2026.5.29

今週末に見たい展覧会ベスト21。「コシノヒロコ」展から「大ゴッホ展」まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ー新説/真説 コシノヒロコー」展のチャプター1「原体験と想像力─コシノヒロコの世界」の展示風景
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「SORAYAMA 光・透明・反射 -TOKYO-」(CREATIVE MUSEUM TOKYO

展示風景より、「テスモフォリア」セクション

 東京・京橋のCREATIVE MUSEUM TOKYOで、「SORAYAMA 光・透明・反射 -TOKYO-」が開催されている。会期は5月31日まで。レポートはこちら

 空山基は、人体と機械の美を追求した作品で知られるアーティスト。1978年に初めて発表したロボット表現を源流とし、83年の同名書籍の刊行を通じてその名を知らしめた「セクシーロボット」シリーズでは、女性の人体美をロボットに取り込んだ表現によって、その後のロボットメージ形成に大きな影響を与えた。

 本展は、そんな空山の過去最大規模の回顧展だ。空山が1978年にウイスキーの広告のために最初に描いたロボット作品や、恐竜、ユニコーンなど幅広くロボット造形を追求した最新のキャンバス作品、デザインを手がけたAIBO(アイボ)の原画や、エアロスミスのアルバムジャケットとして知られる代表作品に加え、最新の彫刻作品、新作の映像インスタレーションを展示。空山が半世紀にわたり追い求めてきた「光・透明・反射」という表現の核を体感できるだろう。

会期:2026年3月14日~5月31日
会場:CREATIVE MUSEUM TOKYO
住所:東京都中央区京橋1丁目7番1号  TODA BUILDING 6階
開館時間:10:00~20:00
休館日:会期中無休
料金:一般2500円 / 大学生1800円 / 高校生1500円 / 小中学生1000円 / 未就学児・各種障がい者手帳をお持ちの方と付添者1名は無料

アンドリウス・アルチュニアン「Obol」(銀座メゾンエルメス フォーラム

「Obol」展の展示風景 © Nacása & Partners Inc./ Courtesy of Fondation d'entreprise Hermès

 銀座メゾンエルメス ル・フォーラムで、アンドリウス・アルチュニアンの個展「Obol」が開催されている。会期は5月31日まで。レポートはこちら

 アンドリウスは「聴く」ことのハイブリッドな形式やヴァナキュラーな知識、現代的な宇宙論を扱い、時間性や共鳴、オルタナティブな世界の秩序をテーマにリサーチと制作を行っている。第59回ヴェネチア・ビエンナーレ(2022)ではアルメニア・パビリオン代表として参加し、第14回上海ビエンナーレ、第15回光州ビエンナーレ、第17回リヨン・ビエンナーレにも参加している。

 本展は、エルメス財団がThe 5th Floorのディレクター岩田智哉をゲスト・キュレーターに迎え、日本で初めて開催するアンドリウスの個展となる。展示は新作によって構成され、制作には、かつて聖性を付与されながら現代では世俗的用途に転用されている物質である瀝青が用いられる。展示空間には音像、銀貨オボル、蛇、神話的図像などが配置され、アルチュニアンの作品世界を紹介する。

会期:2026年2月20日~5月31日
会場:銀座メゾンエルメス ル・フォーラム
住所:東京都中央区銀座5-4-1
開館時間:11:00~19:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:水
料金:無料

葛飾北斎・渓斎英泉 艶くらべ ー歌舞伎町花盛りー 新宿歌舞伎町春画展WA」(新宿歌舞伎町能舞台、BOND)

メインビジュアル

 新宿歌舞伎町能舞台およびBONDで「葛飾北斎・渓斎英泉 艶くらべ ー歌舞伎町花盛りー 新宿歌舞伎町春画展WA」が開催されている。会期は5月31日まで。

 本展は、浮世絵師の葛飾北斎(1760〜1849)と、その画風を慕いながら独自の美意識を切り拓いた渓斎英泉(1791〜1848)に焦点をあてた企画である。浦上蒼穹堂代表・浦上満のコレクションより、約100点の名品を公開する。北斎・英泉の春画を軸に、その系譜を受け継ぐ絵師たちの作品もあわせて紹介。また北斎の春画の名品《喜能会之故真通》より《蛸と海女》を期間限定で特別公開している。

