EXHIBITIONS
アルベルト・ヨナタン・セティアワン「Anicca」
ミヅマアートギャラリーで、アルベルト・ヨナタン・セティアワンによる個展「Anicca」が開催されている。
アルベルト・ヨナタン・セティアワンはインドネシア・バンドン出身。バンドン工科大学視覚芸術専攻を修了後、京都精華大学で陶芸の研究を続け、2020年に博士号を取得。現在は東京を拠点に活動。23年にジョグジャ国立美術館(ジョグジャカルタ)で個展「Capturing Silence」、24年にはTumurun Museum(ソロ)で個展「Transitory Nature of Earthly Joy」が開催されたほか、第11回アジア・パシフィック・トリエンナーレ(Queensland Art Gallery | Gallery of Modern Art (QAGOMA) 、ブリスベン)に参加し、今年8月からZENBI-鍵善良房-KAGIZEN ART MUSEUM(京都)で個展が予定されるなど、国内外で精力的に作品を発表している。
本展では、約1000ピースの陶器が4メートル四方ほどの空間に広がるインスタレーション《Anicca: Sticks & Stones》とドローイング作品で構成。
《Anicca: Sticks & Stones》は、作家が15年以上取り組んでいる鋳込み成形(スリップキャスティング)という陶芸技法を用い、テラコッタを素材に制作された作品だ。自然物である枝と石をモチーフに、それぞれの形にあわせてひとつずつ石膏型をつくっている。その石膏型を繰り返し使い続けることで、型は徐々に磨耗し、複製される形には微細な崩れが生じ、やがてもとの輪郭を失っていく。この過程そのものが、セティアワンにとって「時間の痕跡」であり、「制作行為が形に及ぼす変化」を可視化する試みなのだという。
素材と手仕事を通して痕跡を作品に刻み込むという反復的な行為は、変化し、やがて失われていく形のなかに美しさを見出すセティアワンの姿勢の具現であり、人々がこの世界のなかでどのように存在し、どのように関わっているのかを静かに問いかける。
アルベルト・ヨナタン・セティアワンはインドネシア・バンドン出身。バンドン工科大学視覚芸術専攻を修了後、京都精華大学で陶芸の研究を続け、2020年に博士号を取得。現在は東京を拠点に活動。23年にジョグジャ国立美術館(ジョグジャカルタ)で個展「Capturing Silence」、24年にはTumurun Museum(ソロ)で個展「Transitory Nature of Earthly Joy」が開催されたほか、第11回アジア・パシフィック・トリエンナーレ(Queensland Art Gallery | Gallery of Modern Art (QAGOMA) 、ブリスベン)に参加し、今年8月からZENBI-鍵善良房-KAGIZEN ART MUSEUM(京都)で個展が予定されるなど、国内外で精力的に作品を発表している。
本展では、約1000ピースの陶器が4メートル四方ほどの空間に広がるインスタレーション《Anicca: Sticks & Stones》とドローイング作品で構成。
《Anicca: Sticks & Stones》は、作家が15年以上取り組んでいる鋳込み成形(スリップキャスティング)という陶芸技法を用い、テラコッタを素材に制作された作品だ。自然物である枝と石をモチーフに、それぞれの形にあわせてひとつずつ石膏型をつくっている。その石膏型を繰り返し使い続けることで、型は徐々に磨耗し、複製される形には微細な崩れが生じ、やがてもとの輪郭を失っていく。この過程そのものが、セティアワンにとって「時間の痕跡」であり、「制作行為が形に及ぼす変化」を可視化する試みなのだという。
素材と手仕事を通して痕跡を作品に刻み込むという反復的な行為は、変化し、やがて失われていく形のなかに美しさを見出すセティアワンの姿勢の具現であり、人々がこの世界のなかでどのように存在し、どのように関わっているのかを静かに問いかける。