サザビーズNY新拠点の初セール、約820億円の総額を達成
サザビーズは11月18日、ニューヨークの新拠点「ブロイヤー・ビル」で行われた初オークションで、約820億円の総額を記録した。

サザビーズは11月18日、ニューヨークの歴史的建築「ブロイヤー・ビル」への移転後、初のオークションとしてレナード・A・ローダー・コレクションを出品し、総額5億2750万ドル(約820億円/推定3億7920万〜4億1250万ドル)という事前予想を大幅に上回る結果を収めた。
全24ロットが落札される「ホワイト・グローブ」の結果となり、83パーセントのロットが上限推定価格を超えるなど、同社の新拠点を象徴する劇的なスタートとなった。
同セールの白眉は、グスタフ・クリムトによる大型肖像画《エリザベート・レーデラーの肖像》(1914–16)である。推定1億5000万ドルを大きく上回り、約20分にわたる6者の競り合いの末、最終的に2億3630万ドル(約365億円/手数料込み、以下同じ)で落札された。これはサザビーズ史上最高額であると同時に、オークションで落札されたクリムト作品としても過去最高値であり、20世紀美術のカテゴリーにおいても史上最高額を更新した。

この落札に続き、クリムトが夏を過ごしたアッター湖畔を描いた風景画2点も高額落札を記録した。《花咲く草原》(1908頃)は8600万ドル(約134億円)、《アッター湖畔ウンタラッハの森林斜面》(1916)は6830万ドル(約106億円)で落札。さらに紙に描かれたドローイング2点を加え、5点のクリムト作品の総額は3億9168万3300ドル(約609億円)に達した。















