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2026.6.12

ゴッホとガウディを“浴びる”。没入型デジタルアート施設「レーヴ・デ・リュミエール」が有明にオープン

フランス発の没入型デジタルアート施設「RÊVE DES LUMIÈRES(レーヴ・デ・リュミエール)」が、6月12日、東京・有明のTOKYO DREAM PARK内にオープンした。

文=橋爪勇介(編集部)

RÊVE DES LUMIÈRES(レーヴ・デ・リュミエール)メインホールでの「Van Gogh ゴッホの傑作たち;ひまわり、星月夜、花咲くアーモンドの木の枝…」の上映風景
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 東京・有明に開業した複合型エンターテインメント施設「TOKYO DREAM PARK」内に、没入型デジタルアート施設「RÊVE DES LUMIÈRES(レーヴ・デ・リュミエール)」が6月12日にオープンした。

日本初上陸

 パリの「アトリエ・デ・リュミエール」をはじめ、アメリカ、オランダ、韓国、ドイツなど世界各地で展開される「リュミエール」シリーズ。本施設はその日本初拠点であり、世界10館目の開館となる。

TOKYO DREAM PARK 提供:TOKYO DREAM PARK
ロビーでもプロジェクションで映像が投影されている 提供:RÊVE DES LUMIÈRES

 フランス語で「光の夢」を意味するレーヴ・デ・リュミエールは、ロビー、イントロダクション、アトリエ、メインホール、ショップなどで構成。約1200平方メートルの展示空間を有し、100台以上のエプソン製プロジェクターと約60台のスピーカーシステムを備える。映像と音響を空間全体に展開することで、鑑賞者を作品世界へと引き込む没入型体験を実現。光と音を融合させたデジタル技術によって、名作芸術を新たなかたちで体感できる場として構想された。

「Van Gogh ゴッホの傑作たち;ひまわり、星月夜、花咲くアーモンドの木の枝…」の上映風景 提供:RÊVE DES LUMIÈRES
「Van Gogh ゴッホの傑作たち;ひまわり、星月夜、花咲くアーモンドの木の枝…」の上映風景 提供:RÊVE DES LUMIÈRES

 オープニングを飾るメインプログラムは、約40分の「Van Gogh ゴッホの傑作たち;ひまわり、星月夜、花咲くアーモンドの木の枝…」。ここでは、《ひまわり》や《星月夜》《花咲くアーモンドの木の枝》をはじめとするフィンセント・ファン・ゴッホの作品165点を紹介。ゴッホの創作の軌跡を映像と音楽によって描き出す。世界で300万人以上を動員したコンテンツをベースに、日本オリジナル映像を加えた特別版となっており、壁面や床面いっぱいに投影された映像によって、来場者は絵画の内部へ入り込むような体験を味わうことができる。

「Gaudi サグラダ・ファミリアを作った天才建築家」の上映風景 提供:RÊVE DES LUMIÈRES

 あわせて上映される約10分のショートプログラム「Gaudi サグラダ・ファミリアを作った天才建築家」では、アントニ・ガウディの建築世界に焦点を当てる。ついに完成を迎えたサグラダ・ファミリアをはじめ、カサ・バトリョやグエル公園などの代表作を取り上げ、自然から着想を得た独創的な造形や空間表現を没入型映像として紹介。ガウディ没後100年の節目に、その創造性と建築思想を再考する内容となっている。

イマーシブ・アート施設の新たな拠点となるか

 メインホール内にはこのほか、モネ、フェリックス・ヴァロットン、ゴッホの風景画をモチーフとした映像作品「Connecting Landscapes つながる風景」を上映する「インフィニット・ホライズン」や、宇宙空間をテーマにした日本オリジナル作品「Space Walk 宇宙遊泳」を展開する「360°キューブ」も設置される。名画から建築、さらには宇宙まで、多様なテーマを横断する映像体験が楽しめる構成だ。

インフィニット・ホライズン 提供:RÊVE DES LUMIÈRES
360°キューブ 提供:RÊVE DES LUMIÈRES

 近年、世界各地で広がりを見せるイマーシブ・アート施設。国内でも2025年には、トヨタグループによる常設のイマーシブ・ミュージアム「THE MOVEUM」が横浜・山下ふ頭に開業するなど、その動きは活発化している。

 こうしたイマーシブ・アート施設への関心が高まるなか、日本初上陸を果たしたのがレーヴ・デ・リュミエールだ。「リュミエール」シリーズを手がけてきたキュルチュール・エスパス社とともに、この施設を立ち上げたテレビ朝日の荒井祥之戦略担当部長は、「3年の月日をかけたプロジェクト。世界でも稀有な、デジタルアートに特化した施設となった」と語る。

 いっぽうキュルチュール・エスパス社のルーク・アルシャンボー開発ディレクターは、「日本、しかも東京でリュミエールシリーズの施設をオープンすることは特別な意味を持つ。日本の観客は目が肥えているからこそ、ここでオープンすることが重要となってくる」と語った。

 原画を鑑賞する美術館とは異なる体験を提供するレーヴ・デ・リュミエール。近年拡大するイマーシブアートの潮流のなかで、日本における新たな拠点となるか注目される。