会期:2026年4月4日~5月31日
会場:新宿歌舞伎町能舞台、BOND
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-9-18 ライオンズプラザ新宿2F/新宿区歌舞伎町1-2-15 歌舞伎町ソシアルビル9F
開館時間:11:00~19:00(金土は〜21:00、5月31日は〜17:00) ※18歳未満入場不可 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 2200円 / 学生 1500円

蜷川実花〈mirror, mirror, mirror mika ninagawa〉展」(DDDART

「mirror, mirror, mirror mika ninagawa」展の中心となる空間

 東京・下北沢のDDDARTで「蜷川実花〈mirror, mirror, mirror mika ninagawa〉展」が開催されている。会期は5月31日まで。

 蜷川実花は、アーティストとして「破壊、再生、また破壊」という循環するテーマを内包しながら、創作活動を展開。近年では、自身で制作した立体モチーフと写真作品のコラージュによって構成される立体作品など、メディアの境界を越えた表現を創造し続けている。

 本展は、アーティスト・ブック『mirror, mirror, mirror mika ninagawa』の刊行を記念した展覧会だ。10数年にわたり活動の拠点としてきた下北沢の地において、アーティストブックに結実した表現の軌跡を、展示空間のなかであらためて構成。会場では「破壊、再生、また破壊」という創作テーマのもと、蜷川の表現史と現在の表現をひとつの空間として提示している。

会期:2026年3月13日〜5月31日
会場:DDDART
住所:東京都世田谷区代沢4-41-12
開館時間:11:00〜19:00
料金:一般 1200円 / 大学・専門学校生 1100円 / 中高生 800円 / 未就学児(小学生以下)無料 / 障がい者手帳をお持ちの方 1100円 ※詳細はチケットサイトをご覧ください。

「内間安瑆・俊子展 色を織り、記憶を紡ぐ」(神奈川県立近代美術館 葉山

内間安瑆を紹介する第3章「色を織る一〈Forest Byobu森の屏風〉[1977-1982]」の展示風景

 神奈川・葉山の神奈川県立近代美術館 葉山館で、「内間安瑆(うちまあんせい)・俊子展 色を織り、記憶を紡ぐ」が開催される。会期は5月31日まで。レポートはこちら

 日系移民の二世としてアメリカに生まれた内間安瑆(1921〜2000)は、1940年に日本に留学後、画家を志すようになる。戦後には、恩地孝四郎(1891〜1955)や棟方志功(1903〜75)の知遇を得て創作版画を手がけ、変遷をとげながら「色面織り」と呼ぶ独自の木版技法を深化させた連作「Forest Byobu」に至った。

 本展は、幻想的なアッサンブラージュで知られた妻・俊子(1918〜2000)にも焦点を当てながら、イサム・ノグチ(1904〜88)ら関連作家の作品とともに、ふたりの豊かな創作世界を回顧する内容となっている。

会期:2026年3月7日~5月31日
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1 
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで 
休館日:月(ただし、5月4日は開館) 
料金:一般 1200円 / 20歳未満・学生 1050円 / 65歳以上 600円 / 高校生 100円 / 中学生以下、障害者手帳等・ミライロIDをご提示の方および介助者原則1名 無料

「SPRING わきあがる鼓動」(ポーラ美術館

展示風景より、手前は小川待子《月のかけら 25 − P》(2025)

 神奈川・箱根のポーラ美術館で「SPRING わきあがる鼓動」が開催されている。会期は5月31日まで。レポートはこちら

 本展は、アートにおける「飛躍する力」に焦点を当て、人間や世界の奥底から春の芽吹きのようにわきあがる生命の鼓動を宿した絵画、彫刻、工芸、インスタレーションを紹介するもの。箱根に息づく風土と記憶を出発点に、過去と未来を往還しながら、テクノロジーが社会を覆う現代において、自然の驚異や土地の記憶、そして人間の内に潜む根源的な力を見つめ直す契機とする。

