2026.10.16

今週末に見たい展覧会ベスト17。「null²ⁿ」のグランドオープンから「大友良英+YCAM 新作展」まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「null²ⁿ」の会場風景より
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もうすぐ閉幕

「大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱〜海を越えた江戸絵画」(東京都美術館)

 東京・上野の東京都美術館で、同館の開館100周年を記念した展覧会「大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱〜海を越えた江戸絵画」が開催されている。会期は 10月18日まで。

 本展は、大英博物館の日本コレクションから、初里帰りとなる喜多川歌麿の肉筆画《文読む遊女》、円山応挙《虎の子渡し図屏風》、葛飾北斎《『万物絵本大全』版下絵》などを紹介するもの。江戸時代の屏風、掛軸、絵巻の絵画作品と、歌麿、写楽、北斎、広重など、代表的な8人の浮世絵師による版画を中心に展示する。

 また、特別展示として、大英博物館所蔵の《秋冬花鳥図襖》、青森・宮越家所蔵の《春景花鳥図襖》《名所風俗図襖(三保松原・清見寺)》、シアトル美術館所蔵の《琴棋書画仙人図襖》を紹介。これらの襖絵群は、2024年に一連の作品であることが発表されたもので、別々の所蔵者に分かれてから、本展でおよそ150年ぶりに展示される貴重なものだ。

会期:2026年7月25日~10月18日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
開館時間:9:30~17:30(金~20:00) ※入室は閉室30分前まで
料金:一般 2300円 / 大学・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1600円 / 18歳以下・高校生以下 無料

TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト 奈良女子大学 長谷研究室「複製される感性-森山大道」(東京都写真美術館)

 東京・恵比寿の東京都写真美術館の展示室とオンラインの双方で作品を公開するハイブリッド形式の展覧会「複製される感性-森山大道」が開催されている。会期は10月18日まで。

森山大道《三沢の犬》(1971)ゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵 © Daido Moriyama Photo Foundation

 本展は、同館が収蔵する森山大道の作品を、奈良女子大学工学部の学生が独自の視点で選定し、再構成する展覧会だ。東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団が推進する「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」の一環として企画されている。本展では、東京都写真美術館の地下1階展示室における実物の作品展示と、東京都立博物館・美術館収蔵品検索システム「Tokyo Museum Collection(ToMuCo)」を通じたオンライン展示を同時に実施する。

 展示されるのは、「複製される感性」というテーマのもとに選定された森山大道の写真作品だ。本展の最大の特徴は、工学と造形芸術の融合を探求する奈良女子大学工学部(長谷研究室)の学生たちが、実践的なキュレーションに参加している点にある。教育・研究活動と美術館が連携する「学びながら創る展示」として機能することを試みる機会となっている。

会期:2026年9月5日~10月18日
会場:東京都写真美術館
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10:00~18:00(木金〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
料金:無料

「HUMAN AND NATURE」(東京ミッドタウン日比谷6階ホール)

 東京・日比谷の東京ミッドタウン日比谷6階ホールで、平子雄一の個展「HUMAN AND NATURE」が開催されている。会期は10月18日まで。レポートはこちら。

展示風景より、「The no land」 © Yuichi Hirako photo by Osamu Sakamoto

 平子は1982年岡山県生まれ。植物や自然と人間の共存、その関係性のなかで浮上する曖昧さや疑問をテーマに作品を制作。観葉植物や街路樹など人によってコントロールされた植物を「自然」と定義することへの違和感をきっかけに、現代社会における自然と人間との境界線を追求している。ペインティングを中心に、ドローイングや彫刻、インスタレーションなど多岐にわたる手法で作品を発表する。

 本展は、同会場のオープンを記念するこけら落とし第一弾として開催。人と植物、あるいは都市と自然との関係性に着目する。会場では、空間全体を使ったインスタレーションを展開。初公開となる最大約3.5メートルに及ぶモビール群をはじめ、新作の絵画や立体作品など約300点が展示されている。

会期:2026年9月5日~10月18日
会場:東京ミッドタウン日比谷 6階ホール
住所:東京都千代田区有楽町1-1-2
料金:大人 2000円 / 大学生・専門学生 1500円 / 中高生 1000円 / 小学生以下 無料

「若林奮-Run and Rest-|寺田真由美-不在の存在-」(練馬区立美術館)

 東京・練馬の練馬区立美術館で「練馬区立美術館コレクション 若林奮-Run and Rest-|寺田真由美-不在の存在-」が開催されている。会期は10月18日まで。

