2025.8.27

グッチ銀座 ギャラリーの「横尾忠則 未完の自画像 – 私への旅」が会期延長。夫人の作品をコラージュした新作など6点も追加

グッチ銀座 ギャラリーで開催されている横尾忠則の個展「横尾忠則 未完の自画像 - 私への旅」が11月9日まで延長。作品7点も追加された。

横尾忠則 家族狂 Courtesy of Gucci ©Tadanori Yokoo
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 グッチ銀座 ギャラリーで開催されている横尾忠則の個展「横尾忠則 未完の自画像 - 私への旅」。同展の会期が11月9日まで延長されるとともに、作品7点が追加された。

 本展のキュレーションを努めているのは美術評論家・南雄介。会場では「Y字路」シリーズを含む、「旅」を想起させるテーマを描いた作品を中心に約30点が並ぶ。とくに2フロアを貫く、真っ赤な足場に絵画を組み合わせた巨大なインスタレーション《未完の足場》は、1970年の大阪万博に由来するもので、本展を象徴する作品となっている。

横尾忠則 結婚式の想い出 Courtesy of Gucci ©Tadanori Yokoo

 今回、追加される7点のうち6点は、今年初夏に描かれた新作。すでに展示されている自画像・家族肖像シリーズの続編だ。とくに注目したいのは、約70年横尾と連れ添った夫人・泰江が、1970年代以降に描いた絵画が作品に初めてコラージュとして取り入れられているところだ。スタイルもテーマも異なる絵が融合することで、横尾が語る「家族とは謎で不思議なもの」という言葉がを体現するとともに、夫婦や家族の深層に静かに触れる作品群となっている。

横尾忠則 此岸、彼岸 Courtesy of Gucci ©Tadanori Yokoo

 なお、この「未完」をテーマにしたインスタレーションは、グッチ大阪、心斎橋大丸 グッチショップ、心斎橋大丸グッチ サテライトショップでも展開している。