「櫃田伸也-通り過ぎた風景」(豊田市美術館

 愛知県豊田市の豊田市美術館で「櫃田伸也-通り過ぎた風景」が6月21日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 櫃田伸也は1941年東京生まれ。75年に愛知県立芸術大学へ赴任し、長く教育にも携わった。西洋絵画の技法にやまと絵や山水画などの東洋的エッセンスを取り入れた独自の絵画を「通り過ぎた風景」と呼び、継続して制作を行っている。

「櫃田伸也-通り過ぎた風景」(豊田市美術館)会場風景

 本展は、60年代から2026年の最新作まで約120点の作品に初出の資料を交えた、櫃田にとって過去最大の回顧展となる。展示はふたつのセクションで構成され、いっぽうでは制作の手がかりとなった資料とともに手法を紹介し、もういっぽうでは60年代以降の作品を時代順に展示。また、NHK美術部に勤務していた時期の図面など、60年代から70年代の資料もあわせて公開する。

会期:2026年4月4日~6月21日
会場:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
電話:0565-34-6610
開館時間:10:00~17:30 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月(5月4日は開館)
観覧料:一般 1300円 / 高校・大学生 900円 / 中学生以下 無料

「-モンスーンに吹かれたように- 大移動と交流のアフリカ‐アジアの現代美術」(岐阜県美術館)

 岐阜県岐阜市の岐阜県美術館で「-モンスーンに吹かれたように- 大移動と交流のアフリカ‐アジアの現代美術」が開催されている。会期は6月14日まで。

 アフリカに由来する現代の作品には、ダイナミックな移動をテーマにした作品が多くある。移動と交流によって生まれる現代美術の視点の転換は、自らのアイデンティティを見つめ直し、人類の持つ創造性の豊かさをとらえ直す機会を与えると言える。

吉國元《バ・アブの肖像(『MOTOマガジン vol.002』より)》(2022)

 かつて織田信長にモザンビーク出身の弥助という家臣がいたように、アフリカとアジアには、季節風に乗りインド洋を超えて、古くから交流があった。そして現代では、移動が活性化したことで新たな作品も生まれている。本展では、かつての交流の証とともに、現代のアフリカーアジアの現代作家を紹介する。出品作家は、石川真生、エリアス・シメ、ジョエル・アンドリアノメアリソア、ワンゲシ・ムトゥ、長谷川愛、吉國元、なみちえほか。

会期:2026年3月13日~6月14日
会場:岐阜県美術館
住所:岐阜県岐阜市宇佐4‐1‐22
電話:058-271-1313
開館時間:10:00~18:00(5月15日は〜20:00) ※展示室の入場は閉館30分前まで
休館日:月(祝休日の場合は翌平日)
観覧料:一般 1000円 / 大学生 800円 / 高校生以下 無料

関西

「ためして、みる展 さわって 照らして ねそべって!? アートを楽しむ10のトライ」(滋賀県立美術館)

 滋賀県立美術館で「ためして、みる展 さわって 照らして ねそべって!? アートを楽しむ10のトライ」が6月21日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 滋賀県立美術館では、おおよそ年に1回、独自のコレクションを活かした企画展を開催。2023年には「“みかた”の多い美術館展」、2025年には「落語であーっ!と展」を開催した。

「トライ2:寝そべって見る」展示風景より、川村悦子による屏風絵《凱旋-しろ》(2010)

 本展では、畳の上に寝そべって見る、双眼鏡や単眼鏡を使って見る、真っ暗な部屋のなかで作品を懐中電灯で照らして見るなど、全10個の「トライ」を構成している。案内役の「とらいさん」に誘われて、身体を動かしながらアートを楽しむ体験を提案する。

会期:2026年4月17日~6月21日
会場:滋賀県立美術館
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
電話:077-543-2111
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日〜5月6日は開館)
観覧料:一般 950円 / 高校生・大学生 600円 / 小学生・中学生 400円

「それいけ!応挙塾 ー円山応挙とその弟子たちー」(嵯峨嵐山文華館)

