2025.10.24

「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2025」が開催。最旬のアートとカルチャーに触れられる5日間

渋谷PARCOで、今年5回目となるアートイベント「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2025」が開催される。会期は11月5日〜9日。

「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2025」キービジュアルは映像作家・橋本麦が手がけた
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 渋谷PARCOを拠点に、アート、音楽、ファッションなど多様な分野のアーティストたちが集結するアートイベント「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2025」。今年で5回目の開催となる本イベントは、「アートウィーク東京(AWT)」とも初めて連携する。会期は11月5日〜9日。

 PARCO ART WEEKを象徴する演目となったパフォーミングアーツでは、「アートウィーク東京(AWT)」のコラテラルイベントとして、ドローイングの概念を拡張し続けるアーティストの鈴木ヒラクと、現在世界で注目を集めているサウンドアーティストFUJI|||||||||||TAによるパフォーマンスセッション「穴-2」が、渋谷PARCOの10階P-BOXで開催される(11月5日、事前申込制)。「穴」は2人によるコラボレーションのシリーズで、第1回は2023年12月に群馬県立近代美術館にて行われた。第2回となる本セッションでは、ライブ・ドローイングと自作のオルガンを用いた即興演奏を呼応させる。

「穴-2」のキービジュアル

 館内では、今年で6回目を迎えるパルコ主催のアート&カルチャーイベントの祭典「P.O.N.D. 2025」も10月24日より開催中。「Parco Opens New Dimension(常に新しい次元を切り開いていく)」をという想いが込められた本祭典は、今年のテーマ「Swing Beyond / 揺らぎごと、超えていく。」をもとに、各フロアに点在するギャラリーで多彩な展示・作品を展開する。

「P.O.N.D.2025」のキービジュアル

 4階 PARCO MUSEUM TOKYOでは、国内外から集結する12名の作家によるグループ展が開催。参加作家は、Koka Nikoladze、Tonii、Yang Hongjo、井澤茉梨絵、黒沢鑑人、張聴、Dương Gia Hiếu、masao、何梓羽、菅野歩美、髙橋穣、みずかみしゅうと。

左上から、Koka Nikoladze、Tonii、Yang Hongjo、井澤 茉梨絵、黒沢鑑人、張聴、 Dương Gia Hiếu、masao、何梓羽、菅野歩美、髙橋穣、みずかみしゅうと

 B1階GALLERY X BY PARCOでは、「P.O.N.D. AWARD 2024」グランプリを受賞した黒瀧藍玖による個展「囚」(10月31日~11月10日)が開催される。「存在と不在」「ミクロとマクロ」「0と1」や「有と無」といった存在の原始的な姿を、繊維を用いながら彫刻作品へと昇華させる黒瀧。本展では、代表作である「Human」シリーズに加え、初発表となる大型インスタレーション作品が展示される。

黒瀧藍玖

 ほかにも、1階正面エントランスには現代美術家・宇留野圭による立体作品、4階の吹き抜けには今枝祐人によるインスタレーション作品が展開される。いずれも展示期間は10月24日~11月10日。さらに「P.O.N.D. 2025」の最終日である11月10日には、9階のSUPER DOMMUNEで、ディレクター、コントリビューター、アーティストが一堂に会し「P.O.N.D. 2025」を振り返り語らうほか、鑑賞者の投票によって決定する「P.O.N.D. AWARD 2025」のグランプリが発表される。

宇留野圭
今枝祐人

 2階のOIL by 美術手帖では、現代アートにフォーカスしたOIL SELECTIONの第52弾として栁澤貴彦による個展が開催(10月31日~2025年11月24日)。また8階のWHITE CINE QUINTOでは、写真家・ラリー・クラークのデビュー作で、製作総指揮にガス・バン・サント、当時19歳だったハーモニー・コリンが脚本を担当した、ニューヨークに暮らすティーンエイジャーの24時間を生々しく描いた『KIDS』のリバイバルが公開される。

 東京・日本を拠点に活動するアーティスト、アートギャラリーを国内外へ紹介し、参加者間の文化交流を促進するためのプラットフォーム「EASTEAST_TOKYO 2025」からも、1階の外壁に展示作品が登場。金沢21世紀美術館で開催中のSIDE CORE個展「Living road,Living space」と「EASTEAST_TOKYO 2025」をつなぐプログラムのひとつとして、アートウォールにてアートコレクティブ「仮( )-karikakko-」による作品が展示される。

栁澤貴彦作品
『KIDS』キービジュアル

 館内では様々なPOP UP SHOPも開催される。西雄大によるアートオブジェクトとパシフィカ コレクティブスによるヴィンテージオブジェクトが展示される「MONO POLIS」や、ケンエレファントが東京駅のエキナカで展開するギャラリー&セレクトショップ「VINYL」によるエキシビション、Yuya Wadaによる「THINGS」シリーズなど、アートを感じられるショップが期間限定でオープンする。

「MONO POLIS」キービジュアル
「VINYL」キービジュアル
Yuya Wadaによる「THINGS」シリーズ

 渋谷PARCOの館内各所でアートを感じられる「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2025」。この秋、渋谷PARCOで最旬のアートとカルチャーに出会ってみてはいかがだろうか。