2026.6.19

今週末に見たい展覧会ベスト15。日曜美術館の50年展からMr.の個展、出光真子の個展まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。」より、《何気ない時間一君といた街角一》(2026) 撮影:編集部
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もうすぐ閉幕

「NHK日曜美術館50年展」(東京藝術大学大学美術館) 

フランシス・ベーコン《スフィンクス−ミュリエル・ベルチャーの肖像》(1979) 東京国立近代美術館蔵

 東京・上野の東京藝術大学大学美術館で開催中の「NHK日曜美術館50年展」が6月21日に閉幕する。本展はその後、静岡県立美術館(7月18日~9月27日)、大阪中之島美術館(10月10日~12月20日)へと巡回予定。会場レポートはこちら

 NHKの「日曜美術館」は、1976年の放送開始以来、2500回を超える放送を積み重ねてきた長寿番組だ。本展では、番組が50年の歴史のなかで取り上げてきた120点を超える名品を全5章構成で紹介。数多の美術の魅力を、展覧会という形式で改めて提示する試みとなっている。

会期:2026年3月28日~6月21日
会場:東京藝術大学大学美術館
住所:東京都台東区上野公園12-8
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル、9:00~20:00)
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 2000円 / 高校生・大学生 1200円 / 中学生以下 無料 / 障がい者手帳をお持ちの方とその介助者1名は無料

「ウジェーヌ・ブーダン展一瞬間の美学、光の探求」(SOMPO美術館

ウジェーヌ・ブーダン《ベルク、出航》(1890)

 東京・新宿のSOMPO美術館で、「印象派の先駆者」と称される画家ウジェーヌ・ブーダン(1824〜98)を取り上げる「ウジェーヌ・ブーダン展─瞬間の美学、光の探求」が開催中。会期は6月21日まで。 会場レポートはこちら

 本展は、日本におけるブーダンの展覧会としてはおよそ30年ぶりの開催となる。油彩・素描・パステル・版画を中心とした初期から晩年までの画業を8つの構成で紹介。全114点の作品から、『海景画家』に留まらない、ブーダンの多面的な魅力を体感できる内容となっている。

会期:2026年4月11日〜6月21日
会場:SOMPO美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※最終入場は閉館の30分前まで
料金:一般(26歳以上)2000円  / 25歳以下 1200円 / 高校生以下、身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をご提示の本人とその介護者1名、被爆者健康手帳をご提示の方1名は無料

「ジョルジュ・ルオー アトリエの記憶」(パナソニック汐留美術館

第4章「1940〜50年代ー最後のアトリエ」の展示風景より。手前はジョルジュ・ルオー《モデル、アトリエの思い出》(1895/1950)

 東京・汐留にあるパナソニック汐留美術館で開催中の「ジョルジュ・ルオー アトリエの記憶」は、6月21日までの会期となっている。会場レポートはこちら

 同館は2003年の開館以来、20世紀のフランスを代表する画家ジョルジュ・ルオー(1871〜1958)の作品を中心に収集し、現在では約270点のルオー作品を所蔵している。本展は、近年新たに迎えた収蔵作品を中心に、同館のルオーコレクションを改めて紹介する展覧会。なかでも、ルオーの創作の場である「アトリエ」に焦点を当て、作品がいかなる環境で、どのような画材を用いて描かれたのか、初期から晩年までの代表作を通じて紹介する内容となっている。

会期:2026年4月11日~6月21日
会場:パナソニック汐留美術館
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
電話番号:050-5541-8600 
開館時間:10:00~18:00(6月19日、20日は〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 1200円 / 65歳以上 1100円 / 大学・高校生 700円 / 中学生以下 無料
※土日祝は日時指定予約制(平日は予約不要)

「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」(サントリー美術館) 

河鍋暁斎 百鬼夜行図屛風 六曲一双のうち左隻 1871〜89(明治4~22) イスラエル・ゴールドマン・コレクション 写真協力=立命館大学アート・リサーチセンター

 東京・六本木のサントリー美術館で、幕末から明治にかけて活躍した絵師・河鍋暁斎(1831〜89)の多彩な画業を紹介する展覧会「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」が開催されている。会期は6月21日まで。

 本展は、イギリス在住の美術商イスラエル・ゴールドマンが蒐集した暁斎作品を中心に構成されており、日本初出品を含む67件の選りすぐりの作品が出品。掛軸や巻物、屛風絵などの肉筆作品に加え、摺の鮮やかな版本・版画、下絵や絵日記など、暁斎の幅広い創作活動を一望する機会となっている。

会期:2026年4月22日〜6月21日
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
開館時間:10:00〜18:00(金および6月20日は〜20:00)※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1800円

