2026.7.24

今週末に見たい展覧会ベスト16。川合玉堂から毛利悠子展まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館「Compose」展示風景(2024)(主催:国際交流基金) 撮影:久家靖秀
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もうすぐ閉幕

「川合玉堂-なつかしい日本の情景-」(山種美術館

 東京・広尾の山種美術館で、開館60周年記念特別展1「川合玉堂-なつかしい日本の情景-」が開催されている。会期は7月26日まで。レポートはこちら

「川合玉堂―なつかしい日本の情景―」展の展示風景

 川合玉堂(1873〜1957)は、円山・四条派の基礎の上に狩野派の様式を取り入れ、伝統的な山水画から近代的な風景画へと新たな境地を拓いた日本画家。東京画壇における中心的な役割を果たし、1940年には文化勲章を受章した。日本の山河を愛し、四季の自然や田園風景とそこに暮らす人々を情感豊かに描いた。

 本展は、山種美術館の開館60周年を記念する特別展第1弾として、川合玉堂の画業を振り返るもの。同館創立者の山﨑種二と玉堂の交流から所蔵となった71点のコレクションを中心に、初期の代表作《鵜飼》(1895)や大正期の《紅白梅》(1919、玉堂美術館)、昭和初期の《石楠花》(1930)、晩年の《春風春水》(1940)や《早乙女》(1945)、戦後の《朝晴》(1946)などの名作を展示。古典的な筆法と写実的な風景表現を融合させ、自然とともに生きる人々の姿を描き出した玉堂の足跡を紹介している。

会期:2026年5月16日~7月26日
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36 
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 1400円 / 大学生・高校生 1100円 / 中学生以下 無料

「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ―新説/真説 コシノヒロコ―」(東京都現代美術館

 東京・清澄白河の東京都現代美術館で「(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ―新説/真説 コシノヒロコ―」が開催されている。会期は7月26日まで。レポートはこちら

チャプター4「テキスタイルへの情熱─創作の核心」の展示風景

 コシノヒロコは1937年大阪府岸和田市生まれ。文化服装学院在学中に日本デザイナー協会デザインコンクールで1位を受賞し、64年に大阪・心斎橋にオートクチュール・アトリエを開設した。77年以降、東京コレクションに継続して参加し、78年には日本人として初めてローマのアルタ・モーダに参加。世界各地でコレクションを発表するほか、ファッションの領域を越えたイベントや表現活動を国内外で展開している。

 本展では、日本のファッションおよび表現文化を牽引してきたコシノヒロコの創作を、その本質的な価値と射程から捉え直す。コレクション作品約200点と絵画作品約130点を紹介し、半世紀を超えるキャリアのなかで生み出されてきた作品群から、現代の感覚や価値観と共振する表現を厳選して展示する。

会期:2026年5月26日〜7月26日
会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F
住所:東京都江東区三好4-1-1
開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで 
料金:一般 2200円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1500円 / 高校・中学生 800円 / 小学生以下無料

「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」(東京都現代美術館)

 東京・清澄白河の東京都現代美術館で「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」が開催されている。会期は7月26日まで。レポートはこちら

『はらぺこあおむし』1987年版 表紙(1987)エリック・カール絵本美術館

 アメリカを代表する絵本作家エリック・カール(1929〜2021)は、ページごとに紙のサイズが変わり、あおむしの食べた跡が穴で表現されている絵本『はらぺこあおむし』で知られる。幼年時代の思い出にもとづく色鮮やかで光あふれる原画と、グラフィックデザイナーとしての経験によるブックデザインの技術を融合させた作品を数多く生み出した。

 本展は『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念して、エリック・カール絵本美術館とともに開催されるもの。『はらぺこあおむし』や『パパ、お月さまとって!』『10このちいさなおもちゃのあひる』など27冊の絵本の原画にあわせ、構想段階で作られるダミーブック、コラージュに使用する素材など約180点を展示。絵本を形に落とし込むブックデザインの技術に注目し、エリック・カールのデザイナーとしての側面を紹介している。

会期:2026年4月25日〜7月26日
会場:東京都現代美術館 企画展示室1、3F
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 2300円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1600円 / 中高生 1000円 / 小学生以下・身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方2名までは無料

