2026.4.9

直島新美術館が新展示を発表。「循環・回帰・再生」テーマに岡﨑乾二郎やサニタス・プラディッタスニーなど展示

直島新美術館は、「循環・回帰・再生」を2026年度のシーズン・テーマとして一部展⽰替えを行うと発表した。

サニタス・プラディッタスニー Garden of Silence 2023 Photo by Wanchai Phutthawarin 
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 2025年5月31日に開館した直島新美術館は、「循環・回帰・再⽣」を2026年度のシーズン・テーマとして一部展⽰替えを⾏うと発表した。6月7日から、サニタス・プラディッタスニーの野外作品と岡﨑乾二郎の作品群を展示する。

 サニタス・プラディッタスニーの《ザ・サウンド・オブ・ナオシマ》は、周囲の自然に溶け込むかのように屋外に設置。「直島八十八箇所」に敬意を抱き、禅の公案である「隻手の声―片手で鳴らす音を心耳をもって聞く」という経験を通じてのみ理解できるマインドフルネスの状態からから本作を着想。タイの伝統的な技法や直島にあった素材を組み合わせた、瞑想体験に誘うストゥ―パ(仏塔)を中心に構成される。

 いっぽう岡﨑乾二郎は「端しき、ことの葉」展を開催。1990年代より継続的に直島で展示してきた近年の最新作を含むベネッセアートサイト直島所蔵の作品群を中心に展示する。「岡﨑乾二郎と直島」という時間軸、「言葉と絵画の関係」、そして「回帰」などをキーワードに、直島との関係で生まれた作品を含む時代の異なる作品を通して、日常の小さな断片がつながり、記憶を呼び起こし新しい認識を開いていく可能性について考察するという。

 また、下道基行の「瀬戸内「   」資料館」プロジェクトのサテライト展示では、1930年代から2000年代初頭にかけて瀬戸内を撮影した岡山の写真家・緑川洋一による、直島の製錬所で働く人々の逞しい姿を記録した1950年代の写真群を紹介する。

 冬には、今津景+バグース・パンデガの展覧会「Currents without Anchors(錨なき流れ)」展が予定されている。

「Kei Imazu: The Sea is Barely Wrinkled」(Museum MACAN、2025)展示風景 Photo courtesy Liandro Siringoringo. 

 同展は、海をめぐる資源の移動、欲望の拡張、そしてそれにともなう災害と記憶を、「流れ(current)」「浄化と保存」「破壊と再生」といった概念を通して可視化を試みるもの。今津景+バグース・パンデガは、過去・現在・未来や神話と史実が交差、重なり合い、海中や森林を想起させる空間を創出。波のように変化する光、大量の流木や大画面の絵画、3Dプリンターによる壁面彫刻など多様な作品群と自然の素材がつながる、呼吸をする「巨大な生命体」のようなものを生み出すという。

 なおN・S・ハルシャ(多目的カフェスペース「&CAFE」)、マルタ・アティエンサ、ヘリ・ドノ、ヘリ・ドノ&インディゲリラ、パナパン・ヨドマニー(ギャラリー1)、ソ・ドホ(ギャラリー2)、村上隆、会田誠(ギャラリー3)、蔡國強(ギャラリー4)の作品は冬の展示替えまで継続展示される。

 また5月18日〜6月6日は直島新美術館全エリア(「&CAFE」含む)が臨時休館となるため注意してほしい。