「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち」(宇都宮美術館) 

フィンセント・ファン・ゴッホ 跳ね橋 1888 キャンバスに油彩 ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne Photo: © RBA, Cologne

 栃木県宇都宮市の宇都宮美術館で、開館30周年および市制施行130周年を記念する展覧会「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」が6月21日まで開催されている。

 本展は、ドイツ・ケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団の協力のもと企画されたもの。クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌカミーユ・ピサロといった印象派の巨匠たちはもちろん、彼らに影響を与えたバルビゾン派のジャン=フランソワ・ミレーやカミーユ・コロー、さらには新印象主義のポール・シニャックまでを網羅。19世紀後半のフランスに誕生した印象派を中心として、その前後の流れを含めた近代美術の展開を立体的に捉えられる構成が見どころだ。

 なかでも注目されるのが、フィンセント・ファン・ゴッホによる《跳ね橋》(1888)だ。同作は南仏アルル時代に跳ね橋を題材に制作された連作の最終作とされ、鮮やかな色彩と巧みなコントラストによって光あふれる風景を描き出す。日本での公開は約10年ぶりであり、栃木県では初の展示となる。

会期:2026年4月19日〜6月21日
会場:宇都宮美術館
住所:栃木県宇都宮市長岡町1077
電話番号:028-643-0100
開館時間:9:30~17:00 ※入館は16:30まで
料金:一般 1200円 / 大学生・高校生 1000円 / 中学生・小学生は無料

「櫃田伸也-通り過ぎた風景」(豊田市美術館) 

「櫃田伸也-通り過ぎた風景」の展示風景

 愛知県豊田市の豊田市美術館で、画家・櫃田伸也(ひつだ・のぶや)の個展「櫃田伸也-通り過ぎた風景」が開催中。会期は6月21日まで。会場レポートはこちら

 櫃田伸也は1941年東京都生まれ。東京藝術大学大学院を修了後、愛知県立芸術大学や東京藝術大学で長年教鞭を執り、奈良美智杉戸洋をはじめとする後進の作家たちに影響を与えた。

 本展は櫃田の美術館個展としては約15年ぶりとなり、2008年に開催された東京都現代美術館および国立国際美術館の巡回展以来となる。会場では1960年代の初期作品から2026年の最新作まで、約120点の作品を一堂に展観。さらに初公開となる資料を交え、櫃田の歩みを網羅的に振り返る。

会期:2026年4月4日〜6月21日
会場:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
電話番号:0565-34-6610
開館時間:10:00〜17:30 ※入場は閉館の30分前まで
料金:一般 1300円 / 大学・高校生 900円 / 中学生以下 無料

企画展「ためして、みる展 さわって 照らして ねそべって!? アートを楽しむ 10のトライ」(滋賀県立美術館) 

「トライ2:寝そべって見る」展示風景より、川村悦子による屏風絵《凱旋-しろ》(2010)

 滋賀県大津市の滋賀県立美術館で、企画展「ためして、みる展 さわって 照らして ねそべって!? アートを楽しむ 10のトライ」が6月21日までの会期となっている。会場レポートはこちら

 2021年に滋賀県立美術館としてリニューアルオープンをした同館は、目指すべき姿を「リビングルームのような美術館」と定義。近代日本画や現代美術、滋賀ゆかりの作品といった従来のコレクションの拡充に加え、芸術文化の多様性を示す「アール・ブリュット」の紹介や、親子で楽しめるプログラムの実施など、多角的な視点から美術館のあり方を探求してきた。

 今回の「ためして、みる展」の最大の特徴は、その名の通り体験型の展示であることだ。会場では、作品を「寝そべって見たらどうなる?」「双眼鏡で見たらどうなる?」といった全10の「トライ」が提案されており、視点や身体を能動的に動かしながらアートを楽しむことができる。

会期:2026年4月17日〜6月21日
会場:滋賀県立美術館 展示室3
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
電話番号:077-543-2111 
開館時間:9:30〜17:00 
料金:一般 950円 / 高大生 600円 / 小中生 400円 / 未就学児 無料 / 身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方とその介助者は無料

「Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。」(福岡アジア美術館) 

左から《あそこに何かがある、見えてる!》、《ひかりとねこ─小さな宇宙と庭の住人─》(ともに2026) ©Mr./Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

 福岡市の福岡アジア美術館で、アーティスト・Mr.(ミスター)の個展「Mr.の個展:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう。」が6月21日まで開催されている。会場レポートはこちら

 本展は、Mr.による11年ぶりとなる国内個展であり、日本の公立美術館では初となる大規模個展となる。会場には、新作を含む平面作品、巨大立体作品、大規模インスタレーション、映像など80点以上の作品を展示。これらを通じて、Mr.の本質と魅力にせまる内容となる。