若林奮《Run and Rest》(1996)撮影:山本糾

 若林奮(1936〜2003)は、主に鉄を素材として「自然」「時間」「空間」などに対する観察や思索を抽象的な形態に表した彫刻家。寺田真由美は1958年練馬区生まれ、ニューヨーク在住のアーティストで、室内模型を撮影した写真作品や立体作品、石彫を制作する。

 本展では、同館の収蔵作品を中心に、若林と寺田をそれぞれ個展形式で紹介している。「若林奮-Run and Rest-」では、2024年度に寄贈された彫刻《Run and Rest》(1996)、版画《GRASS》(1993)、ドローイングを含む70点を紹介。新収蔵作品を公開するとともに、立体と平面を行き来する若林の制作を取り上げている。

「寺田真由美-不在の存在-」では、これまで同館に寄贈された35点を含む作品を紹介。寺田は、室内模型を制作し、本物の一室のように見立てて撮影した写真作品に取り組んできた。本展では、初期の立体から、写真作品とその模型、近年取り組む石彫までを展示し、寺田の制作活動を振り返る内容となっている。

会期:2026年7月25日~10月18日
会場:練馬区立美術館
住所:東京都練馬区貫井1-36-16
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 500円 / 高校・大学生および65~74歳 300円 / 中学生以下および75歳以上 無料

ジェフ・クーンズ「PAINTINGS AND BANALITY - SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」(エスパス ルイ・ヴィトン大阪)

 大阪市のエスパス ルイ・ヴィトン大阪で、ジェフ・クーンズの展覧会「PAINTINGS AND BANALITY - SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」が開催されている。会期は10月18日まで。レポートはこちら。

エスパス ルイ・ヴィトン大阪での展示風景(2026)。左から《Landscape (Tree)Ⅱ》(2007)、《Three Ball 50/50 Tank》(1985)、《Bracelet》(1995-98) © Jeff Koons Courtesy of the artist and Fondation Louis Vuitton, Paris Photo ©︎ Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton

 ジェフ・クーンズは、1980年代以降、現代アートの分野で活動を続けるアメリカ人アーティスト。彫刻や絵画を中心に制作を行い、国際的な展覧会や美術館で作品が発表されてきた。

 本展では、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵コレクションから、クーンズのキャリアを象徴するシリーズより厳選された彫刻作品および絵画作品7点を展示。本展覧会は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンが所蔵作品を世界各地のエスパス ルイ・ヴィトンで公開する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環として開催されている。

会期:2026年2月20日~10月18日
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-8-16(ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋 5階)
開館時間:12:00~20:00
料金:無料 

「寛永行幸四百年記念 特別展 寛永行幸と花の都の文化びと」(泉屋博古館)

 京都・鹿ヶ谷の泉屋博古館で「寛永行幸四百年記念 特別展 寛永行幸と花の都の文化びと」が開催されている。会期は10月18日まで。

京都市指定文化財《二条城行幸図屏風》左隻(江戸時代・17世紀)泉屋博古館

 本展は、1626年に行われた後水尾天皇の二条城行幸から始まる歴史的盛事と、その前後から17世紀後半にかけて展開した寛永文化を紹介するもの。会場では、行幸行列を活写する同館所蔵の《二条城行幸図屏風》(京都市指定文化財)を中心に展示。また、東福門院(徳川和子)ゆかりの品々を交え、後水尾天皇、千宗旦、松花堂昭乗、小堀遠州、野々村仁清といった文化人たちの交流と美の足跡をたどる。

会期:2026年9月5日~10月18日
会場:泉屋博古館(京都東山・鹿ヶ谷)
住所:京都府京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 1200円 / 学生 800円 / 18歳以下 無料

「2026 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」(西宮市大谷記念美術館)

 兵庫県西宮市の西宮市大谷記念美術館で「2026 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」が開催されている。会期は10月18日まで。

 本展は、1978年から毎年恒例の展覧会として開催されている企画展だ。会場では、94ヶ国・地域から4158組の応募を経て選出された日本人7人を含む33ヶ国・地域の75組による入選作品が展示されている。

 また、特別展示として2025年にボローニャSM出版賞を受賞したマリア・ハイドゥクによる絵本『コツキーさん』の原画や、ボローニャ・ラガッツィ賞でスペシャル・メンションに選出されたすげいずみ『のらねこノラ』、横山裕一『ゴロゴロゴロゴロなんのおと?』の原画も取り上げられている。

会期:2026年8月22日~10月18日
会場:西宮市大谷記念美術館
住所:兵庫県西宮市中浜町4-38
開館時間:10:00~17:00  ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 1300円 / 高大生 600円 / 小中生 400円

今週開幕

開創700年記念 特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」(東京国立博物館)

