2025.11.18

KAWS(カウズ)が語る、ユニクロの魅力とは?

今年ユニクロ初のアーティスト・イン・レジデンスに就任したKAWS(カウズ)が来日。ユニクロとのコラボレーションについて語った。

文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)

来日したKAWS
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 今年、ユニクロ初のアーティスト・イン・レジデンスに就任したKAWS(カウズ)。その関連としてユニクロによるニットウェアコレクション「KAWS WINTER」が11月21日に発売されるのを前に、本人が来日した。

KAWS WINTERコレクション

 ユニクロのアーティスト・イン・レジデンスは、ユニクロのクリエイティブ活動を包括的に推進し、LifeWearの理念を体現する役割を担うもの。新たなコラボレーターの発掘やクリエイティブコンセプトの提案、ユニクロのグローバルブランドアンバサダーとのイベントへの参画など多岐にわたる活動を行う。

 KAWSは2016年よりユニクロとコラボレーションを繰り返してきたが、今回のコラボコレクションはアーティスト・イン・レジデンス就任後初となるもの。ニットにはレッドやグリーン、イエローなどのホリデーにふさわしいカラーが採用されており、「XX」モチーフやCOMPANIONのワンポイント刺繍が特別感を添えている。

KAWS WINTERコレクション
KAWS WINTERコレクション

「ユニクロはパブリック・アートと同じような感覚」

 今回のプロジェクトを担ったユニクロのUT担当部長であるグローバー・ニコラスは、KAWSをアーティストインレジデンスとして迎えた理由についてこう語る。「Art For Allというユニクロの理念を訴求するにはどうすればいいのかを考えたとき、ビジョンを実現する意味でKAWSしかいないと判断した。彼はアイコンでありイノベーター。アートのみならず、カルチャーシーンでも彼の知見は比べ物にならない。だからアーティスト・イン・レジデンスというかたちで迎えたいと思った」。

 いっぽうKAWSは、「ユニクロとの長い関係があり、今回アーティストインレジデンスという提案をもらった」としつつ、今回のコレクションについては「毎日着られるものにしたいと考えたし、キッズ用のアイテムもとても重要。キッズセーターが一番のお気に入りだ。どれもシンプルで使いやすいと思う」と自信をのぞかせた。

キッズアイテム
キッズアイテム

 またユニクロの魅力については、「世界の人たちからアクセスしやすい点にある」と語る。「ユニクロはミュージアムやギャラリーでの展示ではなく、パブリック・アートと同じような感覚。多くの人が目にしてくれるという意味ではソーシャル・メディアとも似ている。世界には私の作品に触れることができない人もいる。ユニクロが架け橋になってくれる。今回のコレクションがKAWSを知ってもらう機会になれば嬉しい」。

これまでのKAWSとユニクロと取り組み