 出展作家は、歌川広重、五姓田義松、青木美歌、名和晃平大巻伸嗣丸山直文イケムラレイコ小川待子杉本博司、チャールズ・ワーグマン、クロード・モネ、ポール・ゴーガン、フィンセント・ファン・ゴッホアンリ・ルソー、ツェ・スーメイ、パット・ステア、アンゼルム・キーファーほか。

会期:2025年12月13日~2026年5月31日
会場:ポーラ美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285 ポーラ美術館
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:会期中無休
料金:大人 2200円 / 大学・高校生 1700円 / 障害者手帳をお持ちの方および付添者1名まで 1100円 / 中学生以下 無料

「戦後80年 戦争と子どもたち」(新潟市美術館

青柳喜兵衛 天翔ける神々 1937 北九州市立美術館蔵

 新潟市美術館で「戦後80年 戦争と子どもたち」が開催されている。会期は5月31日まで。

 本展では、戦時中から終戦直後にかけて制作された、子供を主題とする美術作品や、子供たちに向けて制作された絵本、教科書、紙芝居、さらに戦時下に子供たち自身が描いた作品が紹介されている。

 戦時下において画材が配給制となり、表現や発表に制限が加えられるなか、美術家たちは子供たちを希望の象徴として描いたいっぽう、「少国民」として総力戦を支える存在としての姿も表現してきた。戦後の混乱期においても、子供たちの姿は再生の象徴として描かれている。本展では、こうした「子供」をめぐる美術を当時の時代背景とあわせて紹介し、美術家たちが向けた眼差しをたどる。

会期:2026年4月11日~5月31日
会場:新潟市美術館
住所:新潟県新潟市中央区西大畑町5191-9
開館時間:9:30~17:00 ※観覧券の販売は閉館30分前まで
休館日:月(5月4日は開館、GW中無休)
料金:一般1200円 / 高校・大学生 900円 / 中学生以下、障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方、並びに一部の介助者の方は無料

「美濃陶芸の系譜 七代 加藤幸兵衛展」(岐阜県現代陶芸美術館

七代 加藤幸兵衛《三彩長方器「瀑」》

 岐阜県現代陶芸美術館で「美濃陶芸の系譜 七代 加藤幸兵衛展」が開催されている。会期は5月31日まで。

 美濃の名窯・幸兵衛窯の七代目である加藤幸兵衛。本展では、若き日に培ったシャープな造形感覚、そしてシルクロードから出発する諸国陶芸に学んだ多彩な表現を昇華した作品を通して、加藤幸兵衛の作品世界が紹介されている。

会期:2026年4月24日~5月31日
会場:岐阜県現代陶芸美術館
住所:岐阜県多治見市東町4-2-5 セラミックパークMINO内
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日は開館)
料金:一般 370円 / 大学生 240円 / 高校生以下、身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳・特定医療費(指定難病)受給者証をお持ちの方および付添者1名まで無料

「焼絵 茶色の珍事」(中之島香雪美術館)

如秀《亀図》(18~19世紀)彌記繪菴

 中之島香雪美術館で「焼絵 茶色の珍事」が開催されている。会期は5月31日まで。

 「焼絵」とは、火筆画や焦画、烙画などとも呼ばれる、熱した火箸や鏝を紙や絹などに押しあて、絵画や文字を焦がして表現する技法を用いた作品のこと。色調は茶から黒に近い色まで展開し、線描から点描、濃淡といった水墨画の技法も再現されている。

 江戸時代には、優れた焼絵を手がけた稲垣如蘭こと近江山上藩の第五代藩主稲垣定淳をはじめ、藩主や家老クラスのあいだでこの技法が流行した。いっぽう、葛飾北斎の弟子とされる北鼎如連のような浮世絵師にも焼絵の名手が現れ、狩野派の特徴を有する作例も確認されている。また、大田南畝と来舶した中国人とのあいだで焼絵談議が行われ、朝鮮通信使を介し烙画が紹介されるなど、焼絵を通した国際交流も行われた。本展では、日本をはじめ朝鮮と中国、現代の焼絵作品を展観し、その美と制作背景を紹介している。

