「若冲にトリハダ! 野菜もウリ!」展(福田美術館)開幕レポート。《果蔬図巻》と《菜蟲譜》が初の並置展示
2023年にヨーロッパで発見された伊藤若冲《果蔬図巻》と、その翌年に制作された重要文化財《菜蟲譜》。この2作品を初めて並べて紹介する展覧会「若冲にトリハダ!野菜もウリ!」が、京都・福田美術館で開幕した。

京都・嵐山の福田美術館で、企画展「若冲にトリハダ!野菜もウリ!」が開幕した。
本展は、2023年にヨーロッパで存在が確認された伊藤若冲《果蔬図巻》(1790以前)と、その翌年に制作された重要文化財《菜蟲譜》(1791以前)を初めて並置することを軸に、新出作品を含む約40点の若冲作品を紹介するものだ。初公開作品はあわせて12点にのぼる。
会場は1階と2階に分かれ、1階のギャラリー1では若冲の初期から中期にかけての作品群が並ぶ。なかでも注目されるのが、初公開となる《老松白鶴図》と《蛇図》(いずれも18世紀)だ。2025年に新たに収蔵された《老松白鶴図》は、若冲が40代頃に制作した作品と考えられ、胡粉を用いてレース状に描かれた羽毛表現が際立つ。緻密な描写は、その後の代表作《動植綵絵》へと連なる表現の萌芽を示しており、若冲の技法的展開を読み解くうえでも重要な位置を占める。

いっぽう、《蛇図》では、墨の滲みを活かした「筋目描き」による鱗の表現と、極度に単純化された顔貌との対比が際立つ。精緻と省略という相反する要素を一画面に同居させるその手法について、同館学芸課長の岡田秀之は「現代美術にも通じるような表現」と指摘する。






















