奈良女子大学工学部の学生が森山大道の作品群を再構成。ハイブリッド展「複製される感性-森山大道」が東京都写真美術館で開催
東京・恵比寿の東京都写真美術館の展示室と、オンラインの双方で作品を公開するハイブリッド形式の展覧会「複製される感性-森山大道」が開催される。会期は9月5日〜10月18日。同館が収蔵する森山大道の作品を、奈良女子大学工学部の学生が独自の視点で選定し、再構成する展覧会となる。

東京・恵比寿の東京都写真美術館の展示室とオンラインの双方で作品を公開するハイブリッド形式の展覧会「複製される感性-森山大道」が開催される。会期は9月5日〜10月18日。同館が収蔵する森山大道の作品を、奈良女子大学工学部の学生が独自の視点で選定し、再構成する展覧会となる。

本展は、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団が推進する「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」の一環として企画された。同プロジェクトは、都立文化施設が有する文化資源をデジタル化し、多様な形態での鑑賞体験を提供することを目的としている。本展では、東京都写真美術館の地下1階展示室における実物の作品展示と、東京都立博物館・美術館収蔵品検索システム「Tokyo Museum Collection(ToMuCo)」を通じたオンライン展示を同時に実施する。
森山大道のコレクションを工学部の学生はどう読み解くのか

展示されるのは、「複製される感性」というテーマのもとに選定された森山大道の写真作品だ。本展の最大の特徴は、工学と造形芸術の融合を探求する奈良女子大学工学部(長谷研究室)の学生たちが、実践的なキュレーションに参加している点にある。
同研究室の学生たちが、東京都立の美術館・博物館が所蔵する作品や資料を横断的に検索できる公式データベース「東京都コレクション」を教材として調査や研究を実施。新たな解釈を取り入れた展示構成を担当する。 教育・研究活動と美術館が連携する「学びながら創る展示」として機能しており、会期中には、キュレーションに携わった学生自身が作品選定の意図や見どころを解説するギャラリーツアーの実施も予定されている。
奈良から東京、そしてデジタルへと拡張される展示空間
本展は、2025年に入江泰吉記念奈良市写真美術館で開催された展覧会「複製される感性 DAIDO MORIYAMA by NWU Nagatani Lab. Monika Orpik」をベースにした巡回展。同展での展示作品を含めつつ、東京都写真美術館の空間に合わせて新たな構成が展開される。


森山大道は1964年にフリーの写真家として活動を開始し、《にっぽん劇場》(1967)などのシリーズを契機に広く知られるようになった。以降、ハッセルブラッド国際写真賞をはじめとする数多くの賞を受賞し、世界的な評価を確立している。半世紀以上にわたって生み出されてきた森山の作品群に対し、学生独自の視点とデジタル空間という新たなレイヤーを重ね合わせることで、公共コレクションが持つ多面性を提示する機会となりそうだ。