 京都・嵐山の嵯峨嵐山文華館で「それいけ!応挙塾 ー円山応挙とその弟子たちー」が9月27日まで開催されている。

 円山応挙(1733~95)は、現在の京都府亀岡市に生まれ、20代の頃には西洋の遠近法を取り入れた「眼鏡絵」の製作に携わった。狩野派の絵師・石田幽汀(1721~86)に師事して基礎を学び、その後「写生」を重視する画法を確立して当時の絵画界に変革をもたらした。さらに多くの弟子を育てることで、「新しい日本画」の基礎を築いたことでも知られている。

 本展では、円山応挙の《虎図》や《陶淵明図屏風》などを展示するほか、応挙が創り出した「新しい日本画」の展開を、弟子である源琦(1747~97)や長沢芦雪(1754~99)の作品を通して紹介。さらに、新発見の作品として、応挙の弟子・山口素絢(1759~1818)に師事した孫弟子・矢野夜潮(1782~1829)の作品約40点を公開している。

会期:2026年4月25日~9月27日
会場:嵯峨嵐山文華館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
電話:075-882-1111
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:5月12日、6月16日、7月7日、8月4日
観覧料:一般・大学生 1000円 / 高校生 600円 / 小中学生 400円

「開館30周年記念 没後100年 クロード・モネ展」(アサヒグループ大山崎山荘美術館

 京都・大山崎のアサヒグループ大山崎山荘美術館で「開館30周年記念 没後100年 クロード・モネ展」が来年4月11日まで開催されている。

 開館30周年を迎える同館には、本館「大山崎山荘」から地下につづく通路の先に、クロード・モネの《睡蓮》を展示するために設計された円形の展示室「地中の宝石箱」(地中館)がある。

 本展では、アサヒグループが所蔵するモネ作品全8点を展示。《睡蓮》5点、《日本風太鼓橋》ほか3点を含む所蔵品8点を一挙に陳列するのは10年ぶりとなっている。

会期:2026年3月20日~2027年4月11日
会場:アサヒグループ大山崎山荘美術館
住所:京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3
電話:075-957-3123
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月
観覧料:一般 1500円 / 高校・大学生 700円 / 中学生以下無料

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2026」(京都市内各所)

 日本を代表する写真祭として定着した「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」の14回目が、5月17日まで開催されている。会場レポートはこちら

 今回のテーマは「EDGE(エッジ)」。境界、分断、接触、移ろい、葛藤、未知へ踏み出す瞬間など、多義的な“縁”をめぐる動的な思考を促すキーワードだ。

森山大道(京都市京セラ美術館)の展示風景

 今回は、日本、南アフリカ、フランス、バングラデシュ、ボリビアなど、8ヶ国13組のアーティストによるプログラムを展開。京都市内の歴史的建造物や文化拠点が会場となり、街そのものが写真祭として立ち上がる構成は健在だ。多様な思想と美学が交錯する「エッジ」の現場が広がっている。

会期:2026年4月18日~5月17日
会場:京都市内各所
開館時間:会場によって異なる
観覧料:パスポートチケット一般 6000円(オンライン 5800円)/ 学生 3000円

「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。— 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ —」(大阪中之島美術館

 大阪中之島美術館で「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。 — 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ —」が4月25日まで開催されている。

 森村泰昌は、1951年大阪市生まれ。85年に初のセルフポートレイト作品《肖像/ゴッホ》を発表して以降、「わたし」というテーマのもと、なにものかに扮するセルフポートレイト写真を発表し続けている。ヤノベケンジは、1965年大阪府生まれ。90年代初頭より「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに大型機械彫刻を制作している。やなぎみわは、神戸市生まれ。女性をテーマにした写真作品のほか、2010年より舞台作品を創作し、野外巡礼劇やオペラの演出など多岐にわたる活動を行っている。

