今週末に見たい展覧会ベスト16。「ルノワール×セザンヌ」から「ゴッホ・インパクト」まで
今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

もうすぐ閉幕
「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」(アーティゾン美術館)

東京・京橋のアーティゾン美術館で、「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」が6月1日に閉幕する。レポート記事はこちら。
ゾフィー・トイバー=アルプ(1889〜1943)は、スイス生まれで、テキスタイル・デザイナーとしてキャリアをスタートさせた。その後色彩理論と幾何学的抽象の研究を基盤に、空間装飾や絵画も手がけ、ジャンル横断での創作活動を行った。いっぽうジャン・アルプ(1886〜1966)はトイバーの夫であり、詩人としての顔を持ちながら、偶発的に生まれる形態にもとづいてコラージュやレリーフ、彫刻を制作した。
本展では、この20世紀前半を代表するアーティスト・カップルをめぐり、個々の創作活動を紹介するとともに、両者がそれぞれの制作に及ぼした影響やデュオでの協働制作の試みに目を向ける。計88点の作品を通じて、カップルというパートナーシップのうえにいかなる創作の可能性を見出せるか、再考する機会となっている。
会期:2025年3月1日〜6月1日
会場:アーティゾン美術館 6階展示室
住所:東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:[ウェブ予約]1800円 / [窓口販売]2000円 / 学生無料(要ウェブ予約)
「硲伊之助展」(アーティゾン美術館)

東京・京橋のアーティゾン美術館で、画家、コレクター、展覧会の立役者として日本の西洋絵画受容に貢献した硲伊之助(1895〜1977)の回顧展「硲伊之助展」が6月1日に閉幕する。レポート記事はこちら。
硲伊之助は、フュウザン会や二科会で若い頃より注目された画家。一時は文化学院や東京藝術大学で後進の絵画指導にあたり、晩年は色絵磁器の創作に熱意をもって取り組んだ。また制作のかたわら、クールベやゴッホなどの画集の編集や『ゴッホの手紙』(岩波書店)の翻訳に携わるなど西洋美術の紹介にも尽力している。
東京で初めての回顧展となる本展では、油彩画、版画、磁器などの作品と資料83点、硲と関わりのあるアーティゾン美術館の西洋絵画コレクション17点、あわせて100点が展示されている。画家だけでなく、コレクター、展覧会の立役者という硲の多様な側面を紹介するこれまでの回顧展とは一線を画す内容となっている。
会期:2025年3月1日〜6月1日
会場:アーティゾン美術館 5階展示室
住所:東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:[ウェブ予約]1800円 / [窓口販売]2000円 / 学生無料(要ウェブ予約)