写真と映像で綴る家族とクィアの記憶。マンボウ・キー個展「居家娛樂|Home Pleasure」がPARCO MUSEUM TOKYOで開幕
台湾を拠点に国際的に活躍するアーティスト、マンボウ・キー(登曼波)による個展「居家娛樂|Home Pleasure」が、渋谷PARCO 4階のPARCO MUSEUM TOKYOで開幕した。会期は6月9日まで。

渋谷PARCO 4階のPARCO MUSEUM TOKYOにて、台湾出身のアーティスト、マンボウ・キー(登曼波)による個展「居家娛樂|Home Pleasure」が始まった。
本展は、東京都現代美術館の藪前知子をキュレーターに迎え、写真、映像、インスタレーションを通じて、家族やジェンダー、セクシュアリティ、そしてクィア・アイデンティティといったテーマを一貫して探求するマンボウ・キーの表現世界を紹介するもの。代表作に加えて未発表作や日本未公開作が展示されるほか、客家系民族として日本統治下の台湾で育った祖母をモチーフとした作品も展示されている。


また、『Vogue Taiwan』や『Marie Claire』などでファッションフォトグラファーとして発表してきた作品群や、本展のために新たに撮り下ろされた写真も初公開される。さらに、日本初の写真集『Home Pleasure』(PARCO出版)も刊行され、展覧会とあわせてマンボウ・キーの活動を多面的に紹介する機会だ。
マンボウ・キーは、写真や映像、音楽など多様なメディアを横断しながら、「家族の記憶」や「アイデンティティ」を中心的テーマとして作品を制作してきたアーティスト。2019年には「Father’s Videotape」で台北美術賞のグランプリを受賞し、台湾のアートシーンで注目を集めた。作品《Plastic Ceremony(塑の儀式)》では、客家のルーツとジェンダー/セクシュアリティの問題を交錯させた儀式的な表現を提示している。

