今週末に見たい展覧会ベスト8。松山智一、ロバート・キャパ、KYOTOGRAPHIEに尾形光琳まで
今週閉幕する展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

もうすぐ閉幕
「松山智一展 FIRST LAST」(麻布台ヒルズ ギャラリー)

ニューヨークを拠点とするアーティスト・松山智一の東京初の大規模個展「松山智一展 FIRST LAST」は、麻布台ヒルズ ギャラリーで5月11日まで。会場レポートはこちら。
本展では、展覧会タイトルにもなる新シリーズ「First Last」を発表。英語で「最初で最後」を意味する本シリーズは、ニューヨークでマイノリティとして生きてきた松山の、東京での大規模個展開催までの長くとも短いような道のりを反映したシリーズだ。本作で松山はアメリカ社会が抱える諸問題を起点に、自身の特異な背景がもたらす独自の視点を通して世界をとらえなおし、芸術によって新たな共感をつくり出した。
また、松山が数ヶ月にわたり昼夜を徹して描き、自身のキャリアのターニングポイントとなった横幅6メートルを超える大作絵画《We Met Thru Match.com》も展示。加えて、これまで上海やヴェネチア、ロンドンなどで発表され、海外でしか見ることができなかった日本初公開作品や最新作15点など、代表作と合わせて約40点が展示されている。
会期:2025年3月8日~5月11日
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー
住所:東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MBF 麻布台ヒルズ ギャラリー
電話番号:03-6402-5460(11:00~17:00)
開館時間:10:00~18:00(金土祝前日〜19:00) ※最終入館は各閉館時間の30分前まで
料金:一般 2400円 / 専門・大学・高校生 1900円 / 4歳~中学生 1300円 / 4歳未満無料
「異端の奇才―ビアズリー」(三菱一号館美術館)

昨年11月にリニューアルオープンした東京・丸の内の三菱一号館美術館が、画家オーブリー・ビアズリー(1872〜1898)の回顧展「異端の奇才―ビアズリー」が5月11日まで開催されている。会場レポートはこちら。
ビアズリーは25歳で世を去った英国の異才。ろうそくの光をたよりに、精緻な線描や大胆な白と黒の色面からなる、きわめて洗練された作品を描きつづけた。
本展は、19世紀末の欧米を騒然とさせたビアズリーの歩みをたどる、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)との共同企画。出世作のマロリー著『アーサー王の死』(1893-94)や日本でもよく知られるワイルド著『サロメ』(1894)、後期の傑作ゴーティエ著『モーパン嬢』(1897)をはじめとする、初期から晩年までの挿絵や希少な直筆の素描に加え、彩色されたポスターや同時代の装飾など、約200点を通じてビアズリーの芸術を展覧している。
会期:2025年2月15日~5月11日
会場:三菱一号館美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
電話:050-5541-8600
開館時間:10:00~20:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
観覧料:一般 2300円 / 大学生 1300円 / 高校生 1000円 ※詳しくは公式サイトを確認