会期:2026年4月28日~5月31日
会場:中之島香雪美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4階
開館時間:10:00~17:00(5月1日、15日、29日は~19:30) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日は開館)
料金:一般 1600円 / 高大生 800円 / 小中生 400円

特別展「志村ふくみ 百一寿 -夢の浮橋-」(細見美術館

 京都の細見美術館で、特別展「志村ふくみ 百一寿 -夢の浮橋-」が開催されている。会期は5月31日まで。

 志村ふくみは1924年滋賀県生まれ。染織家、随筆家。31歳のときに母・小野豊の指導で植物染料と紬糸による織物をはじめる。重要無形文化財保持者(人間国宝)、文化功労者、第30回京都賞(思想・芸術部門)受賞、文化勲章受章。京都市名誉市民。

 本展では、自然から色彩を抽き出し、経糸と緯糸の交わりによって世界を表現する志村の制作に注目。『源氏物語』や「紫」、石牟礼道子原作の新作能『沖宮』の装束など、近年の特徴的なテーマを中心に、作品と言葉を通して色彩、生命、自然への思索を紹介する。また、今回の展示を機に構想・制作された作品2領を初公開している。

会期:[前期]2026年3月3日~4月12日、[後期]4月14日~5月31日
会場:細見美術館
住所:京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
開館時間:10:00~17:00
休館日:月、5月7日(ただし、5月4日は開館)
料金:一般 2000円 / 学生 1500円

「ロートレックとミュシャ パリ時代の10年」(広島県立美術館

 広島県立美術館で、特別展「ロートレックとミュシャ パリ時代の10年」が開催されている。会期は5月31日まで。

 アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864〜1901)とアルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)は、いずれも19世紀末のパリで活躍した芸術家だ。

 本展では、ふたりの画業が交わる1891年から1900年の「パリ時代の10年」に着目し、「よき時代(ベル・エポック)」を感じられるポスターなどを紹介する。展示室では、《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》の発表から10年のあいだにロートレックにより生み出されたポスター全31点を展示している。

会期:2026年4月2日~5月31日
会場:広島県立美術館
住所:広島県広島市中区上幟町2-22
開館時間:9:00~17:00(4月2日は10:00~、金は〜20:00) ※入場は閉館30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 1500円 / 高校・大学生 1000円 / 小学・中学生 700円

「生誕150周年 アルベール・マルケ展」(ひろしま美術館

アルベール・マルケ ル・ピラ 1935 ボルドー美術館 © Mairie de Bordeaux, musée des Beaux-Arts, photo, F.Deval.

 ひろしま美術館で「生誕150周年 アルベール・マルケ展」が開催されている。会期は5月31日まで。

 フランス近代絵画の画家アルベール・マルケ(1875〜1947)は、1890年代の終わりからアンリ・マティスとともに大胆な色彩による作風を展開し、のちにフォーヴィスムと呼ばれる活動に加わった。その後、独特な灰色をはじめとする中間色をもちいた風景画を描くようになり、マティスからは「我らの北斎」と称された。

 本展は、マルケの生誕150周年を記念した日本では35年ぶりとなる回顧展となる。日仏の主要な美術館や個人コレクションから借用した油彩、パステル、デッサンなど約90点を展示。パリのセーヌ河や南仏、アルジェなどの水辺の風景、特定のモチーフを異なる時間や季節、天候で描いた作品群を通じ、初期から晩年までの画業の変遷を紹介している。

会期:2026年4月11日~5月31日
会場:ひろしま美術館
住所:広島県広島市中区基町3-2
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 2200円 / 高校・大学生 1000円 / 小学・中学生 500円

春季特別展「日本画ハイライト 足立美術館とっておきの名画」(足立美術館

安田靫彦 王昭君 1947 足立美術館所蔵

 島根の足立美術館で、春季特別展「日本画ハイライト 足立美術館とっておきの名画」が開催されている。会期は5月31日まで。

 本展では、同館の近代日本画コレクションを代表する作品を紹介。明治から昭和にかけての日本画壇は、日本絵画の伝統を踏まえつつ西洋画の表現を取り入れるなど、自由な作品が生まれた時代であり、多くの美術団体の結成とともに画家たちがそれぞれの美を追求した。今回の展示では、その時代に活躍した近代日本画家の作品を一堂に展示。横山大観竹内栖鳳上村松園らによる名画を紹介する。

