EXHIBITIONS
北島敬三写真展 借りた場所、借りた時間
長野県立美術館で「北島敬三写真展 借りた場所、借りた時間」が開催される。
北島敬三は、1975年に「WORKSHOP写真学校」森山大道教室に参加したことを契機に本格的に写真を始めた。翌年、同校の解散を受けて森山らとともに自主運営ギャラリー「イメージショップCAMP」を設立し、76年に初個展「BCストリート・オキナワ」(新宿ニコンサロン)を開催。79年から80年にかけては『写真特急便 東京』『写真特急便 沖縄』で作品を発表し、都市と人間の瞬間を鋭く捉えたスナップショットで注目を集めた。『写真特急便 東京』で日本写真協会新人賞(1981)を受賞し、渡米後に刊行した『New York』(白夜書房)で第8回木村伊兵衛写真賞(1983)を受賞した。
その後、東西ベルリン、ワルシャワ、プラハ、ブダペスト、香港、ソウルなどで撮影し、冷戦構造下の都市と人々の姿を記録した。91年には旧ソ連取材を経て、それまでのスナップショット中心の制作を一転させ、以降は「PORTRAITS」「UNTITLED RECORDS」など、定点的・連続的な撮影によるシリーズを展開。これらの作品は、震災後の被災地域や日本各地の風景を通して、時間と記憶の層を見つめ直すものである。
本展は、北島の50年にわたる活動を振り返る初の大規模回顧展であり、キャリア初期から近年までの代表作を展示する。旧作のニュープリントや雑誌・写真集などの資料をあわせて紹介し、写真家自身による再構成のプロセスを通してその軌跡をたどる。「借りた場所、借りた時間」という言葉を手がかりに、北島の作品が問い続けてきた人間の営みとその痕跡を多面的に紹介する。
北島敬三は、1975年に「WORKSHOP写真学校」森山大道教室に参加したことを契機に本格的に写真を始めた。翌年、同校の解散を受けて森山らとともに自主運営ギャラリー「イメージショップCAMP」を設立し、76年に初個展「BCストリート・オキナワ」(新宿ニコンサロン)を開催。79年から80年にかけては『写真特急便 東京』『写真特急便 沖縄』で作品を発表し、都市と人間の瞬間を鋭く捉えたスナップショットで注目を集めた。『写真特急便 東京』で日本写真協会新人賞(1981)を受賞し、渡米後に刊行した『New York』(白夜書房)で第8回木村伊兵衛写真賞(1983)を受賞した。
その後、東西ベルリン、ワルシャワ、プラハ、ブダペスト、香港、ソウルなどで撮影し、冷戦構造下の都市と人々の姿を記録した。91年には旧ソ連取材を経て、それまでのスナップショット中心の制作を一転させ、以降は「PORTRAITS」「UNTITLED RECORDS」など、定点的・連続的な撮影によるシリーズを展開。これらの作品は、震災後の被災地域や日本各地の風景を通して、時間と記憶の層を見つめ直すものである。
本展は、北島の50年にわたる活動を振り返る初の大規模回顧展であり、キャリア初期から近年までの代表作を展示する。旧作のニュープリントや雑誌・写真集などの資料をあわせて紹介し、写真家自身による再構成のプロセスを通してその軌跡をたどる。「借りた場所、借りた時間」という言葉を手がかりに、北島の作品が問い続けてきた人間の営みとその痕跡を多面的に紹介する。