「浮世絵百物語 ゾッとする北斎の絵」(北斎館

 長野県の北斎館で「浮世絵百物語 ゾッとする北斎の絵」が開催されている。会期は7月26日まで。

 本展のモチーフは、葛飾北斎が活躍した江戸時代に流行した怪談を語る催し「百物語」。怪談における「恐怖」という要素に着目し、幽霊・妖怪・怪談に関わる作品など、あわせて100点が紹介されている。北斎が手がけた読本の挿絵から《近世怪談霜夜星》や随筆集『北越奇談』のほか、多様な幽霊を描いた作品や肉筆画《生首》を展示。また、《北斎漫画》などの作品内に描かれた河童、かまいたち、天狗、鵺、ろくろ首、鬼といった妖怪も鑑賞できる。

会期:2026年6月17日~7月26日
会場:北斎館
住所:長野県上高井郡小布施町大字小布施485
開館時間:9:00~17:00
料金:一般 1200円 / 大学・高校生 500円 / 小中学生 300円

「再訪 日本の映画ポスター芸術」(国立映画アーカイブ

 東京・京橋の国立映画アーカイブで、企画展「再訪 日本の映画ポスター芸術」が開催されている。会期は7月26日まで。

和田誠「草月シネマテーク『怪奇と幻想』」(1967)国立映画アーカイブ

 本展は、2012年に同館が主催した「日本の映画ポスター芸術」展をもとに、新たな収蔵品を加えて開催するもの。映画ポスターは、映画作品の宣伝メディアとして劇場や街角に貼られてきたが、日本ではその多くが製作・配給会社のコントロールのもとで匿名的に制作されてきた。いっぽうで、歴史をたどると、自立したグラフィック作品としての価値を持つポスターも存在する。

 とりわけ1960年代以降には、映画、美術、文学、演劇などのジャンルが交差するなかで、粟津潔、横尾忠則、和田誠、石岡瑛子といったデザイナーが登場。また、日本アート・シアター・ギルド(ATG)の発足が業界内外のデザイナーを刺激し、映画芸術の革新の動きと並走するかたちで、旧来のポスターのスタイルを変容させた。本展では、主に1960年代から80年代に制作された90点以上のポスターを展示し、映画とグラフィズムとの結節点を紹介。

会期:2026年4月7日~7月26日
会場:国立映画アーカイブ
住所:東京都中央区京橋3-7-6
開館時間:11:00~18:30 ※入室は閉館30分前まで
料金:一般 250円 / 大学生 130円 / 65歳以上、高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)無料

「『アール・デコ 100周年展』 ルネ・ラリック ~輝きと香り」(飛驒高山美術館

 飛驒高山美術館で、企画展「『アール・デコ 100周年展』 ルネ・ラリック ~輝きと香り」が開催されている。会期は7月26日まで。

 同館は、エミール・ガレの花器《フランスの薔薇》(1901)やルネ・ラリックの《シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水》(1926)など、世界各地から集められたアール・ヌーヴォーおよびアール・デコの名品を収蔵、展示する美術館だ。1997年の開館以来、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで6期連続三ツ星を獲得するなど高い評価を得てきた「旧飛驒高山美術館」を継承し、2024年に「サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート」内に再誕した。

 展示では、「煌めきが解き放つ、アートリウム」をコンセプトに、光・音・香りが融合する幻想的な空間を創出。飛騨高山の自然音や季節の移ろいに呼応して変化する音楽、色彩、アロマが、観客を五感で包み込み、時とともに変わりゆく芸術体験を提供している。

会期:2025年7月4日~2026年7月26日
会場:飛驒高山美術館
住所:岐阜県高山市上岡本町1-124-1 サンクチュアリコート高山内
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館1時間前まで
料金:一般 2000円 / 大学・高校生 1800円 / 中学生 1300円 / 小学生 500円

今週開幕

「東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス」(東京都美術館

 東京・上野の東京都美術館で、企画展「東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス」が開幕した。会期は10月7日まで。

