2025.7.16

子供と美術館を楽しむプログラム。国立美術館とAdobe Foundationによる「Connecting Children with Museums」が全国各館で開催

子供たちと美術館をつなぐ取り組み「Connecting Children with Museums」の一環として、子供や子供連れ来館者にむけた多様なプログラムが全国の国立館で実施される。開催されるプログラムをまとめた。

国立新美術館
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 独立行政法人国立美術館はAdobe Foundationとの協同により「Connecting Children with Museums」を実施。子供や子供連れ来館者にむけた多様なプログラムを、東京・京都・大阪・石川の7施設で順次実施する。

 本企画は「周囲が気になって、美術館に子供を連れて行きづらい」という声を受けて、子供たちが芸術に触れる機会の拡大を目指して昨年度より実施されてきた。周囲に気兼ねなく鑑賞できる「ファミリーデー」「ファミリーアワー」のほか、工作などのワークショップや、特別な鑑賞プログラムなどが計画されている。

 東京・竹橋の東京国立近代美術館では「Family Day こどもまっと 2025」を11月15、16、22、23日に開催。日時指定予約制の、子供や子供連れ来館者のための観覧となっており、所蔵作品展「MOMAT コレクション」を対象に、鑑賞ツールの配布、館内探検、対話鑑賞などの子供向けプログラム実施する。

 また、コレクションを対象に、全4〜6 回で美術や作品に対する思考の変遷と理解の深まりを参加者自身が体感・表現する「中高生プログラム」も10月〜3月頃に予定されている。

東京国立近代美術館

 東京・六本木の国立新美術館では7月26日に、缶バッジを制作するワークショップ「手ぶらでブラっと工作室2025〜キラっと!キラキラたからもの缶バッジ〜」を実施。また、事前予約制で美術家・水内貴英による、5〜10歳の子供とその家族を対象としたワークショップ「ふしぎなシーツ」を8月23、24日に実施する。

国立西洋美術館

 東京・京橋の国立映画アーカイブは7月25日、26日、8月1日、2日に事前申込制で子供向け特別上映会を開催。上映前解説や、視覚玩具ソーマトロープの配布など子ども向けプログラムも行う。

 東京・上野の国立西洋美術館では、「BABY といっしょに ゆったり DAY」を12月15日と2026年1月26日に設定。事前申込制の、未就学児連れ来館者を対象とした休館日の特別開館で、常設展を対象に絵本の朗読会などを実施する。

国立西洋美術館

 石川・金沢の国立工芸館は「ワード&ハンドで島めぐり」は、8月23日、24日に、移転開館5周年記念 重要無形文化財指定50周年記念「喜如嘉の芭蕉布展」を対象に、中学生以下の子供とその家族が一緒に楽しめる、言語と作品を触る体験を通じて多彩な刺激と喜びを創出するプログラムを実施する。

国立工芸館

 京都国立近代美術館では8月9日と11月2日の9時〜10時を「もまっくファミリーアワー」として、子供や子供連れ来館者のために特別開館するとともに、ワークシートを配布。8月9日は「2025年度 第 2回コレクション展」「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ展が対象、11月2日は「2025年度第3回コレクション展」「没後50年 堂本印象 自在なる創造」が対象となる。

 さらに8月9日は「びじゅつかんのお仕事たいけん」として、小学校4年生から中学生を対象に、美術館のバックヤード見学や、学芸員・看守・インフォメーション業務などの仕事体験を通じて、美術館への親しみや関心を高めることを目的とした体験型プログラムを事前申込制で実施する。

 国立国際美術館では「こどもまんなか NMAO ファミリー☆デー!」を開催。8月2日に子供連れ来館者が子供と楽しく使える「びじゅつかんまるごと発見シート」などを配布する。11月と来年3月にも開催予定だ。