EXHIBITIONS
水上愛美「Dear All Our Yesterdays」
KOSAKU KANECHIKA 京橋で、水上愛美による個展「Dear All Our Yesterdays」が開催される。
水上愛美は1992年東京都生まれ。2017年に多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業した。水上は、時間的な行為の集積であるオブジェクトとして絵画を制作している。古今東⻄の神話や伝承、歴史上の寓話や悲劇から引用したイメージをキャンバス上に出現させては、砂が混ざった顔料で塗りつぶし、その上から新たなイメージを描くことを繰り返す。
本展では、水上の新作ペインティング約17点を展示。本展覧会に際し、水上は以下のステートメントを発表している。
「喪失と生成が目まぐるしく繰り返されるこの世界で、今日もまた昨日となっていく。千年前に詠まれた作者不詳の短歌にも新鮮に感動し、共感することがあり、そこから今日に至るまでの永い年月を思ったりする。
私は絵画上で、神話や文学、寓話、図式など、他者が遺してきた物語的断片を組みあわせ、私自身が獲得した小さな実感(心地よい線を引くときの腕の角度と速さだとか、適切な絵具の粘度、茶色と群青を混ぜて得られる深い暗色が好きだとか)により、他者の遺した痕跡を現代に生きる個人としての私を通して図像として再生成する。 そうして画面上に現れた図像をときに塗りつぶし、その上にまた新たな図像を描く。
表層からは不可視となった図像も絵画の内部に静かに残り続け、視覚的に消えたかに見える1ミリにも満たない薄いその微細な凹凸は、静止した絵画表面の奥に潜むささやかな震えとして確かに存在し続ける。喪失(不可視)と生成(可視)という相反する運動のあいだに立ちつつ、そのいずれにも一義的に回収されることなく、絵画という行為を通して両者を接続する試みを続けている」(展覧会ウェブサイトより)。
水上愛美は1992年東京都生まれ。2017年に多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業した。水上は、時間的な行為の集積であるオブジェクトとして絵画を制作している。古今東⻄の神話や伝承、歴史上の寓話や悲劇から引用したイメージをキャンバス上に出現させては、砂が混ざった顔料で塗りつぶし、その上から新たなイメージを描くことを繰り返す。
本展では、水上の新作ペインティング約17点を展示。本展覧会に際し、水上は以下のステートメントを発表している。
「喪失と生成が目まぐるしく繰り返されるこの世界で、今日もまた昨日となっていく。千年前に詠まれた作者不詳の短歌にも新鮮に感動し、共感することがあり、そこから今日に至るまでの永い年月を思ったりする。
私は絵画上で、神話や文学、寓話、図式など、他者が遺してきた物語的断片を組みあわせ、私自身が獲得した小さな実感(心地よい線を引くときの腕の角度と速さだとか、適切な絵具の粘度、茶色と群青を混ぜて得られる深い暗色が好きだとか)により、他者の遺した痕跡を現代に生きる個人としての私を通して図像として再生成する。 そうして画面上に現れた図像をときに塗りつぶし、その上にまた新たな図像を描く。
表層からは不可視となった図像も絵画の内部に静かに残り続け、視覚的に消えたかに見える1ミリにも満たない薄いその微細な凹凸は、静止した絵画表面の奥に潜むささやかな震えとして確かに存在し続ける。喪失(不可視)と生成(可視)という相反する運動のあいだに立ちつつ、そのいずれにも一義的に回収されることなく、絵画という行為を通して両者を接続する試みを続けている」(展覧会ウェブサイトより)。