2025.5.15

森村泰昌、ヤノベケンジ、やなぎみわによる展覧会「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。」 。大阪中之島美術館で26年4月より開催。

大阪中之島美術館で、関西を拠点とする現代美術家、森村泰昌、ヤノベケンジ、やなぎみわによる展覧会「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。 — 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ —」 が開催される。会期は2026年4月25日〜6月28日。

大阪中之島美術館とヤノベケンジ《シップス・キャット(ミューズ)》(2021)

 大阪中之島美術館で、関西を拠点とする現代美術家3人による展覧会「驚異の部屋の私たち、消滅せよ。 — 森村泰昌・ヤノベケンジ・やなぎみわ —」 が開催される。会期は2026年4月25日〜6月28日。

 同館では、2023年末より森村泰昌ヤノベケンジやなぎみわの3人がひとつの展覧会をつくりあげるという初の試みに伴走してきた。

 森村は1951年大阪市生まれ。大阪市在住。85年に初めてのセルフポートレイトの作品《肖像/ゴッホ》を発表。以降、「わたし」という一貫したテーマのもと、「なにものかに扮するセルフポートレイト写真」を発表し続けてきた。その制作は、モチーフとなる人物/作品について、念密なリサーチとジオラマ、スタジオセットの作成、コスチュームやメイクなどの過程を経るものであり、独自の視点から対象に迫ることによって、作品が完成する。また、映像、パフォーマンス、執筆など多岐にわたる活動を行っている。 

 ヤノベは1965年、大阪府茨木市生まれ。90年代初頭より、「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに機能性を持つ大型機械彫刻を制作。ユーモラスな形態に社会的メッセージを込めた作品群は国内外から評価が高い。2017年、「船乗り猫」をモチーフにした、旅の守り神《SHIP’S CAT》シリーズを制作開始。22年に開館した大阪中之島美術館のシンボルとして《SHIP’S CAT(Muse)》(2021)が恒久設置されている。

 やなぎは神戸市生まれ。女性をテーマにした写真作品で個展を行ってきた。09年にはヴェネチア・ビエンナーレ日本館で個展を行っている。10年より演劇活動を開始し『1924』三部作を美術館と劇場で上演。『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』で北米ツアー。台湾製の特殊車両「舞台車」による野外巡礼劇『日輪の翼』を開始し、19年の個展「神話機械」では機械と演者が共演する『MM』を上演した。 20年には台湾オペラの演出も手がけている。