EXHIBITIONS
金沢寿美「あの日を受けとる」
公益財団法人 現代芸術振興財団で、金沢寿美による個展「あの日を受けとる」が開催されている。
金沢寿美は1979年兵庫県生まれ。2005年に京都精華大学大学院芸術研究科修士課程を修了し、20年にCAFAA賞2020-2021で最優秀賞を受賞。23年にはロンドン・デルフィナ財団のアーティスト・イン・レジデンスに参加している。
金沢は、人間が唯一無二の存在であるいっぽうで集団の一部でもあるという関係に注目し、作品を通してその矛盾を問い続けてきた。戦前に済州島から日本へ移住した祖父母、そして自身を含む家族の歩みが、移民として生きてきた経験とともに作品の背景となっている。対立する国家や民族のあいだで暮らしながら築かれた「どちらでもない場所」に着目し、そこから見える多様な人間像を表す試みを特徴とする。これらの経験をもとに、個と集団のあいだに位置する世界を、インスタレーションによって表現している。
近年は、新聞紙の一部を残して鉛筆で塗りつぶした紙片をつなぎ合わせるインスタレーションに取り組み、それらを「新聞紙のドローイング」として展示してきた。本展では、その制作の過程で得られた感覚をもとに、そこから派生した新たなドローイングによるインスタレーションを紹介する。
金沢寿美は1979年兵庫県生まれ。2005年に京都精華大学大学院芸術研究科修士課程を修了し、20年にCAFAA賞2020-2021で最優秀賞を受賞。23年にはロンドン・デルフィナ財団のアーティスト・イン・レジデンスに参加している。
金沢は、人間が唯一無二の存在であるいっぽうで集団の一部でもあるという関係に注目し、作品を通してその矛盾を問い続けてきた。戦前に済州島から日本へ移住した祖父母、そして自身を含む家族の歩みが、移民として生きてきた経験とともに作品の背景となっている。対立する国家や民族のあいだで暮らしながら築かれた「どちらでもない場所」に着目し、そこから見える多様な人間像を表す試みを特徴とする。これらの経験をもとに、個と集団のあいだに位置する世界を、インスタレーションによって表現している。
近年は、新聞紙の一部を残して鉛筆で塗りつぶした紙片をつなぎ合わせるインスタレーションに取り組み、それらを「新聞紙のドローイング」として展示してきた。本展では、その制作の過程で得られた感覚をもとに、そこから派生した新たなドローイングによるインスタレーションを紹介する。
