今週末に見たい展覧会ベスト17。ヒルマ・アフ・クリントから国宝、名刀・甲冑・武者絵まで
今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

もうすぐ閉幕
「『元始女性は太陽だった』のか?」(KOTARO NUKAGA Three)

KOTARO NUKAGA Threeで「『元始女性は太陽だった』のか?」が6月14日まで開催されている。
本展は、嶋田美子、山本れいら、みょうじなまえの3名の女性アーティストの作品を通じて、歴史への批判と未来への思索によって家父長制的ナラティブに挑むもの。展覧会のタイトルは、日本のフェミニスト運動の先駆者のひとり、平塚らいてうが1911年に雑誌『青鞜』に寄稿した記事の一節から引用。「日本の女性は真に自立していたことがあったのか。なかったのだとすれば、どうすれば太陽のような解放を達成できるのか」。嶋田、山本、みょうじの作品を通して問いかけている。
会期:2025年5月17日~6月14日
会場:KOTARO NUKAGA Three
住所:東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex I 3階
開廊時間:11:00~18:00
料金:無料
「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」(東京国立博物館)

東京国立博物館 平成館で、特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」が6月15日まで開催されている。レポート記事はこちら。
江戸時代の傑出した出版業者である蔦重こと蔦屋重三郎(1750〜97)は、喜多川歌麿、東洲斎写楽といった現代では世界的芸術家とみなされる浮世絵師を世に出したことで知られている。本展では、蔦重の出版活動を紹介しながら、蔦重が江戸時代後期の出版文化の一翼を担っていただけでなく、彼が創出した価値観や芸術性がいかなるものであったかを体感できるだろう。
会期:2025年4月22日~6月15日
会場:東京国立博物館 平成館
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話番号:050-5541-8600
開館時間:9:30~17:00(金土、5月4日、5日〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 2100円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円 / 中学生以下無料
「浮世絵現代」(東京国立博物館 表慶館)

東京国立博物館 表慶館で「浮世絵現代」が6月15日に終了する。レポート記事はこちら。
日本の木版画の技術は、江戸時代の文化のなかで独自に発展し、浮世絵という力強く華やかな芸術を生み出した。「浮世」という言葉には「当世風の」という意味があり、浮世絵版画はその時代と社会を色鮮やかに映し出すメディアであった。
本展では、伝統木版画の表現に魅了された様々なジャンルのアーティスト、デザイナー、クリエーターたちが、現代の絵師となり、アダチ版画研究所の彫師・摺師たちと協働して制作された「現代」の「浮世絵」を展覧。総勢85名のアーティストたちの木版画を通じて、現代から未来に続く伝統の可能性を見せる。
会期:2025年4月22日~6月15日
会場:東京国立博物館 表慶館
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話番号:050-5541-8600
開館時間:9:30~17:00(金土、5月4日、5日〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1400円 / 大学生 700円 / 70歳以上 400円 ※特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」または「イマーシブシアター 新ジャポニズム」の観覧券で観覧当日に限り無料