 東京・上野の東京国立博物館で、特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」が開幕した。会期は12月6日まで。

重要文化財 伝牧谿筆《龍虎図(左)》中国 南宋時代(1269)大徳寺蔵 後期展示:11月10日~12月6日

 本展は、京都・紫野にある大徳寺の開創700年の節目を記念するもの。塔頭や大徳寺派寺院を含む山内の寺宝を一堂に集め、その歴史と文化を紹介する。

 大徳寺は、1326年の開山以来、各時代を代表する名僧を輩出し、後醍醐天皇から「本朝無双の禅苑」と讃えられた巨刹とされる。会場では、宗峰妙超(大燈国師)の法灯を受け継いだ一休宗純、沢庵宗彭、江月宗玩ら禅僧の足跡を紹介。あわせて、織田信長や豊臣秀吉ら戦国武将の信仰が生んだ壮麗な障壁画、千利休をはじめとする茶人との関わりを示す寺宝なども展示されている。

会期:2026年10月14日〜12月6日
会場:東京国立博物館
住所:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30〜17:00(金土、11月1日、2日、22日は〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし11月2日、23日、30日は開館)、11月24日 
料金:一般 2300円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円

「null²ⁿ」(横浜ランドマークプラザ5階)

 神奈川県横浜市の横浜ランドマークプラザ5階に、常設ミュージアムシアター「null²ⁿ(ヌルヌルネクサス)」がグランドオープンした。レポートはこちら。

「null²ⁿ」の会場風景より

 「null²」は、メディアアーティスト・落合陽一がプロデュースし、大阪・関西万博で大きな反響を呼んだシグネチャーパビリオンだ。 仏教哲学の「空」と計算機科学の「null」を融合した概念を根底に、特殊ミラー膜・LED・ロボティクスを組み合わせた体験型インスタレーションとして構成された。

 同施設は、大阪・関西万博のシアターエレメントを核に、新たなゾーンを加えて再構成した5つの体験エリアと2つのLEDシアターをもつ常設AIシアターミュージアムだ。訪れた人々の身体をデジタル化し、パビリオンのなかで有機的に変形し、自律的に動作する身体と対話する表現や、デジタルの身体による合わせ鏡「ミラードボディ」を展示する。

会期:2026年10月14日~
会場:横浜ランドマークプラザ5階
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1
料金:大人 3900円 / 子供 3000円(完全日時指定・事前予約制) ※詳細は公式サイトを参照

「吉田璋也のデザイン ― 新作民藝運動がめざした未来」(パナソニック汐留美術館)

 東京・汐留のパナソニック汐留美術館で、民藝運動に深く関わった吉田璋也の仕事を再検証する展覧会「吉田璋也のデザイン―新作民藝運動がめざした未来」が開幕した。会期は12月6日まで。レポートはこちら。

「吉田璋也のデザイン―新作民藝運動がめざした未来」の展示風景

 吉田は民藝の生産・流通・販売の体制を確立し「民藝のプロデューサー」として民藝運動に生涯を捧げた人物。吉田は1931年に地元の鳥取で医院を開業すると、陶芸・木工・染織・和紙・金工などの職人を集め、柳宗悦が見出した民藝の美を標準として「現代の生活にふさわしい日用品」づくりを行う。戦後は1949年に鳥取民藝美術館を開設するとともに、民藝運動を鳥取砂丘など地域の自然や文化財の保護にまで射程を拡げ、社会改革運動として展開していった。

 本展では、吉田璋也が伝統的な手仕事を現代の生活に根付かせるためにデザインした「新作民藝運動」の軌跡を、関連する作品や資料総計約300点により紹介。最新の研究も反映せた過去最大級の吉田璋也展となっている。

会期:2026年10月14日〜12月6日
会場:パナソニック汐留美術館
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
開館時間:10:00〜18:00(11月6日、12月4日、18日、19日は〜20:00)※入館は閉館の30分前まで 
休館日:水(ただし12月16日は開館) 
料金:一般 1200円 / 大学生・高校生 700円 / 中学生以下 無料

「テンジシツプロジェクト展 見えないところでも、いつも何かは起こっている」(調布市文化会館たづくり)

 東京都の調布市文化会館たづくりで「テンジシツプロジェクト展 見えないところでも、いつも何かは起こっている」が開幕した。会期は2027年1月24日まで。出展アーティストは、Aokid、飯川雄大、井口美尚、タツルハタヤマ。レポートはこちら。