 また、併催の展示「春の横山大観コレクション選」では、『山海二十題』の《龍躍る》《海潮四題・夏》をはじめ、横山大観の初期から晩年までの作品を展示。加えて「榊原紫峰のまなざし」では、榊原紫峰が描くみずみずしい花鳥画を楽しむことができる。

会期:2026年3月1日~5月31日
会場:足立美術館
住所:島根県安来市古川町320
開館時間:9:00~17:00(4、5月は〜17:30)
休館日:会期中無休
料金:大人 2500円 / 大学生 2000円 / 高校生 1000円 / 小学・中学生 500円

今週開幕

「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ―新説/真説 コシノヒロコ―」(東京都現代美術館

チャプター4「テキスタイルへの情熱─創作の核心」の展示風景

 東京・清澄白河の東京都現代美術館で「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ―新説/真説 コシノヒロコ―」が開幕した。会期は7月26日まで。レポートはこちら

 コシノヒロコは1937年大阪府岸和田市生まれ。文化服装学院在学中に日本デザイナー協会デザインコンクールで1位を受賞し、64年に大阪・心斎橋にオートクチュール・アトリエを開設した。77年以降、東京コレクションに継続して参加し、78年には日本人として初めてローマのアルタ・モーダに参加。世界各地でコレクションを発表するほか、ファッションの領域を越えたイベントや表現活動を国内外で展開している。

 本展では、日本のファッションおよび表現文化を牽引してきたコシノヒロコの創作を、その本質的な価値と射程から捉え直す。コレクション作品約200点と絵画作品約130点を紹介し、半世紀を超えるキャリアのなかで生み出されてきた作品群から、現代の感覚や価値観と共振する表現を厳選して展示する。

 会場では、コシノが監修を務める「ネクスト・クリエイション・プログラム こどもファッションプロジェクト」で子供たちが制作した作品も紹介されている。

会期:2026年5月26日〜7月26日
会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F
住所:東京都江東区三好4-1-1
開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、7月21日(ただし、7月20日は開館)
料金:一般 2200円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1500円 / 高校・中学生 800円 / 小学生以下無料 ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料。毎月第3水曜(シルバーデー)は65歳以上無料。家族ふれあいの日(毎月第3土曜と翌日曜)は、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住を証明できるものを提示/2名まで)の観覧料半額

「Osaka Art & Design 2026」(大阪市内各地)

 大阪市内各地で「Osaka Art & Design 2026」が開幕した。会期は6月23日まで。レポートはこちら。

 本イベントは、大阪の街を巡りながらアートやデザインに触れる周遊型エリアイベントだ。第4回を迎える今年は「Infinitize ~ソウゾウを解き放つ~」をテーマに、梅田、中之島、本町、心斎橋、なんば、阿倍野などの主要エリアを縦断して展開。百貨店、商業施設、ターミナル駅、ギャラリー、インテリアショップなど数十か所の会場に、国内外のクリエイターによる作品が登場し、作品やアイテムの鑑賞および購入の機会を提供する。

 プログラムでは、現代美術作家の平子雄一が阪急うめだ本店1階コンコースウィンドーや9階祝祭広場で作品を展開するほか、阪急うめだギャラリー等でキュレーションによるグループ展を開催。大丸心斎橋店では、黒田征太郎、佐伯和良、SHIRACO WORLD、山下浩平らが「フェニックス」をテーマとした作品で競演。JR大阪駅では、絵本作家・イラストレーターのたちもとみちこらを起用した体験型インスタレーションが展開されている。

会期:2026年5月27日~6月23日
会場:大阪市内各地
住所:大阪府梅田、堂島、中之島、京町堀、本町、心斎橋、なんば、阿倍野ほか大阪市内各地

「ART OSAKA 2026」(コングレスクエア グラングリーン大阪/クリエイティブセンター大阪)

