2026.1.23

虎ノ門ヒルズで実験的なアートとプロトタイプが交差する。「TOKYO PROTOTYPE 2026」の多彩な出展者をチェック

森ビル株式会社が主催する都市型クリエイティブフェスティバル「TOKYO PROTOTYPE(トーキョー・プロトタイプ)2026」の出展者が発表された。

魚型ロボットが天空を泳ぐ未来の水族館「Flock of」
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 森ビル株式会社が主催する都市型クリエイティブフェスティバル「TOKYO PROTOTYPE(トーキョー・プロトタイプ)2026」の出展者が発表された。本イベントは、クリエイター、アーティスト、企業、研究機関が集い、アートとテクノロジーの交差点としての創造的プロトタイプを都市空間そのものに投影する試みだ。会期は1月29日〜31日。場は虎ノ門ヒルズ街区およびTOKYO NODE。入場は無料だ。

都市を実験場とする新たな祭典

 「TOKYO PROTOTYPE」は、虎ノ門ヒルズを舞台に街全域を“実験場”として開放し、歩行者の日常的な移動や滞留のなかに作品体験を組み込む、新しい都市アートの形態を提示するフェスティバル。展示されるのは完成作品だけではない。あえて未完の段階を含めた“プロトタイプ”としての作品・プロジェクトが並び、鑑賞者とクリエイターの間で対話が生まれることを促す。

 このコンセプトには、大阪・関西万博やミラノデザインウィーク、アルスエレクトロニカといった国際的舞台で注目を集めた作品、さらには企業とアート/デザインの交差領域から生まれた先鋭的なプロジェクトが含まれる。出展者は総勢26組にのぼる。

 出展内容は多岐にわたる。Google Hardware Design Studioによる持続可能性を意識したプロダクト提案から、ZOZO NEXTがファッションとデータの交差点に取り組む研究の展示、bit.studioによる浮遊感のあるインスタレーションなど、既存のカテゴリーを逸脱する作品が目白押しだ。

GOOGLE HARDWARE DESIGN STUDIO

 TASKO × Abstract Engineの「Tug of Memories」は、ロボットアームが物理的にピアノを手繰り寄せ、レールに記録されたデータを読み取り演奏を行う装置。機械的な動作を通じて記憶や時間の層を触発し、鑑賞者に身体的な想起を促す。一方、池坊 / BAUMX / enigmaによる花と光を用いたインスタレーションは、生命の多元性を感覚的に体験させる。

TASKO x Abstract Engine
池坊 / BAUMX / enigma

 さらに、世界最高峰のデジタルアート賞Prix Ars Electronica 2025にてHonorary Mention を受賞した藤堂高行による《鎖に繋がれた犬のダイナミクス》や、大阪・関西万博でも使用された「echorb」、個人の生体データをもとに最適化された音楽と照明によって、パーソナルに眠りを持ち運ぶことができる新しい睡眠システムを提案するKonel Inc. / NTT DX Partner Corporationの「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」 など、デジタル技術と創造の境界を問い直すプロジェクトも多数ラインナップされている。

藤堂高行による《鎖に繋がれた犬のダイナミクス》 Photo by Takuma Yamazaki
大阪・関西万博で人気を博した「ふしぎな石ころ“echorb”」
ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM

都市空間の中で起きる“対話”としての体験

 本フェスティバルはたんなる展示ではない。多くのクリエイターが会場に常駐し、来場者との対話を通じて思考の交換が起こるよう設計されている。この点こそ、都市そのものを作品化する「TOKYO PROTOTYPE」ならではの特徴と言えるだろう。

 この3日間を通じて、東京の街角で出会うプロトタイプは、未来の文化やテクノロジー、そしてアートのあり方を問いかける実験的な場となる。