 本展では、日本初の公立美術館として誕生した東京都美術館と、日本近現代美術の展開をたどるとともに、上野から遠く離れた場所で発表を前提とせず私的/個人的に展開された美術活動を紹介。「上野」「大牟田」「ブエノスアイレス」といったそれぞれの場所の「100年」を並行して振り返ることで、美術の持つ根源的な意味や、美術館の今後の在り方について再検討する機会を創出している。

会期:2026年7月23日~10月7日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
開館時間:9:30~17:30(金~20:00) ※入室は閉室30分前まで
休館日:月(8月10日・9月21日は開室)
料金:一般 1200円 / 65歳以上 1000円 / 学生・18歳以下、身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者1名まで 無料

「藝大式 美術の "ミカタ" ―この夏、藝大生になる―」(東京藝術大学大学美術館

 東京・上野の東京藝術大学大学美術館本館で「藝大式 美術の "ミカタ" ―この夏、藝大生になる―」が開幕した。会期は9月23日まで。

小倉遊亀《径》東京藝術大学

 本展は、2026年から28年の3年にわたって毎夏に開催するシリーズ企画の第一回展だ。東京藝術大学の現役講師陣による12コマの「講義」を、美術館のなかで「展覧会」として展開。美術の歴史、実技、表現、鑑賞、素材、保存修復など、美術に関する多様なテーマを、同館のコレクションを中心とする芸術作品を教材として「聴講」するように鑑賞する。

 また同展の会場では、現役の藝大生による模写の実践や、体験展示、ワークショップを実施。大人には「夏季集中講座」、子供には「夏休みの体験学習」として、それぞれの「講義」を「履修」する内容となっている。来場者が「藝大生」となり、美術の奥深さや楽しみ方を学ぶことができる。

会期:2026年7月24日~9月23日
会場:東京藝術大学大学美術館
住所:東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学大学美術館
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(8月10日・9月21日は開館)
料金:一般 2000円 / 大学生 1200円 / 中学・高校生 600円

毛利悠子 Recompose」(横浜美術館

 神奈川県の横浜美術館で「毛利悠子 Recompose ― 第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館帰国展」が開幕した。会期は11月23日まで。

第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館「Compose」展示風景(2024)(主催:国際交流基金) 撮影:久家靖秀

 毛利悠子は1980年神奈川県生まれ。磁力、重力、空気のゆらぎといった自然現象をメインモチーフに、日用品などの身のまわりのものや機器を組み合わせたオブジェを介して、不規則な動きやノイズ音を現出させるインスタレーションで知られている。2024年のヴェネチア・ビエンナーレでは日本館代表作家として選出され、国際交流基金のコミッション、イ・スッキョンのキュレーションのもとで個展「Compose」を開催した。本展はこの展覧会が約2年の時を経て凱旋するものだ。

 展覧会は毛利が継続して取り組んできた2つの代表的なシリーズである「モレモレ(Moré Moré[Leaky])」と「デコンポジション(Decomposition)」で構成される。両シリーズに共通する、水の循環や変容を可視化したこれらの作品は、空間全体に拡がる光や音、匂いによって鑑賞者の五感に働きかける。

会期:2026年7月24日~11月23日
会場:横浜美術館 ギャラリー9
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
開館時間:10:00~18:00(11月21日、22日〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:木(8月13日、9月24日、11月19日は開館) 
料金:無料

「題名のない絵画展II」(サイトウミュージアム

 三重県松阪市のサイトウミュージアムで「題名のない絵画展II」が開幕した。会期は 10月12日まで。

 本展は、作品の前に掲示される作者や題名、解説などのキャプションをあえて提示しない展覧会となっている。キャプションによる先入観や思い込みを排除し、自身の感性で作品の良さを見つけ、純粋に作品との対話を楽しむことが目的だ。

 同展は、2年ぶり2回目の開催となる。今回は、前回の開催以降に新たに収蔵された作品を中心に、異なる時代やジャンルから選定した作品が一堂に紹介されている。

会期:2026年7月24日~10月12日
会場:サイトウミュージアム
住所:三重県松阪市魚町1807-1
開館時間:10:00~17:00
休館日:月、火、水、木 ※祝日の場合は開館
料金:一般 500円 / 大学生・高校生 300円 / 中学生 100円 / 65歳以上 400円 / 小学生以下 無料

「without records」(山口情報芸術センター[YCAM]

