2026.5.27

フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展、詳細が明らかに。17世紀オランダ絵画の名品が大阪に集結

8月21日から9月27日まで大阪中之島美術館で開催される「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」の詳細が明らかになった。17世紀オランダ絵画の展開をたどる12点の作品が集結する。

ヨハネス・フェルメール 真珠の耳飾りの少女 1665頃 キャンバスに油彩 44.5×39cm マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague
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 この夏、大阪中之島美術館で開催が予定されている「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」。その詳細が発表された。

 8月21日から9月27日まで開催される本展は、17世紀オランダ絵画を代表する画家ヨハネス・フェルメールの傑作を中心に、マウリッツハイス美術館所蔵の名品を紹介するもの。フェルメール作品2点に加え、レンブラント、ヤン・ステーン、パウルス・ポッテル、エマヌエル・デ・ウィッテ、マリア・ファン・オーステルウェイクらによる10点の作品も展示される予定だ。

 本展の目玉となる《真珠の耳飾りの少女》(1665頃)は、2012年の「マウリッツハイス美術館展」以来、14年ぶりに日本で公開される。1665年頃に描かれた本作品は、東洋風のターバンと大きな真珠を身につけた少女が、暗い背景のなかから振り返る姿が印象的だ。モデルの特定を目的としない「トローニー(人物習作)」として描かれたと考えられており、今日では「オランダのモナ・リザ」とも称される世界屈指の名画として広く知られている。

 会場では、《真珠の耳飾りの少女》に加え、フェルメール初期の重要作《ディアナとニンフたち》(1653-54頃)も展示される。同作は、風俗画へと転向する以前、20代前半のフェルメールが制作した神話画であり、画家の初期様式を知るうえで貴重な作品とされる。

ヨハネス・フェルメール ディアナとニンフたち 1653-1654頃 キャンバスに油彩 97.8×104.6cm マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague

 また本展は、歴史画、肖像画、風俗画、静物画、教会内部画など6つのテーマで構成され、17世紀オランダ絵画の多彩な展開をたどる内容となる。なかでもレンブラントの《笑う男》(1629-30頃)では、自由な筆致による表情表現が紹介され、ヤン・ステーンの《老いが歌えば若きが笛吹く》(1663-65頃)では、市民生活のにぎやかな情景が描き出される。さらに、エマヌエル・デ・ウィッテによる《想像のカトリック聖堂の内部》(1668)では、壮大な建築空間と光の表現が際立ち、17世紀オランダ美術における多様なジャンルの広がりを体感できる構成となっている。

レンブラント・ファン・レイン 笑う男 1629-1630年頃 油彩、金箔で覆った銅 15.3x12.2cm マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague
ヤン・ステーン 老いが歌えば若きが笛吹く 1663-1665年頃 キャンバスに油彩 83.8×91.9cm マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague

 加えて会場では、フェルメール芸術を没入的に体験できる大型映像展示も展開。約20メートルにおよぶスクリーンを用い、《真珠の耳飾りの少女》をはじめとするフェルメール作品の細部や光の表現を拡大映像で紹介する。世界各地に点在するフェルメール全作品を実際の比率に基づいて集積する演出も予定されており、デジタル技術を活用した新たな鑑賞体験が試みられる。

 今回《真珠の耳飾りの少女》の来日は、マウリッツハイス美術館の改修工事による一時休館に伴い実現したものだという。マウリッツハイス美術館館長のマルティネ・ゴッセリンクは、「この『少女』の旅は、日本の皆さまに彼女を送り届けられる、おそらく最後となる特別な機会です」とコメントしている。

 なお、本展は大阪中之島美術館のみで開催され、他地域への巡回は予定されていない。世界的名画と17世紀オランダ絵画の名品群を一堂に見ることのできる、貴重な機会となりそうだ。