「国際北斎くらぶ」が発足。葛飾北斎の功績を通じて日本文化の継承・発信を
4月15日、一般社団法人 日本美術アカデミーが葛飾北斎の功績を通じて日本文化を国際的に発信する「国際北斎くらぶ」を発足。その記者会見が25日に実施された。

4月15日、一般社団法人 日本美術アカデミーが葛飾北斎の功績を通じて日本文化を国際的に発信する「国際北斎くらぶ」を発足させた。
一般社団法人 日本美術アカデミーとは、美術分野における強力なネットワークとグローバルな視点を生かし、美術文化全体の振興と発展に貢献することを目指して設立された団体だ。
今回発足された「国際北斎くらぶ」は、同法人の国際北斎学会がベースとなるもの。江戸時代後期の絵師・葛飾北斎は、卓越した画力を用いて、浮世絵師という枠にとどまらない幅広い活動を行った人物であり、その功績からアメリカの『LIFE』誌による「この1000年でもっとも重要な功績を残した世界の100人」に選ばれた唯一の日本人でもある。
しかし、フランスの文学者エドモンド・ゴンクールが著書『北斎覚書』のなかで「日本人が一番知らない北斎」と記したように、国内での北斎の認知は「優れた浮世絵師のひとり」に留まり、北斎が後世に与えた影響について十分な認知が国内でなされていない。ひいては、日本における文化行政・文化的教育の不十分さを課題として、設立されたのがこの「国際北斎くらぶ」にあたる。北斎の功績を正しく後世に伝えることを通じて、日本文化を守り、発信していこうというのがこの団体の趣旨となる。
