EXHIBITIONS
道川省三 & トレイ・トレイハン:山の音
艸居で、陶芸家・道川省三、建築家・トレイ・トレイハンによる展覧会「山の音」が開催されている。
本展では、道川の最新作の陶芸作品29点と、トレイハンによって配置される自然石11点を展示。芸術と建築において、二者が共通して根源的な要素とする造形、自然、空間、素材、環境などの観点から、創造性と革新に満ちた対話を重ね構築された展覧会になっているとのこと。それは、山中の静けさのなかで、両作家の美意識が呼応し、作品と石が対話するかたちで具現化されている。
道川の作品は、螺旋状の力強さと静けさをあわせ持ったフォルムで知られている。それらは、作家が生まれ育った北海道の洞爺湖や有珠山の風景を表し、自然の雄大さや優美さ、それと相反して、静寂や脅威を肌で感じながら育った作家の自然への畏怖の念も含まれているという。これまでの道川の制作方法は、土の塊の外側にワイヤーで切り込みを入れ、轆轤を回転させながらフォルムを形成していくものであった。本展では、土の塊の内部にワイヤーで切り込みを入れるというこれまでにない画期的な方法で、「Volcano Sculptural Form」「Kohiki Sculptural Form」「Kohiki Natural Ash Sculptural Form」「Tanka with Silver Sculptural Form」の代表的な作品シリーズを完成させた。
トレイハンは、道川の彫刻作品と自然との調和を象徴する自然石をギャラリー空間に展示。本展の空間設計にあたり、龍安寺の石の配置が参照された。展示室を入ってすぐの日本建築の部屋には、自然の雄大さと力強さを感じさせる大型の石を3石、後ろのホワイトキューブの空間には、桂川の役石を5石配置。そして、前と後ろの部屋をつなぐ床の間には円柱の束石を、階段下の空間や通路には小川治兵衛の守山石を置き、その上に作品を展示している。本展は、石から生まれる粘土の生命循環を観者に思い起こさせ、自然のなかでの芸術の存在を再認識させるものだ。
また、トレイハンは、2025年大阪・関西万博のアメリカ館のパビリオンの建築をデザインし、本展は万博と同時開催となっている。不確実で複雑、不透明で曖昧な時代において、アートを通して、アメリカと日本、大阪と京都、そして世界の人々が国境を越えて交流し、よりよい未来が形成されることが目指されている。
本展では、道川の最新作の陶芸作品29点と、トレイハンによって配置される自然石11点を展示。芸術と建築において、二者が共通して根源的な要素とする造形、自然、空間、素材、環境などの観点から、創造性と革新に満ちた対話を重ね構築された展覧会になっているとのこと。それは、山中の静けさのなかで、両作家の美意識が呼応し、作品と石が対話するかたちで具現化されている。
道川の作品は、螺旋状の力強さと静けさをあわせ持ったフォルムで知られている。それらは、作家が生まれ育った北海道の洞爺湖や有珠山の風景を表し、自然の雄大さや優美さ、それと相反して、静寂や脅威を肌で感じながら育った作家の自然への畏怖の念も含まれているという。これまでの道川の制作方法は、土の塊の外側にワイヤーで切り込みを入れ、轆轤を回転させながらフォルムを形成していくものであった。本展では、土の塊の内部にワイヤーで切り込みを入れるというこれまでにない画期的な方法で、「Volcano Sculptural Form」「Kohiki Sculptural Form」「Kohiki Natural Ash Sculptural Form」「Tanka with Silver Sculptural Form」の代表的な作品シリーズを完成させた。
トレイハンは、道川の彫刻作品と自然との調和を象徴する自然石をギャラリー空間に展示。本展の空間設計にあたり、龍安寺の石の配置が参照された。展示室を入ってすぐの日本建築の部屋には、自然の雄大さと力強さを感じさせる大型の石を3石、後ろのホワイトキューブの空間には、桂川の役石を5石配置。そして、前と後ろの部屋をつなぐ床の間には円柱の束石を、階段下の空間や通路には小川治兵衛の守山石を置き、その上に作品を展示している。本展は、石から生まれる粘土の生命循環を観者に思い起こさせ、自然のなかでの芸術の存在を再認識させるものだ。
また、トレイハンは、2025年大阪・関西万博のアメリカ館のパビリオンの建築をデザインし、本展は万博と同時開催となっている。不確実で複雑、不透明で曖昧な時代において、アートを通して、アメリカと日本、大阪と京都、そして世界の人々が国境を越えて交流し、よりよい未来が形成されることが目指されている。