 本展では、国際的に活動する3人の作家が万博のポストイヤーである2026年に集結する。新作を中心に構成される本展は、作家それぞれのこれまでの活動が凝縮された「驚異の部屋」として提示される。個々の作品世界を美術館という舞台でぶつけ合い、絶対的に孤独な表現者としての姿を紹介する。

会期:2026年4月25日~7月20日
会場:大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
電話:06-6479-0550
開館時間:10:00~17:00※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(4月27日、5月4日、7月20日は開館)
観覧料:一般 1900円 / 高大生 1300円 / 小中生 500円

「没後50年 髙島野十郎展」(大阪中之島美術館)

 大阪・中之島の大阪中之島美術館で「没後50年 髙島野十郎展」が6月21日まで開催されている。

 髙島野十郎(1890〜1975)は、福岡県御井郡合川村(現・久留米市)生まれ。東京帝国大学農学部水産学科を首席で卒業するものの画家の道を選び、独学で絵を学んだ。生涯独身で美術団体にも属さず、70歳を過ぎてからは千葉県柏市のアトリエで生活し、亡くなるまで描き続けた。

髙島野十郎《蝋燭》(1912-26)福岡県立美術館

 本展は、没後50年の節目に開催される、初公開を含めた160点超を展示する過去最大規模の回顧展だ。「蝋燭」や「月」などの代表作をはじめ、青年期や滞欧期の作品にも焦点を当てる。

会期:2026年3月25日~6月21日
会場:大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
電話:06-4301-7285(大阪市総合コールセンター、8:00〜21:00)開館時間10:00~17:00 ※入場は閉場30分前まで
休館日:月(4月27日・5月4日は開館)
観覧料:一般 1800円 / 高校・大学生 1200円 / 中学生以下 無料

「焼絵 茶色の珍事」(中之島香雪美術館)

 大阪・中之島の中之島香雪美術館で「焼絵 茶色の珍事」が開催される。会期は4月28日~5月31日。

 「焼絵」とは、火筆画や焦画、烙画などとも呼ばれる、熱した火箸や鏝を紙や絹などに押しあて、絵画や文字を焦がして表現する技法を用いた作品のこと。色調は茶から黒に近い色まで展開し、線描から点描、濃淡といった水墨画の技法も再現されている。

如秀《亀図》(18~19世紀)彌記繪菴

 江戸時代には、優れた焼絵を手がけた稲垣如蘭こと近江山上藩の第五代藩主稲垣定淳をはじめ、藩主や家老クラスのあいだでこの技法が流行した。いっぽう、葛飾北斎の弟子とされる北鼎如連のような浮世絵師にも焼絵の名手が現れ、狩野派の特徴を有する作例も確認されている。また、大田南畝と来舶した中国人とのあいだで焼絵談議が行われ、朝鮮通信使を介し烙画が紹介されるなど、焼絵を通した国際交流も行われた。本展では、日本をはじめ朝鮮と中国、現代の焼絵作品を展観し、その美と制作背景を紹介する。

会期:2026年4月28日~5月31日
会場:中之島香雪美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4階
開館時間:10:00~17:00(5月1日、15日、29日は~19:30)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日は開館)
観覧料:一般 1600円 / 高大生 800円 / 小中生 400円

「シルクロードの商⼈(あきんど)語り―サマルカンドの遺跡とユーラシア交流―」(国立民族学博物館)

 国立民族学博物館で、特別展「シルクロードの商⼈(あきんど)語り―サマルカンドの遺跡とユーラシア交流―」が6月2日まで開催されている。

 本展はシルクロード交易の主役である「商人(あきんど)」をキーワードに、古代の考古遺物から現代の民族衣装まで約520点の資料を通じて、中央アジアの文化多様性を解き明かす試みだ 。

ラクダ用飾り布 国立民族学博物館所蔵

 シルクロードを通じた人やモノの移動、文化の交流において、「商人」が果たした役割は極めて大きい 。本展では、古代から現代に至るまで、彼らの活動なしには語ることができない地域の歴史と文化を、「商人」という視点から再構成している 。

