2026.6.10

東京オペラシティ アートギャラリーで「種と根っこ ─ 都市の耕し方」が開催へ。「ダン・グレアム」展は中止に

東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで、企画展「種と根っこ ─ 都市の耕し方」が開催される。会期は10月17日〜12月20日。なお、同期間に予定されていた「ダン・グレアム」展は中止となる。

浅野友理子《綯い交ぜの庭》(2021)撮影:嵯峨倫寛
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 東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで、新たな企画展「種と根っこ ─ 都市の耕し方」が開催される。会期は10月17日〜12月20日。当初、同じ会期で企画展「ダン・グレアム」の開催が告知されていたが「諸般の事情」により中止が発表された。

アスファルトの隙間に息づく「新たな生態系」

 人工物に囲まれた都市の生活者の多くは、大地から切り離された日々を送っている。しかし、路傍や空き地といった都市の隙間に目を向けると、外来種や自律的な植生、あるいはコンクリートやプラスチックと共存する生物など、環境の変化に適応した新しい生態系を見出すことができる。

西條茜《Double Touch》丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 パフォーマンス記録(2025)撮影:来田猛

 人間の活動そのものが自然環境を変化させる主要な要因となっている現在、生態系には不安定さが生じ、自然と人工の境界はますます曖昧になりつつある。本展は、そうした状況下で都市に生きる私たちが、いかにして自然とのつながりを取り戻すことができるかを問うものだ。

作品を「種」として身体感覚を呼び覚ます

岩名泰岳《楽園》(2022) 撮影:上野則宏 ©Yasutake Iwana, Courtesy of the artist and Taguchi Fine Art

 風に運ばれて方々へ飛んでいく種は、辿り着いた場所で根を伸ばし、そこから養分をくみ取る。本展では、環境の急激な変化に抗うことや過去へ回帰することを目指すのではなく、その変化をゆるやかに引き受けながら生きていくあり方に焦点を当てる。展示室では作品をひとつの「種」と位置づけ、そこから根を伸ばすことで土の感触を蘇らせ、鑑賞者の失われつつある身体感覚を目覚めさせることを試みる。

䑓原蓉子《根がほしい》(2025) ©Yoko Daihara,Courtesy Take Ninagawa, Tokyo
保良雄《This ground is stil alive》 撮影:齋藤太一
浅野友理子《綯い交ぜの庭》(2021)撮影:嵯峨倫寛

 出品予定の作家は、浅野友理子、今村文、岩名泰岳、加藤美佳、西條茜、鈴木初音、䑓原蓉子、保良雄ほか。会場では、浅野友理子《綯い交ぜの庭》(2021)をはじめとする多様な作品群を通し、都市における自然と人間の関わりが提示される。