 山口県山口市の山口情報芸術センター[YCAM]で、大友良英+YCAM新作展「即興!」の先行展示「01_《without records》」が開幕した。会期は10月16日まで。

大友良英+青山泰知+伊藤隆之《without records》(2008)撮影:丸尾隆一(YCAM)

 本展は、同館で10月より開催される展覧会「大友良英+YCAM新作展『即興!』」に関連して開催。音楽家の大友良英と美術家の青山泰知、エンジニアの伊藤隆之が、2008年に同館で制作および発表したインスタレーション作品《without records》を展示している。

会期:2026年7月24日~10月16日
会場:山口情報芸術センター[YCAM]
住所:山口県山口市中園町7-7
開館時間:10:00~19:00
休館日:火(火曜日が祝日の場合は翌日)、9月24日
料金:無料

「大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」(東京都美術館)

 2026年に開館100周年を迎える上野の東京都美術館で、「東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」が開催される。会期は7月25日~10月18日。

 1753年に開館したイギリス・ロンドンの大英博物館は、網羅的かつ体系的に収集された日本美術コレクションを有しており、その量・質の充実度は海外でも屈指と評価されている。19世紀後半のジャポニスム流行を背景に形成された同コレクションは、日本文化に魅了され強い関心を寄せた人々の情熱に支えられてきた。数々の蒐集家や学芸員によって築かれたつながりは、国境や時代を超えて今日まで受け継がれている。

 本展では、4万点におよぶ大英博物館の日本コレクションから、選りすぐりの優品約200件を紹介する。円山応挙の《虎の子渡し図屏風》(1781~82)をはじめ、イギリスから「初の里帰り」となる作品を多数展示するほか、8大浮世絵師による作品や貴重な肉筆画を通じて、同館における浮世絵コレクションの全貌を明らかにする。さらに、コレクションの形成に寄与した人物の紹介を通じ、多彩な日本美術の魅力を再発見する機会になりそうだ。

会期:2026年7月25日~10月18日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
開室時間:9:30〜17:30(金〜20:00) ※入室は閉室の30分前まで
休室日:月(ただし、8月10日、9月21日、10月12日は開室)、10月13日
料金:一般 2300円 / 大学生・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1600円 / 18歳以下・高校生以下無料

「若林奮-Run and Rest-|寺田真由美-不在の存在-」(練馬区立美術館

 東京・練馬の練馬区立美術館で「練馬区立美術館コレクション 若林奮-Run and Rest-|寺田真由美-不在の存在-」が開催される。会期は7月25日〜10月18日。

若林奮《Run and Rest》(1996)撮影:山本糾

 若林奮(1936〜2003)は、主に鉄を素材として「自然」「時間」「空間」などに対する観察や思索を抽象的な形態に表した彫刻家。寺田真由美は1958年練馬区生まれ、ニューヨーク在住のアーティストで、室内模型を撮影した写真作品や立体作品、石彫を制作する。

 本展では、同館の収蔵作品を中心に、若林と寺田をそれぞれ個展形式で紹介する。「若林奮-Run and Rest-」では、2024年度に寄贈された彫刻《Run and Rest》(1996)、版画《GRASS》(1993)、ドローイングを含む70点を紹介。これらは、同館に初めて収蔵された若林の作品群だ。新収蔵作品を公開するとともに、立体と平面を行き来する若林の制作を取り上げる。

 「寺田真由美-不在の存在-」では、これまで同館に寄贈された35点を含む作品を紹介。寺田は、室内模型を制作し、本物の一室のように見立てて撮影した写真作品に取り組んできた。作品の多くは白を基調としたモノクロームで構成され、近年の作品には淡い色が表れている。本展では、初期の立体から、写真作品とその模型、近年取り組む石彫までを展示し、寺田の制作活動を振り返る。

会期:2026年7月25日~10月18日
会場:練馬区立美術館
住所:東京都練馬区貫井1-36-16
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(9月21日・10月12日は開館)、9月24日、10月13日
料金:一般 500円 / 高校・大学生および65~74歳 300円 / 中学生以下および75歳以上 無料

「いのちの未来+」(Box1000)

