2026.2.14

横山大観、速水御舟、川端龍子らが描く花の競演。山種美術館で「花・flower・華 2026」開催へ

四季折々の花を描いた日本画の名品を一堂に紹介する特別展「花・flower・華 2026 -横山大観の桜・川端龍子の牡丹・速水御舟の梅-」が、東京・広尾の山種美術館で開催される。

荒木十畝 四季花鳥 1917 絹本・彩色 山種美術館
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 四季折々の花を描いた日本画の名品を一堂に紹介する特別展「花・flower・華 2026 -横山大観の桜・川端龍子の牡丹・速水御舟の梅- 」が、東京・広尾の山種美術館で開催される。会期は2月28日〜5月10日。

 花は古来、人々の心をとらえ、四季の移ろいを映し出す存在として絵画のなかで繰り返し描かれてきた。本展は、そうした花の表現に焦点を当て、日本画の名品によって館内を華やかに彩る展覧会だ。

 展示の核となるのは、朝日に輝く山桜を描いた横山大観《春朝》(1939頃)、雨上がりの光のなかに紫陽花を捉えた山口蓬春《梅雨晴》(1966)、紅梅と白梅を対照的に描いた速水御舟《紅梅・白梅》(1929)など、季節ごとの花の表情を伝える代表作の数々だ。さらに、色鮮やかな菊花を配した酒井抱一《菊小禽図》(19世紀)など、江戸から近代に至る幅広い時代の作品が並ぶ。

横山大観 春朝 1939頃 絹本・彩色 山種美術館
山口蓬春 梅雨晴 1966 紙本・彩色 山種美術館 ©︎公益財団法人JR東海文化財団
速水御舟 紅梅・白梅 1929 絹本・彩色 山種美術館

 なかでも注目されるのが、四季の草花100種を植物図鑑のように精緻に描いた田能村直入《百花》(1869)だろう。個々の花の写実性と画面全体の装飾性とがせめぎ合う本作は、季節を越えて広がる花の世界を象徴する存在といえる。また、桃源郷を題材に理想郷としての花景を描いた山本梅逸《桃花源図》(1844-48頃)など、花を描くための多様なアプローチにも目を向ける。

田能村直入 百花 1869 絹本・彩色 山種美術館
山本梅逸 桃花源図 1844-48頃 絹本・彩色 山種美術館

 さらに会場では、淡い色調で花の量感を表現した川端龍子《牡丹》(1961)、四季の花々を画面いっぱいに配した荒木十畝《四季花鳥》(1917)など、画家ごとの個性が際立つ作品群も紹介。花という共通の主題を通して、日本画における表現の幅と奥行きが浮かび上がる構成だ。

 すべて山種美術館蔵の作品によって構成される本展は、同館コレクションの特色を改めて示すと同時に、花の絵画がもつ普遍的な魅力を再確認する機会となるだろう。百花繚乱の世界が広がる展示空間で、日本画ならではの四季の美を味わいたい。

川端龍子 牡丹 1961 絹本・彩色 山種美術館