2026.8.30

初開催「フリーズ・アブダビ」の出展者が発表。37ヶ国・地域から84ギャラリーが集結

今年11月19日〜22日に初開催される「フリーズ・アブダビ」の出展ギャラリーが発表された。37ヶ国・地域、64都市から84ギャラリーが参加し、古代から現代までの作品を紹介。フリーズがWANASA地域(西アジア、北アフリカ、南アジア)で初めて開催するアートフェアとなる。

アブダビの風景 © Jean Carlo Emer on Unsplash

 今年11月にアブダビで初開催される「フリーズ・アブダビ」の出展ギャラリーと主要プログラムが発表された。会期は11月19日〜22日で、アブダビのサディヤット文化地区に位置するマナラット・アル・サディヤットを会場に開催される。

 フリーズが、西アジア、北アフリカ、南アジアからなるWANASA地域で初めて開催するこのアートフェア。アブダビ文化観光局とのパートナーシップのもと、17年間にわたって開催されてきた「アブダビ・アート」の基盤を引き継ぐかたちでスタート。ディレクターはディヤラ・ヌッセイベが務める。初回には37ヶ国・地域、64都市から84ギャラリーが参加する。

WANASA地域と世界をつなぐ84ギャラリー

 メインセクション「Galleries」には、56都市、32ヶ国・地域から60以上のギャラリーが参加し、20世紀半ばから現代までの作品を紹介する。UAEからはCarbon 12、Lawrie Shabibi、The Third Line、Tabari Artspace、Iris Projectsなどが参加。サウジアラビアからAthrとHafez Gallery、エジプトからGypsum、インドからExperimenter、Jhaveri Contemporary、Nature Morte、Project 88など、WANASA地域を拠点とするギャラリーが幅広く集まる。

 いっぽう国際的なギャラリーも多数参加する。ヨーロッパからはタデウス・ロパック、ティモシー・テイラー、ヴィクトリア・ミロ、ペロタン、ガレリア・コンティヌアなど、アメリカからはガゴシアン、Paceなどが出展。東・東南アジアからは韓国のJohyun Gallery、シンガポールのGajah Gallery、香港のRossi & RossiとHanart TZ Galleryなどが名を連ねる。

 若手ギャラリーを対象とする「Focus」では、ソロまたは2人展形式による実験的なプレゼンテーションを展開。参加する各ギャラリーには助成金が提供される。ニューヨークのManagementによるタヒル・カルマリ、トロント/モントリオールのPatel Brownによるマリゴールド・サントス、ロサンゼルスのCommonwealth and Councilによるダラ・ナセルなどのソロプレゼンテーションが予定されている。

インド洋をめぐる歴史から、地域の未来まで

 初開催にあわせ、ふたつのキュレーションセクションも設けられる。「フリーズ・マスターズ・アブダビ」は、インディペンデント・キュレーターのマリカ・サルダールが担当。古代から20世紀初頭までの西アジアおよび周辺地域の美術品を対象に、初回は「インド洋」をテーマとして、交易や収集、文化交流による人、物、思想の歴史的な移動をたどる。希少本や写本、古美術を専門とするギャラリーやディーラーも参加する。

 いっぽう、キュレーター/ライターのタリニ・マリクが手がける「グローバル・フューチャーズ」は、UAEと周辺地域に共鳴する歴史や思想を扱うアーティストによるソロプレゼンテーションで構成。世代や地域の異なる作家を通して、場所、素材、個々の経験を横断するつながりを探る。アラ・ユニス、アブドゥッラー・アル・サーディ、タニア・カンディアーニらの作品が紹介される予定だ。

 また、会場では新設される「フリーズ・アブダビ・アーティスト・アワード」をはじめ、「フリーズ・スカルプチャー」、UAEのベテラン作家と若手作家を組み合わせる年次展「In Dialogue」も展開。コレクティングや美術機関、アーティストの実践をテーマとするトークプログラムも予定されている。

 会場となるサディヤット文化地区には、ルーヴル・アブダビやザイード国立博物館が位置し、グッゲンハイム・アブダビも12月に開館を控える。地域のギャラリーやアーティストを軸としながら国際的な出展者を迎えるフリーズ・アブダビが、急速に文化インフラの整備が進むアブダビにおいて、どのような新たな交流と市場を形成するのか注目される。