会期:2026年4月24日~6月21日
会場:福岡アジア美術館 企画ギャラリー
住所:福岡県福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7階
開館時間:9:30〜18:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1600円 / 高大生 1000円 / 中学生以下無料

「秀島由己男展 ダークファンタジー/ミステリアス 水俣が生んだ異才」(熊本市現代美術館

秀島由己男《霊歌〈祈り〉》(1991)

 熊本市の熊本市現代美術館で開催中の、画家・版画家の秀島由己男(1934〜2018)の四半世紀ぶりの回顧展「秀島由己男展 ダークファンタジー/ミステリアス 水俣が生んだ異才」が6月21日に閉幕する。会場レポートはこちら

 秀島由己男は1934年熊本県水俣市出身。若くして両親を亡くし、中学卒業後すぐに就職した。そのため、絵画制作はほぼ独学だったものの、美術評論家・土方定一(1904〜80)や版画家・浜田知明(1917〜2018)などに認められ、活躍していくことになる。作家・石牟礼道子(1927〜2018)の著作の挿絵も多く手がけ、ふたりは互いに世界観を深め合う関係でもあった。

 本展は、2018年に急逝した秀島が残した代表作や資料などを調査し、その成果を発表する場となっている。1950年代から2010年代の秀島の画業の全貌を260を超える出品点数で振り返るものだ。

会期:2026年4月18日~6月21日
会場:熊本市現代美術館
住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3
電話番号:096-278-7500 
開館時間:10:00~20:00 ※入館は閉館30分前まで 
料金:一般 1500円 / シニア(65歳以上)1200円 / 学生(高校生以上)1000円 / 中学生以下無料

「TOPコレクション Don't think. Feel.」(東京都写真美術館) 

 東京・恵比寿の東京都写真美術館で、「TOPコレクション Don't think. Feel.」が6月21日まで開催されている。

 同館は1988年より作品収集を開始。学芸員の調査研究にもとづき、2026年3月31日時点で3万9135点の作品を収蔵している。TOPコレクション展は、写真・映像史を網羅する体系的なコレクションのなかから、特定のテーマに沿って作品を厳選して紹介する場として毎年開催されている。

 本展は、AI時代における「感触」をテーマに、同館が収蔵する写真・映像作品を紹介。武術家 / 俳優 / 哲学者であるブルース・リーの言葉「Don’t think. Feel.(考えるな、感じろ。)」を手掛かりとし、五感を触発する作品を選んだセクションを中心に、5つの小テーマで構成するオムニバス形式で展示している。

会期:2026年4月2日〜6月21日
会場:東京都写真美術館
住所:目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話番号:03-3280-0099 
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00)※入館は閉館30分前まで 
料金:一般 700円 / 学生 560円 / 高校生・65歳以上 350円 / 中学生以下 無料

今週開幕

「杉本博司 絶滅写真」(東京国立近代美術館) 

「海景」シリーズの展示風景 ©︎Hiroshi Sugimoto / Courtesy pf Gallery Koyanagi

 東京・竹橋の東京国立近代美術館で、杉本博司(1948〜)の大規模回顧展「杉本博司 絶滅写真」が開幕した。会期は9月13日まで。会場レポートはこちら

 これまで多数の美術館個展を国内外で行ってきた杉本。本展は、写真作品のみで構成される国内の美術館個展としては、森美術館「杉本博司:時間の終わり」(2005)以来、21年ぶりとなる。

 デジタル化によって銀塩写真が急速に姿を消しつつあるいま、杉本はなぜタイトルに「絶滅」という言葉を掲げたのか。そこにはデジタル技術の普及によって急速に失われつつある銀塩写真というメディアの終焉と、作家自身の人生の終焉という2つの意味が込められているという。いっぽうで、本展はメディアによる表現の可能性を拡張してきた作品を見通すことで、何が本当に絶滅しようとしているのか、という問いを投げかけている。

会期:2026年6月16日〜9月13日
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし7月20日は開館)、7月21日
料金:一般 2300円 / 大学生 1200円 / 高校生 700円 / 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名 無料

「あたらしい目 ― モネと21世紀のアート」展(ポーラ美術館

クロード・モネ《セーヌ河の日没、冬》(1880)とフェリックス・ゴンザレス=トレス《「無題」(マルセル・ブリアンの肖像)》(1992)

 クロード・モネ(1840〜1926)の没後100年に当たる今年、開館25周年を迎えた箱根のポーラ美術館で企画展「あたらしい目 ― モネと21世紀のアート」が開幕した。会期は2027年4月7日まで。会場レポートはこちら