 大阪のコングレスクエア グラングリーン大阪、クリエイティブセンター大阪で「ART OSAKA 2026」が開幕した。レポートはこちら。

 本フェアは、国内最長の歴史を持つ現代美術のアートフェアのひとつ。新会場となるコングレスクエア グラングリーン大阪での「Galleriesセクション」(〜5月31日)では、4タイプのブース構成で現代美術の巨匠から気鋭の若手までの作品や、テーマ展示、映像作品などを紹介。クリエイティブセンター大阪での「Expandedセクション」(〜6月1日)では、大型作品やインスタレーション、サイトスペシフィックな作品が展示されている。

 日本やアジアの美術史の共創を目指し、関西文化圏を基盤に東アジアのギャラリーも参加。マーケットと鑑賞体験がつながる場として、実験的な表現や映像作品の市場創造、パブリックアートを通じた共創など、現代美術を多角的に発信するプラットフォームとして機能する。

会期:[Galleriesセクション]2026年5月30日~31日、[Expandedセクション]5月28日~6月1日
会場:コングレスクエア グラングリーン大阪/クリエイティブセンター大阪
住所:大阪府大阪市北区大深町5-54 グラングリーン大阪 南館4階/大阪市住之江区北加賀屋4-1-55
開館時間:11:00~19:00(Galleriesセクション:5月31日は〜17:00)(Expandedセクション:5月28日は〜19:00、6月1日は〜16:00)
料金:ART OSAKA 3000円 / Galleries 2000円 / Expanded 1500円 / 小学生以下 無料(詳細は公式サイトを要確認)

「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」(上野の森美術館

フィンセント・ファン・ゴッホ《夜のカフェテラス(フォルム広場)》(1888)クレラー=ミュラー美術館
© Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands. Photography by Rik Klein Gotink

 上野の森美術館で「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が開幕した。会期は8月12日まで。

 フィンセント・ファン・ゴッホ(1853〜90)は、画家としての活動はわずか10年ほどだが、彼が残した多くの作品と手紙から、苦悩に満ちた人生に立ち向かい、芸術へと昇華させる姿を見て取ることができる。生前ほとんど評価されなかったゴッホにいち早く注目し、作品の収集に取り組んだのが、オランダのクレラー=ミュラー美術館の創設者、ヘレーネ・クレラー=ミュラー(1869〜1939)だった。2回にわたり開催する「大ゴッホ展」は、すべて同館の所蔵作品で構成される。

 第1期となる本展では、バルビゾン派やハーグ派の影響を受けた草創期のオランダ時代に始まり、印象派を中心とする画家たちと交流したパリ時代を経て、南仏アルルで傑作《夜のカフェテラス(フォルム広場)》を描くに至るまでの、ファン・ゴッホの前半生に焦点をあてている。

会期:2026年5月29日~8月12日
会場:上野の森美術館
住所:東京都台東区上野公園1-2
開館時間:10:00~17:30(金土祝は9:00~19:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 2800円 / 大学・専門学生・高校生 1600円 / 中学生・小学生 1000円(詳細は公式サイトを要確認)

「はじめての古美術鑑賞 ー美術のなかの文字ー」(根津美術館

© 藤塚光政

 根津美術館で、企画展「はじめての古美術鑑賞 ー美術のなかの文字ー」が開催される。会期は5月30日~7月12日。

 本展は、古美術の技法やテーマを解説する「はじめての古美術鑑賞」シリーズの第7回として、美術作品のなかに記された文字に注目。画家の署名・印章(落款)や鑑蔵印、詩文や和歌の賛、屏風絵や絵巻の景色のなかに組み込まれた文字、仏画のなかの文字、器物に記された詩歌や吉祥の文字などを紹介する。

 見どころとして、景色のなかに和歌一首が散らし書きされた《鏡山図》(鎌倉時代)を、類品3幅とともに初めて同時公開し、「美術のなかの文字」の重要性を提示する。

会期:2026年5月30日~7月12日
会場:根津美術館
住所:東京都港区南青山6-5-1
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 1600円 / 学生 800円