会期:2026年3月19日~6月2日
会場:国立民族学博物館
住所:大阪府吹田市千里万博公園10-1
電話:06-6876-2151
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:水(祝日の場合は直後の平日)
観覧料:一般 1200円 / 大学生 600円 / 高校生以下 無料

「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」(国立国際美術館

 大阪・中之島の国立国際美術館で、特別展「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」が6月14日まで開催されている。展覧会レポートはこちら

 中西夏之(1935〜2016)は、絵画という営みを根底から問い直し、具象や抽象といった既存の枠組みに収まらない作品を生み出した。1960年代前半には前衛美術家集団「ハイレッド・センター」の一員として数々のイベントを繰り広げ、その後、舞踏家・土方巽との出会いをきっかけに本格的な絵画への回帰を果たした経歴を持つ。オレンジや黄緑、紫の色を多用し、異様に柄の長い筆を用いて描く手法など、独自の絵画理念を実践した。

左から《4ツの始まり-2001-Ⅲ》(2001)、《R・R・W―4ツの始まり-2001-Ⅱ》(2002)、《4ツの始まり-2001-Ⅳ》(2001)、《4ツの始まり-2001-Ⅰ》(2001)

 本展では、中西の半世紀以上にわたる制作の軌跡を振り返り、その絵画理念と実践を紹介する。没後10年の節目に開催される本展では、中西が残した「緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」という言葉を軸に、作品が投げかけた問いを提示する。

会期:2026年3月14日~6月14日
会場:国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
電話:06-6447-4680
開館時間:10:00~17:00(金~20:00)※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし5月4日は開館)、5月7日
観覧料:一般 1500円 / 大学生 900円 / 高校生以下・18歳未満 無料

「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」(兵庫県立美術館

 兵庫県神戸市の兵庫県立美術館で、特別展「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」が5月6日まで開催されている。

 本展では、ジェンダー研究の観点を足がかりに、1950〜60年代の日本の女性美術家による創作活動を見直す。当時評価の中心となった「アクション」に対し、別のかたちで応答し独自の抽象表現を展開した14名の作品およそ120点を紹介する。

山崎つる子《作品》(1964)芦屋市立美術博物館蔵 ©Estate of Tsuruko Yamazaki, courtesy of LADS Gallery, Osaka and Take Ninagawa,Tokyo

 兵庫会場では、白髪富士子、田中敦子、山崎つる子、江見絹子らゆかりの作家の作品を含め、身体、素材、空間などをキーワードに作品同士をつなぐ構成で展示する。

会期:2026年3月25日~5月6日
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
電話:078-262-1011
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし5月4日は開館)
観覧料:一般 1600円 / 大学生 1000円 / 70歳以上 800円 / 高校生以下 無料アクセス

中国

倉敷大原家と中国絵画(大原美術館

 岡山県倉敷市の大原美術館で、特別展「倉敷大原家と中国絵画」が6月7日まで開催されている。

 本展では、大原家の六代目孝四郎(1833〜1910)、七代目孫三郎(1880〜1943)、八代目總一郎(1909〜68)を中心に、大原家代々が収集し愛賞した中国絵画を紹介する。

呉昌碩筆《牡丹図》(1915) 個人蔵

 室町将軍家ゆかりの名品《宮女図》(国宝)をはじめ、開国間もない日本で繰り広げられた清人画家との交流を物語る胡鉄梅筆《謙受堂雅集図》、中国最後の文人といわれ、近代日中文化交流でも大きな役割を果たした呉昌碩筆《墨梅図》など、元時代より近代に至るまで、国宝、重要文化財、初公開を含む29件の作品により、大原家と中国絵画との関わりを紐解く。

会期:2026年4月25日~6月7日
会場:大原美術館
住所:岡山県倉敷市中央1-1-15
電話:086-422-0005
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし4月27日、5月4日は開館)
観覧料:一般 2000円 / 小学生・中学生・高校生または18歳未満 500円 / 未就学児 無料

