EXHIBITIONS

「作品集/塩見允枝子×フルクサス」刊行記念展

2025.11.26 - 12.20

展示風景

 ときの忘れもので「作品集/塩見允枝子×フルクサス」刊行記念展が開催されている。

 「フルクサス」は、ジョージ・マチューナスが提唱した前衛芸術運動であり、日常の中に芸術を見出す精神を掲げ、1962年より活動が始まった。靉嘔、ジョナス・メカス、ナム・ジュン・パイク、ジョン・ケージ、塩見允枝子、オノ・ヨーコ、久保田成子、斉藤陽子ら、多くの作家が参加。本展では、塩見とフルクサスの関わりをたどる資料および刊行物を通して、その活動の一端を紹介する。

 塩見允枝子は1938年岡山市生まれ。東京藝術大学楽理科在学中より小杉武久らと「グループ・音楽」を結成し、即興演奏やテープ音楽の制作を行った。63年にナム・ジュン・パイクの紹介でフルクサスに参加し、64年にマチューナスの招きで渡米。65年には航空郵便による「スペイシャル・ポエム」シリーズを開始し、パフォーマンスや視覚詩など、ジャンルを横断した活動を続けている。帰国後もフルクサス関連の企画やパフォーマンスに参加し、国内外で個展やグループ展を開催するなど、多岐にわたる実践を展開している。

 今回の展示は、6月に開催された「塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション」で展示された全出品作品を掲載した作品集の刊行に伴い開催されているものである。塩見の新作やインスタレーションを中心に、永年所蔵されてきたフルクサス作品や資料を展示。刊行記念として作品集を紹介するとともに、スペシャルエディション、特装版A、特装版Bを販売している。