「2人展 会田誠・岡田裕子」(カスヤの森現代美術館

会田誠《混浴図(部分)》(2025〜制作中)©︎AIDA Makoto Courtesy of Mizuma Art Gallery

 神奈川県横須賀市のカスヤの森現代美術館で「2人展 会田誠・岡田裕子」が開催される。会期は5月30日~8月16日。

 会田誠は1965年新潟県生まれ。91年東京藝術大学大学院美術研究科を修了。社会や歴史、現代と近代以前、西洋と東洋の境界を自由に往来し、常識にとらわれない対比や痛烈な批評性を提示する作風で知られている。絵画、写真、映像、立体、パフォーマンスなど表現領域は多岐にわたる。

 岡田裕子は1970年東京都生まれ。93年多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業。映像、写真、絵画、インスタレーション、パフォーマンスなど多様な表現を用いて、恋愛、結婚、出産、子育てなど、自身の実体験を通したリアリティのある視点で、現代社会へのメッセージ性の高い作品を制作している。

 本展で会田は展示会場を使用し、キャンバスサイズ500号の大作《混浴図》の公開制作を行う。本作は雪が降り湯煙が漂う架空の巨大な混浴露天温泉に、様々な属性の人間や非実在の存在が混在する様子を描くもので、あわせて新しい抽象絵画シリーズも公開する。

 また岡田は、物故女性アーティストをテーマとしたマルチメディアインスタレーション《井戸端で、その女たちは》を展示。会場内に設置された井戸のそばで、前衛の時代を生きた女性たちが語り合う声にシンクロしてテーブルランプが瞬く構成となっており、展示は室内会場と屋外の古井戸そばの2ヶ所で展開される。

会期:2026年5月30日~8月16日
会場:カスヤの森現代美術館
住所:神奈川県横須賀市平作7-12-13
開館時間:10:00~17:30 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月火水
料金:一般 1000円 / 学生 600円 / 小学生 400円

特別展「巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語(メルヘン)―現代マイセンの磁器芸術―」(愛知県陶磁美術館

ハインツ・ヴェルナー、ルードヴィッヒ・ツェプナー《サマーナイト》ティーサービス マイセン 個人蔵

 愛知県陶磁美術館で、特別展「巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語(メルヘン)―現代マイセンの磁器芸術―」が開催される。会期は5月30日~9月27日。

 ヨーロッパを代表する名窯マイセンは、18世紀にドイツの古都・マイセンで王立の磁器製作所として創業。1960年に創立250年を迎え「芸術の発展を目指すグループ」のひとりであるハインツ・ヴェルナー(1928〜2019)ら5人のアーティストによって新たな時代を迎えた。

 本展では、ヴェルナーがデザインを手がけた多彩なサービスウェアの数々や陶板画などの名作を中心に、現代マイセンの磁器芸術を紹介。高度な磁器作りの技術とアーティストの才能によって生み出された作品群に注目する。

会期:2026年5月30日~9月27日
会場:愛知県陶磁美術館
住所:愛知県瀬戸市南山口町234
開館時間:9:30~16:30(7~9月は~17:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月、7月21日(ただし、7月20日、9月21日は開館)
料金:一般 1400円 / 大学生 1200円 / 高校生以下 無料

「下村観山展」(和歌山県立近代美術館

下村観山《木の間の秋》(1907)東京国立近代美術館 通期展示

 和歌山県立近代美術館で「下村観山展」が開催される。会期は5月30日~7月20日。

 下村観山(1873〜1930)は、現在の和歌山市に生まれた日本画家。8歳で上京し、狩野芳崖や橋本雅邦に師事したほか、東京美術学校の第一期生として岡倉天心の指導を受けた。横山大観や菱田春草らとともに日本美術院の創立に参画した。

 本展は、生誕地である和歌山および西日本での45年ぶりの回顧展となる。第1部では代表作を中心に生涯と芸術をたどり、第2部では日本・中国の古画研究や能を主題とした制作、渋沢栄一など政財界人との交流といった社会的な側面にも注目。伝統技法と西洋絵画由来の表現を融合させた画業を、生涯、芸術、社会という3つの視点から紹介する。

会期:2026年5月30日~7月20日
会場:和歌山県立近代美術館
住所:和歌山県和歌山市吹上1-4-14
開館時間:9:30~17:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、7月20日は開館)
料金:一般 1500円 / 大学生 1000円 / 高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方 無料 ※6月27日は「紀陽文化財団の日」として大学生無料