 東京・高輪ゲートウェイにあるMoN Takanawa: The Museum of Narrativesで「いのちの未来+」が開催される。会期は7月25日〜9月25日。

大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちの未来」実施風景 ©FUTURE OF LIFE

 本展は、大阪万博(2025)のシグネチャーパビリオン・⽯黒浩プロデュース「いのちの未来」で公開された未来の物語を、シアターの演出と空間によって再構成する。

 「いのちの未来」は最新技術を用いたアンドロイドを通して「いのちとは何か」という問いに注目したもの。本展では、万博で描かれた50年後の物語に「いのちの未来の選択」を取り上げる新たなシナリオを加え、アンドロイドたちの対話を提示する。さらに、AIを搭載したアンドロイドと言葉を交わす双方向の対話体験を予定している。

会期:2026年7月25日~9月25日
会場:Box1000
住所:東京都港区三田3-16-1MoN Takanawa B3F B1F
休館日:8月3日
料金:一般 4000円 / U25 2500円 / 中学生以下 1500円 ※詳しくは公式サイトを要確認

竹村 京 うごくせかい」(水戸芸術館現代美術ギャラリーほか)

 茨城県水戸市の水戸芸術館現代美術ギャラリーで、作家・竹村京(1975〜)の個展「竹村 京 うごくせかい」が開催される。会期は7月25日〜10月12日。

参考図版 撮影:木暮伸也

 竹村は「縫う」という行為を通じて、時間の流れや人・物の移動、天変地異、個人の記憶といった揺らぐ世界のなかにある対象に新たな光を与える作品を制作してきた。友人の幸せな生活を等身大で写し取り、その一部を縫い留めることで地震にも負けない保管のかたちを模索した初期作品《A.N. のリビングルーム、地震の予感》(2005)をはじめ、写真やドローイングに布を重ねて刺繍する平面作品や、壊れた日用品を布で包み失われた部分に沿って独自の「修復」を行う立体作品、緻密な運針のなかに時間の流れや世界との交感を表した《Time counter》(2019〜24)など、その関心は一貫して、個人の記憶や出来事を作品のなかに「仮留め」し、一つひとつの存在を現在から未来へとつなぐことへと向けられている。

 竹村にとって過去最大規模の個展となる本展では、2000年代の代表作を起点に、「修復」 を施した作品群や、「天災」と「修復」を主題とした新作インスタレーションを展示するほか、水戸の街なかで参加者が「修復」の意味を考え実践するワークショップなども実施。その多彩な創作から、記憶と喪失、時間や行為における不可逆性といったテーマへとせまるものとなりそうだ。

会期:2026年7月25日〜10月12日
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー ほか
住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8 
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし9月21日、10月12日は開館) 
料金:一般 900円 / 高校生以下・70歳以上無料

「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」(広島市現代美術館

 広島市現代美術館で、「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」が開催される。会期は7月25日〜10月12日。

 3年に一度、美術分野において人類の平和に貢献した作家へ授与される「ヒロシマ賞」。その第12回受賞記念として企画された本展は、メル・チンの半世紀以上にわたる活動の軌跡をたどる、日本初の個展となる。

 メル・チンは1951年、米・ヒューストン生まれ。彫刻、絵画、インスタレーションからビデオゲームまで幅広いメディアを用いて、環境問題や社会問題に深く切り込む作品を制作してきた。その活動は、地域住民との共同作業や科学的アプローチを取り入れ、アートを通じて社会意識を喚起し、新たな価値観を提示することに注力している。

 本展は、大型インスタレーション《私たちの民主主義の奇妙な花》(2005)をはじめとする、2001年の同時多発テロ事件以降のアメリカ社会を背景とした作品を展示する第1部「奇妙な花の下で」と、多様なメディアを横断し続けるチンの初期から現在までの歩みを紹介する第2部「逃れられない歴史」で構成される。さらに、漫画『はだしのゲン』(1973〜1987)の作者である中沢啓治へのオマージュとして構想された新作も展開される。

会期:2026年7月25日〜10月12日
会場:広島市現代美術館 B展示室
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
開館時間:10:00〜17:00  ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、9月24日 ※9月21日、10月12日は開館 
料金:一般1600円 / 大学生1200円 / 高校生・65歳以上800円 / 中学生以下無料