「わたしの比治山ノート:島・山・丘、ときどき猫」(広島市現代美術館

 広島市現代美術館で「わたしの比治山ノート:島・山・丘、ときどき猫」が6月28日まで開催されている。

 広島市現代美術館が位置する比治山は、かつて広島湾に浮かぶ島であった。比治山には、縄文時代の貝塚や近代の歴史、被爆の痕跡、文化施設の集積、平和を祈る場としての側面など多様なレイヤーが折りかさなっている。また、山路商や浜崎左髪子をはじめとする作家たちもこの地に触発され、独自のまなざしを向けてきた。

 本プログラムでは、デザインユニット・又ヌの企画協力を得て、比治山の地勢、歴史、記憶を手がかりに、この場所に内包された多層性を可視化することを試みる。比治山の砂や土を用いた画材づくりや、匂いや音を収集するワークショップ、比治山に精通した方々とのフィールドワークなど、参加型の実践を通して多感覚的なアーカイブの構築を目指す。

会期:2026年4月25日~6月28日
会場:広島市現代美術館
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
電話:082-264-1121
開館時間:10:00~17:00
休館日:月、5月7日(ただし5月4日は開館)
観覧料:無料

四国

「蜷川実花 with EiM × 道後温泉 DOGO ART」(道後温泉地区)

 香川県松山市の道後温泉地区で「蜷川実花 with EiM × 道後温泉 DOGO ART」が開催されている。会期は2027年2月28日まで。会場レポートはこちら

 本展は、写真、映画、映像、空間インスタレーションを手がける写真家、映画監督、現代美術家の蜷川実花と、プロデューサー・アーティストの宮田裕章、クリエイティブディレクターの桑名功、ディレクターの打越誠、テクニカルアートディレクターの上田晋也らで結成されたクリエイティブチームEiMによる道アートプロジェクト。

 国の重要文化財である道後温泉本館の改築130周年や、保存修理工事を経た全館営業再開といった節目の年を昨年迎え、本年より実施。歴史ある建造物や温泉街と調和する演出を通じて、道後の街全体をアート空間へと変貌させる本プロジェクトでは、椿や四季の花々、和傘、金魚など蜷川ならではのビジュアル表現が展開され、道後温泉の情緒や文化を視覚的に表現する。街歩きしながら作品を鑑賞できる構成となっている。

会期:2025年10月10日~2027年2月28日
会場:道後温泉地区
住所:愛媛県松山市道後温泉地区
開館時間:各会場の営業時間に準ずる
観覧料:入場無料

「上野駅と猪熊弦一郎の《自由》」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

 香川県丸亀市の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で「上野駅と猪熊弦一郎の《自由》」が6月28日まで開催されている。

 猪熊弦一郎は、1951年、戦後の混乱期に上野駅中央改札に大壁画《自由》を制作した。《自由》は東京の「北の玄関口」と呼ばれる上野駅の象徴的な存在となり、70年以上にわたり公開されていた。本展では、この《自由》に焦点を当て、その成り立ちから現在までを紹介。

 《自由》というタイトルや「絵画は独占するものでなくより多くの人々を喜ばせ、みちびくもの、多くの人々のためになるべきもの」という猪熊の言葉を通して、壁画《自由》の成り立ちから現在までが展覧される。

会期:2026年3月1日~6月28日
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
住所:香川県丸亀市浜町80-1
電話:0877-24-7755
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで休館日
月:(5月4日は開館)、5月7日
観覧料:一般 1500円 / 大学生 1000円 / 高校生以下・18歳未満、各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名 無料

九州・沖縄

「Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。」(福岡アジア美術館

 福岡アジア美術館で「Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。」が6月21日まで開催されている。

 Mr.(ミスター)は1969年キューパ生まれ。96年のデビュー以来、日本のアニメやマンガ、ゲーム、オタク文化といったサブカルチャーを取り込みながら、独自の表現を展開してきた。日本固有のポップカルチャーを現代アートの文脈で昇華させた表現は国際的にも評価されており、ペロタンやリーマン・モーピンといった世界的なギャラリーでの発表や、海外の美術館で個展を開催するなど精力的に活動している。

