矢野憩啓「フルーツバスケット」(BUG)レポート。絵画と言葉のあわいにまなざしを向ける
東京・八重洲のBUGで、第2回BUG Art Award グランプリ受賞者個展 矢野憩啓「フルーツバスケット」がスタートした。会期は11月30日まで。

リクルートホールディングスが運営する、東京・八重洲のBUGで、第2回BUG Art Award グランプリ受賞者個展 矢野憩啓「フルーツバスケット」がスタートした。
矢野憩啓(やの・やすたか)は2000年千葉県生まれ。23年に多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業。街で見かけたフルーツ、切り開いたパンツ、職場から見える海など、日常のなかで気になったものや出来事をモチーフに、アクリル絵具、クレヨン、オイルパステル、デジタルソフトなど様々な素材を用いて絵画を制作してきた。また、それらを表す“言葉”との関係性や構造にも関心を持ち、「単語帳」というテキスト形式で表現。近年は、自身の身体や男性性といった個人的なテーマも取り入れながら、絵画と単語帳を組み合わせたインスタレーションを展開している。その制作過程で見つけた言葉を集めて構成した作品《see-through》で、第2回BUG Art Awardのグランプリを受賞し、本展の開催に至った。
「フルーツバスケット」というタイトルは、矢野が幼少期に遊んだ椅子取りゲームに由来する。このゲームのルールは、矢野の制作スタイルにも通じており、本展の会場でも、それらが生かされた鑑賞体験をすることができる。
1、言葉によってグループを作れること。
2、グループは言葉によって集まり方が変わること。
3、言葉の内容は変化すること。
4、作られたグループに自分が当てはまるかを考えてみること。
5、当てはまったかは他人に知らせる必要はないこと。
(会場ハンドアウト「展覧会名に込められた意味」より、一部抜粋)
























