2025.6.10

大阪で「密やかな美 小村雪岱のすべて」が開催。「人」とのつながりから雪岱を読み解く

あべのハルカス美術館で「密やかな美 小村雪岱のすべて」が開催される。会期は12月27日~2026年3月1日。

小村雪岱 おせん 1941頃 紙に木版 埼玉県立近代美術館蔵
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 大阪のあべのハルカス美術館で「密やかな美 小村雪岱のすべて」が開催される。会期は12月27日~2026年3月1日。

 小村雪岱(1887~1940)は、大正から昭和初期にかけて活躍した美術家。日本画や書籍の装幀、挿絵や映画の美術考証、舞台装置に至るまでを幅広く手がけ、情趣あふれる端麗な画風から“昭和の春信”とも称された人物だ。

小村雪岱 青柳 1924頃 絹本着色 埼玉県立近代美術館蔵

 本展は、雪岱の代表作を網羅しつつ、雪岱の画業を「人」とのつながりから再考するものとなる。泉鏡花をはじめとする数多の文学者や松岡映丘などの日本画家、出版人や舞台人たちとの交流と協働に光を当て、互いの仕事へのリスペクトから雪岱の作品世界がいかに生み出されたかを紐解くことで、新たな雪岱像の構築を目指すという。

小村雪岱 雪の朝 1924頃 絹本着色 埼玉県立近代美術館蔵
小村雪岱 春告鳥 1932頃 絹本着色 個人蔵(埼玉県立近代美術館寄託)