「テンジシツプロジェクト展 見えないところでも、いつも何かは起こっている」の展示風景

 本展は、「知ることで、考えを転じ(テンジ)る」をテーマに活動してきた調布発のアートプロジェクト「テンジシツプロジェクト」による、3年間の活動の集大成となる展覧会だ。キュレーターには、Art Center Ongoing / Art Center NEW代表の小川希を迎え、自分自身の経験や、考えの外側である「見えないところ」に目を向けることを試みる。

 会場は、調布市文化会館たづくりを拠点とする「ナカ」と、調布駅前広場や、てつみち(トリエ京王調布C館北側)で11月13日〜15日に展開する「ソト」の2つのエリアで構成される。「ナカ」では、テンジシツプロジェクトの活動や、アーティストの作品を紹介。「ソト」期間に市民と制作した作品が追加されるなど、展示内容が会期中に変化していくとのこと。「ソト」では、ワークショップやパフォーマンス、映像作品の野外上映、アウトドア・アトリエを実施する予定だ。

会期:[ナカ]2026年10月15日~2027年1月24日[ソト]2026年11月13日~11月15日
会場:調布市文化会館たづくり
住所:東京都調布市小島町2-33-1
開館時間:[ナカ]10:00~18:00[ソト]11:00~20:30 ※プログラムごとに開催時間が異なる。詳細は展覧会ウェブサイトのタイムテーブルを確認
休館日:10月26日、27日、11月16日、17日、12月28日〜2027年1月3日
料金:無料

「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2026」(東京ミッドタウン各所)

 東京・六本木の東京ミッドタウン各所で「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2026」が開幕した。会期は11月4日まで。

「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE」の昨年の様子

 本イベントは、「あたりまえの日常が、おもしろくなるデザインイベント。」をスローガンに、身近な暮らしのなかにあるデザインの価値や面白さを再発見するデザインの祭典。2回目となる本展は、「みつめる」をテーマに掲げ、展示をはじめ音楽、食、本などの多彩なコンテンツを通じて、日常のあらゆる関係性のなかに存在するデザインに触れられる機会を展開する。クリエイティブディレクターは、グラフィックデザイナーの佐藤卓が務める。

 会場では、メインコンテンツとして、国内外で活躍する19組のクリエイターが参加するデザイン作品展「DESIGN LIVE EXHIBITION」を開催。デザインジャーナリストの土田貴宏をキュレーターに迎え、素材や生活、社会などを「みつめる」それぞれの眼差しを反映した作品が、芝生広場やガレリア館内にて展示されている。

会期:2026年10月16日~11月4日
会場:東京ミッドタウン各所
住所:東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン
料金:無料

「フォンタネージ――イタリアの光・心の風景」(三菱一号館美術館)

 東京・丸の内の三菱一号館美術館で、「フォンタネージ――イタリアの光・心の風景」展が開催される。会期は10月17日〜2027年1月24日。

アントニオ・フォンタネージ《朝》(1855〜58)油彩/厚紙に貼った紙 トリノ市立近現代美術館 GAM – Galleria Civica d’Arte Moderna e Contemporanea, Torino. Courtesy Fondazione Torino Musei

 アントニオ・フォンタネージ(1818〜82)は、イタリア北部レッジョ・エミリアに生まれ。第1次・第2次イタリア独立戦争に従軍した後、ジュネーヴやパリ、ロンドン、フィレンツェで制作活動を行った。1869年にトリノのアルベルティーナ美術アカデミーの教授に就任し、76年に来日して工部美術学校の画学教師として後進を指導した。

 本展では、明治期のお雇い外国人としての側面に限らず、兵士、石版画家、パリのサロンでミレーやコローを研究した画家など、多面的な活動を展開したフォンタネージの作品群を紹介。光と自然に対する関心や都市、農村の風景を描いた作品を通して、理想の風景を追求したその表現世界を展覧する。

会期:2026年10月17日~2027年1月24日
会場:三菱一号館美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
開館時間:10:00~18:00(祝除く金、第2水、会期最終週平日は~20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし祝日、10月26日、11月30日、12月28日、1月18日は開館)、12月31日、1月1日
料金:一般 2300円 / 大学生 1300円 / 高校生 1000円

「種と根っこ ─ 都市の耕し方」(東京オペラシティ アートギャラリー)

 東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで、企画展「種と根っこ ─ 都市の耕し方」が開催される。会期は10月17日〜12月20日。

 人間の活動そのものが自然環境を変化させる主な要因となっている現在、生態系には不安定さが生じ、自然と人工の境界はますます曖昧になりつつある。本展は、そうした状況下で都市に生きる私たちが、いかにして自然とのつながりを取り戻すことができるかを問うものだ。

