EXHIBITIONS

この、原美術館ARCという時間芸術

<特別企画>ジャネット カーディフ:40声のモテット

2025.03.15 - 05.11, 2025.05.16 - 07.06

ジャネット カーディフ 40声のモテット 2001 聖ヨハネ教会(オーストリア、フェルトキルヒ、2005)での展示風景
Photo by Markus Tretter Courtesy of the artist and Luhring Augustine, New York / Gallery Koyanagi ©Janet Cardiff

 原美術館ARCで「この、原美術館ARCという時間芸術」が開催されている。

 本展の会期序盤には、特別企画としてジャネット・カーディフによるサウンドインスタレーション《40声のモテット》をギャラリーAで期間限定(2025年3月15日〜5月11日)で展示。トマス・タリス(16世紀イングランド王国の作曲家、王室礼拝堂オルガン奏者)作の40声の楽曲を再構成した本作は、2001年の発表以来、世界各地で展示されているカーディフの初期代表作である。楕円形に立ち並ぶ40台のスピーカーの一台一台から一人ひとりの声が聞こえ、徐々に声が重なりあい、歌声を響かせあっているような臨場感のある場へと変化する。

 ギャラリーBとCでは、同館の収蔵作品からソフィ・カルによる《限局性激痛》を展示。カルの"人生最悪の日"までのカウントダウンと、自身の心の痛みを他人の苦痛と交換することで徐々に痛みが薄れてゆく過程を見る/読むことで、カルのみならず見る人の感情にも変化を与えるかもしれない。

 なお、5月16日からのギャラリーAには、 李禹煥が同館での個展(1991)用に制作した大作の三連画《風と共に》や、山本糾の「落下する水」シリーズなど、制作にも鑑賞にも時間の流れを伴う作品群を収蔵作品から選んで展示している。