 本展は、新作を含む平面作品、巨大立体作品、大規模インスタレーション、映像など80点以上を一堂に集め、その本質を紹介する。展示空間は3つのセクションで構成され、第1室では最新のペインティング作品群を中心に展示、第2室ではトヨタ・ソアラを改造した「ヤンキー痛車」およびバイクの新作、さらに国内初展示となる大規模立体作品《変身》などを展示。第3室では、2008年に劇場公開された監督作品『誰も死なない』などの映像作品を上映する。

会期:2026年4月24日~6月21日
会場:福岡アジア美術館
住所:福岡県福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル 7階
開館時間:9:30~18:00(金土〜20:00)※入場は閉室30分前まで
休館日:水(休日の場合は翌平日)
観覧料:一般 1600円 / 高校・大学生 1000円 / 中学生以下 無料

「椋尾篁:アニメ背景美術の先駆者」(佐世保市博物館島瀬美術センター)

 佐世保市博物館島瀬美術センターで「椋尾篁:アニメ背景美術の先駆者」が5月24日まで開催されている。

 椋尾篁は1938年長崎県佐世保市三川内町生まれ。椋尾は、美術大学で油絵を学び、手塚治虫による国産初のテレビアニメ『鉄腕アトム』の背景を描いたことをきっかけにして1960年代よりアニメーションの世界での活動を本格的に始めた。その後、りんたろう監督『銀河鉄道999』『幻魔大戦』『火の鳥』、高畑勲監督『セロ弾きのゴーシュ』などの劇場作品において美術監督を務めたほか、『母をたずねて三千里』『悪魔くん』『美少女戦士セーラームーン』など、多くのテレビシリーズを手がけた。

 本展は、椋尾の故郷である長崎県佐世保市にて、椋尾が遺した手描きの背景画、美術設定、スケッチなど約100点を通じて、その仕事の全容を紹介。従来の平面的な背景表現を越えて、キャラクターと同様の存在感を持たせつつ調和する背景を追求した椋尾の、日本のアニメーションにおける表現の進化と美術的価値に注目する。

会期:2026年4月25日~5月24日
会場:佐世保市博物館島瀬美術センター
住所:長崎県佐世保市島瀬町6-22 佐世保市博物館島瀬美術センター
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:火、5月7日(ただし5月5日は開館)
観覧料:大人 1300円 / 学生 500円 / 中学生以下 無料

「美術館コレクション展」(沖縄県立博物館・美術館) 沖縄県立博物館・美術館で「美術館コレクション展」が開催される。

 沖縄県那覇市の沖縄県立博物館・美術館で「美術館コレクション展」が開催されている。会期は9月6日まで。

 本展では、沖縄出身または沖縄にゆかりのあるアーティストの作品や、アジア諸国の現代美術作品を中心に紹介。油画、水彩画、彫刻、版画、写真、映像など、多様な表現によって形成されてきた沖縄の美術を取り上げる。

 コレクションギャラリー1では、今年度行ったデジタル化事業成果作品である、東陽一《やさしいにっぽん人》の上映を行う。また、コレクションギャラリー2「屋良朝彦展 My Space光と影」では、沖縄をとりまく時代と静かに向きあいながら作品制作を行なっている屋良朝彦の「My Space 光と影シリーズ」、「ラッピングシリーズ、「ドリッピングシリーズ」、「ミクストメディアシリーズ」、「メタルシリーズ」を紹介。時代とともに変化する複数のシリーズを、各シリーズを代表する作品を通じて、作家の業績を振り返る。さらにコレクションギャラリー3「沖縄美術の流れ」では、沖縄の近現代の美術作品を時代の変遷とともにたどる。

会期:2026年2月11日~9月6日
会場:沖縄県立博物館・美術館
住所:沖縄県那覇市おもろまち3-1-1
電話:098-941-8200
開館時間:9:00~18:00(金土~20:00)※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし2月23日、5月4日、7月20日は開館)、2月24日、5月7日、6月30日~7月8日、7月21日