EXHIBITIONS
高木こずえ「pool」
TARO NASUで、高木こずえによる個展「pool」が開催されている。
高木は、写真という概念につねに新しいアプローチを試み、そのアプローチに適した技法を模索してきた。今回、作家が挑戦したのは、19世紀に発明されたサイアノタイプと呼ばれる古典技法だ。サイアノタイプとは、通称「青写真」とも呼ばれ、紫外線に反応する塗料を施した用紙を感光させ、像を定着させる写真方式である。
太陽光で感光させる手法が一般的だが、高木は、太陽ではなく月によって感光させた写真をデジタルネガフィルムに印刷し、そのネガフィルムをサイアノプリントの紙に重ねてから太陽光に晒すという方法を選択することで、連続する時間の表現にこだわったと語っている。月光によって撮影された像を太陽光に晒すという制作過程は、高木が一貫してこだわり続けてきたイメージの変換とその変換によって生じる意味の変遷が、この新シリーズでも自身の問題意識として通底しているという。
本展では、36点の作品を一堂に展示し、夜の風景の中に浮かび上がる時間の流れを可視化しながら、もうひとつの写真のあり方について問いかける。
高木は、写真という概念につねに新しいアプローチを試み、そのアプローチに適した技法を模索してきた。今回、作家が挑戦したのは、19世紀に発明されたサイアノタイプと呼ばれる古典技法だ。サイアノタイプとは、通称「青写真」とも呼ばれ、紫外線に反応する塗料を施した用紙を感光させ、像を定着させる写真方式である。
太陽光で感光させる手法が一般的だが、高木は、太陽ではなく月によって感光させた写真をデジタルネガフィルムに印刷し、そのネガフィルムをサイアノプリントの紙に重ねてから太陽光に晒すという方法を選択することで、連続する時間の表現にこだわったと語っている。月光によって撮影された像を太陽光に晒すという制作過程は、高木が一貫してこだわり続けてきたイメージの変換とその変換によって生じる意味の変遷が、この新シリーズでも自身の問題意識として通底しているという。
本展では、36点の作品を一堂に展示し、夜の風景の中に浮かび上がる時間の流れを可視化しながら、もうひとつの写真のあり方について問いかける。