写真の冒険　前衛から未来へ

　清里フォトアートミュージアム（KMoPA）で、開館30周年記念展 前期「写真の冒険　前衛から未来へ」が開催される。

　1995年の開館記念展では、若い写真家たちを刺激し、激励することを目的に日本の戦後を代表する写真家「25人の20代の写真」展からはじまった。30周年記念展ではそのオマージュの意味も込めて、10000点以上に及ぶKMoPAコレクションのなかから「25人のU35（35歳以下）の写真」を新たな視点で厳選し、写真の原点、そしてKMoPAの原点を見直す展覧会を2会期に分けて開催。前期では写真という新しい技術や視覚をもちいた「冒険」。 後期（7〜10月開催）では写真がそもそも発明されるきっかけともなった「肖像」をテーマにする。

　前期となる本展では世界初の抽象写真（アルヴィン・ラングドン・コバーン「ヴォートグラフ」）から、シュルレアリスム（クラレンス・ジョン・ラフリンほか）、SF写真（内藤正敏）、コラージュ（ヴィクトル・コーエンほか）、多重露光（北野謙ほか）、チェルノブイリ事故で放射線に被爆したフィルムで撮影された写真（小原一真）まで、写真の発明当初から行われてきた様々な実験的な作品を紹介する。