 本展は、同館が所蔵する19点のモネ作品を一堂に展示するとともに、国内外18組の現代のアーティストの作品を紹介するものだ。モネを印象派の巨匠として回顧するのではなく、「見ること」の条件そのものを問い直した作家として捉え直し、その問題意識が今日のアートへどのように受け継がれているのかを探る。展示室から箱根の森の遊歩道までを舞台に展開される本展は、モネと現代美術の接点を多角的に提示する試みとなっている。

会期:2026年6月17日〜2027年4月7日
会場:ポーラ美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
電話番号:0460-84-2111
開館時間:9:00~17:00
休館日:12月1日
料金:大人(シニア含む) 2200円 / 大学・高校生 1700円 / 中学生以下無料 / 障害者手帳をお持ちのご本人および付添者(1名まで)1100円

「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」(東京都写真美術館

出光真子《Still Life》(1993〜2000)インスタレーション 東京都写真美術館

 東京・恵比寿の東京都写真美術館で、出光真子の活動の全貌を振り返る大規模回顧展「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」が開幕した。会期は9月21日まで。会場レポートはこちら

 出光真子は、日本における実験映画およびビデオアートの先駆的な作家だ。1940年に出光興産創業者・出光佐三の四女として東京で誕生。お茶の水女子大学附属小・中・高校から早稲田大学第一文学部に進学したのち、60年代にアメリカ・サンタモニカに滞在し映像制作を開始。抽象画家のサム・フランシスと結婚後、2児の母としての生活のなかで、「娘、妻、母」という社会的役割とアーティストとしての自己の葛藤を鋭い観察眼で表現してきた。

 本展は、同館が2016〜17年度にかけて収蔵したフィルム、ビデオ、インスタレーションを含む作品群を、展示と上映によって網羅的に公開する収蔵後初の機会。出光の代表作を紹介しながら、その30年以上にわたる表現をたどる構成となっている。

会期:2026年6月18日~9月21日
会場:東京都写真美術館 2階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話番号:03-3280-0099
開館時間:10:00〜18:00(木金は〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(祝休日の場合は、翌平日休館) 
料金:一般 700円 / 学生 560円 / 高校生・65歳以上 350円 / 中学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者2名まで無料

「民具これなーんだ?──民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション」(武蔵野美術大学美術館

「民具これなーんだ?──民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション」の展示の様子

 東京・小平にある武蔵野美術大学美術館で、「民具これなーんだ?──民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション」が開幕した。会期は8月1日まで。会場レポートはこちら

 武蔵野美術大学には、およそ9万点に及ぶ大規模な民具コレクションが形成・収蔵されている。本展は、2020年から進めてきたコレクションの検証と再整理作業の成果をもとに、民俗学者・宮本常一(1907〜81、同大学名誉教授)と当時の学生たちがカリキュラムの枠を超えて育んだ学びや活動を紐解くものだ。

 また、現代の美術教育への活用の試みとして、『美術手帖』とのコラボレーションにより、美術・デザインの視点から展示を構成。観察と見立てによる参加型展示や、異なる背景を持つ民具同士の意外な組み合わせ、デジタル技術や空間表現による再解釈など、新たな鑑賞体験を通じて民具への多角的な理解を促すものとなっている。

会期:2026年6月15日〜8月1日
会場:武蔵野美術大学美術館 展示室2・4、アトリウム1・2
住所:東京都小平市小川町1-736
電話番号:042-342-6003 
開館時間:10:00〜18:00 (土祝は〜17:00) 
休館日:日 
料金:無料

「Dialectical Landscape / 弁証法的風景」(Art Center NEW

 横浜市の新高島駅地下1階にあるArt Center NEWで、「Dialectical Landscape / 弁証法的風景」展が開催される。会期は6月20日〜8月16日。

 本展は「アースワーク」をキーワードに掲げたもの。ここでのアースワークとは、1960年代以降の野外で大規模に展開される芸術作品にとどまらない。その運動を広く「堆積、浸食といった大地自体の造形作用と、掘削、埋戻し(あるいは彫像、塑像)といった人間の造形作用が応答し合う場」と捉え、トンネルや堤防等の土木構造物などをも含めながら、人間と大地、サイトとノンサイト、物質と観念といった様々な二項対立を横断する風景を提示する試みだ。

 出展アーティスト・グループは、淺井裕介、ロジャー・アックリング、伊阪柊、石﨑朝子、ロバート・スミッソン、高橋臨太郎、都市と芸術の応答体、永田康祐、百頭たけし、吉川陽一郎。

会期:2026年6月20日〜8月16日
会場:Art Center NEW
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅B1F
開館時間:12:00〜20:00
休館日:水木
料金:一般 1000円 / 大学生 800円 / 高校生以下無料