2025.10.24

「杉戸洋展:えりとへり/ flyleaf and liner」が弘前れんが倉庫美術館で開催へ。グラフィック・デザイナー 服部⼀成ともコラボレーション

青森にある弘前れんが倉庫美術館で、開館5周年記念「杉戸洋展:えりとへり / flyleaf and liner」が開催される。

杉戸洋 untitled 2025 作家蔵 ©︎Hiroshi Sugito Photo by Hiroshi Sugito
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 現代の⽇本を代表する画家のひとりである杉⼾洋。その個展「杉⼾洋展:えりとへり / flyleaf and liner」が、青森の弘前れんが倉庫美術館で開催される。会期は12月5日〜2026年5月17日。

 杉戸は1970年愛知県⽣まれ。1992年愛知県⽴芸術⼤学美術学部⽇本画科卒業。90年代の活動初期から国内外で数多くの展覧会に参加してきた。主な個展として、「FOCUS」(フォートワース現代美術館、アメリカ、2006年)、「天上の下地 prime and foundation」(宮城県美術館、宮城、2015年)、「frame and refrain」(ベルナール・ビュフェ美術館、静岡、2015年)、「こっぱとあまつぶ」 (豊⽥市美術館、愛知、2016年)、「杉⼾洋 とんぼ と のりしろ」(東京都美術館、東京、2017年)などがあるほか、海外でも多数の個展を開催。弘前とも由縁があり、同館の前身となった吉井酒造煉⽡倉庫で2006年に行われた「YOSHITOMO NARA + graf A to Z」にも参加している。平成29年度(第68回)芸術選奨、⽂部科学⼤⾂賞受賞。

 本展タイトルにある「えりとへり」について、杉戸は以下のような言葉を寄せている。

縁(へり)というのは絵の境界の部分で、外の⾵景を⾒ていても、そういう縁にあたるようなところに⾯⽩さがたくさんあるのに、夢中で絵を描いているとつい忘れてしまう。
そういう時、襟(えり)とか、はみ出している縁(へり)の部分を⼤事にすると、制作が復活してくる。
だったら「えりとへり」だけあれば良いかというとそうでもない。
そのバランスをなんとかしたいと考えつづけている。

 本展では1990年代から最新作までの絵画を中⼼に展示。また同時開催されるコレクション展では、親交がある奈良美智との共作も特別出品されるという。

杉戸洋 color tree 2 1994/2024 作家蔵 ©Hiroshi Sugito, Courtesy of Tomio Koyama Gallery Photo by Kenji Takahashi
杉戸洋 untitled 2017 作家蔵 ©Hiroshi Sugito, Courtesy of Tomio Koyama Gallery Photo by Kenji Takahashi
杉戸洋 untitled 2022 作家蔵 ©Hiroshi Sugito, Courtesy of Tomio Koyama Gallery Photo by Hiroshi Sugito

 また、本展の大きな特徴はグラフィック・デザイナー服部⼀成とのコラボレーションだ。服部は1964年⽣まれ。ライトパブリシティを経てフリーランス。主な仕事に「キユーピーハーフ」の広主な仕事に「キユーピーハーフ」の広告、雑誌『流⾏通信』『here and there』『真夜中』のアートディレクション、弘前れんが倉庫美術館、三菱⼀号館美術館、新潟市美術館のVI計画、ロックバンド「くるり」のアートワークなどがある。

 服部が『流⾏通信』に携わった2000年代前半は、吉井酒造煉⽡倉庫で、奈良美智の3度の展覧会 が開催された時期とも重なる。杉⼾は2006年の「YOSHITOMO NARA + graf A to Z」に参加するため、この時期、度々弘前に⾜を運んでおり、杉⼾にとって、弘前の記憶は服部による『流⾏通信』の時代と重なり合っているの。今回、杉⼾の作品に触発されて、服部がデザインした壁紙が貼りめぐらされた空間の内外に、杉⼾の絵画と服部の写真が展⽰されることで、より強く「えりとへり / flyleaf and liner」のコンセプトが際⽴つ空間が⽴ち現れるという。

る杉⼾の作品に触発されて、服部がデザインした壁紙が貼りめぐらされた空間の内外に、杉⼾の絵画と服部の写真が展⽰されることで、より強く「えりとへり / flyleaf and liner」のコンセプトが際⽴つ空間が⽴ち現れます。

杉⼾の作品に触発されて、服部がデザインした壁紙が貼りめぐらされた空間の内外に、杉⼾の絵画と服部の写真が展⽰されることで、より強く「えりとへり / flyleaf and liner」のコンセプトが際⽴つ空間が⽴ち現れます。