 出品作家は、浅野友理子、今村文、岩名泰岳、加藤美佳、西條茜、鈴木初音、䑓原蓉子、保良雄ほか。会場では、浅野友理子《綯い交ぜの庭》(2021)をはじめとする多様な作品群を通し、都市における自然と人間の関わりが提示される。

会期:2026年10月17日〜12月20日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
開館時間:11:00〜19:00 ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし11月23日は開館)、11月24日
料金:一般 1800円 / 大・高生 1100円 / 中学生以下無料・障害者手帳等をお持ちの方および付添1名無料

「河口龍夫 関係ー無関係 湖畔にて」(市原湖畔美術館)

 千葉県市原市の市原湖畔美術館で、河口龍夫(1940〜)の個展「関係—無関係 湖畔にて」が開催される。会期は10月17日〜12月20日。

河口龍夫《関係―無関係・脈拍 絵画》(2025〜)撮影:齋藤さだむ

 河口は、多摩美術大学絵画科を卒業し、60年代より「関係」という概念を軸に国内外で創作活動を続ける。筑波大学などで後進を育て、現在は千葉県長生村のアトリエを拠点に制作を行う。第15回日本現代藝術振興賞や第58回毎日芸術賞を受賞し、「東京ビエンナーレ」や「大地の魔術師展」などの国際展参加のほか、千葉市美術館や東京国立近代美術館などで個展を開催してきた。

 本展では、美術館の建築空間と湖畔の周辺環境に触発された新作インスタレーションと、房総のアトリエで制作された未発表作品を中心に紹介する。湖を臨む展示室や建築空間を創作に取り込んだサイトスペシフィックな作品や、身近な生物、身体の変化、時間に焦点を当てた作品群を展開。あわせて、河口を導いた美術評論家・中原佑介(1931〜2011)へのオマージュとして「関係」を巡る思考の現在を展覧する。

会期:2026年10月17日~12月20日
会場:市原湖畔美術館
住所:千葉県市原市不入75-1
開館時間:10:00~17:00(土・祝前日9:30~19:00、日祝9:30~18:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:月(祝日の場合は翌平日)
料金:一般 1000円 / 大学・高校生、65歳以上 800円 / 中学生以下 無料

西村陽平「死者の書」(長野県立美術館)

 長野市の長野県立美術館で「アートラボ2026 第Ⅲ期 西村陽平 死者の書」が開催される。会期は10月17日〜2027年1月17日。

西村陽平 《死者の書》(2021)

 西村陽平は1947年京都府生まれ。東京教育大学(現在の筑波大学)卒業後、千葉盲学校での美術教諭勤務を経て、現在は、美術作家、陶芸家として活動している。身近なものを高温で焼成することで、もとの素材の形や手ざわりの違いを際立たせる作品を制作。自身の作品制作のほか、障害のある方々や様々な人々の造形活動に関わり、ワークショップを多数開催している。 

 本展は、視覚以外の感覚も使った鑑賞が可能な「アートラボ」にて開催される。雑誌のページに土を挟んで焼成した《死者の書》を中心に、空き缶やペットボトルを焼成した作品群を展示。見るだけでなく触れることで質感の違いや変化を体感できる機会となる。

会期:2026年10月17日~2027年1月17日
会場:長野県立美術館
住所:長野県長野市箱清水1-4-4 善光寺東隣
開館時間:9:00~17:00
休館日:水、12月28日~1月3日
料金:無料

大友良英+YCAM 新作展「即興!」(山口情報芸術センター[YCAM]、山口市中央公園ほか)

 山口県山口市の山口情報芸術センター[YCAM]で、音楽家・大友良英(1959〜)とYCAMによる大規模な新作展「即興!」が開催される。会期は10月17日~2027年3月1日。

新作《Duo》制作の様子(2026) 撮影:板倉勇人(YCAM)

 本展は、大友の創作の基軸であり、アンサンブルの根底にある「即興」をテーマに、大友とYCAM、そして様々なジャンルのアーティスト5名とのコラボレーションによる新作展となる。制作にあたっては、YCAMの研究開発チーム「YCAM InterLab」が共同で参画。建築家・磯崎新が設計したYCAMの建物や周囲の環境に呼応するように、多彩な音や存在が響き合う、即興の豊かな世界が展開される。

会期:2026年10月17日~2027年3月1日
会場:山口情報芸術センター[YCAM]スタジオA、スタジオB、中庭、山口市中央公園ほか
住所:山口県山口市中園町7-7 
開館時間:10:00〜19:00 
休館日:火(ただし祝日の場合は翌日休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
料金:一般 1000円 / 山口市民、29歳以下 500円 / any会員、18歳以下 無料 / 障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名 無料 ※ホワイエ、中庭、山口市中央公園は無料で鑑賞可能