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2026.7.9

夏はナイトミュージアムを楽しもう。都内の夜間開館をピックアップ

この夏、都内で実施されている夜間開館をエリア別にピックアップ。夜の涼しい時間帯に楽しめる展覧会を紹介します。※7月10日24時まで、すべての方に全文お読みいただけます。

夜の東京都現代美術館
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上野エリア

 国立・都立美術館が集結する上野エリアでは、夏の特別展が数多く開催される。まず、公園口改札を出て右手に見える国立西洋美術館では、「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」(〜9月23日)が開催中。金・土曜日は20時まで開館している。

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン《病人たちを癒すキリスト》(1649頃)和紙にエッチング、ドライポイント、ビュラン 国立西洋美術館

 東京国立博物館では、弘法大師生誕1250年を記念した特別展「空海と真言の名宝」(7月14日〜9月6日)が開催。こちらも金・土曜日は20時まで開館する。休日の日中は混雑も懸念されるため、夜間利用もおすすめしたい。

秘仏《弘法大師坐像》(江戸時代・17世紀) 和歌山・金剛峯寺 通期展示

 東京都美術館では、企画展「東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス」(7月23日~10月7日)と、特別展「東京都美術館開館100周年記念 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱~海を越えた江戸絵画」(7月25日~10月18日)の2つが開催される。夜間開館は8月からの実施となり、8月7日、14日、21日、28日は20時まで鑑賞可能だ。

《秋冬花鳥図襖》(桃山時代末~江戸時代初め) 大英博物館 © The Trustees of the British Museum

 なお、上野公園の不忍池付近では7月10日から8月11日にかけて「第75回江戸趣味納涼大会・うえの夏まつり」も実施される。美術館への来館とともに夏のイベントを楽しめる絶好の機会だ。

六本木・麻布台エリア

 六本木ヒルズ森タワーにある森美術館は、常時10時から22時まで開館しており(火曜日を除く)、平日の仕事帰りでも立ち寄りやすいのが嬉しいポイントだ。現在は「ロン・ミュエク」展(4月29日〜9月23日)が開催されており、ミュエクにとって日本での18年ぶりの大規模個展として注目を集めている。休日はチケットが取りづらい日も多いため、平日の夜間を活用するのもおすすめしたい。

ロン・ミュエク《イン・ベッド》(2005) 撮影:編集部

 東京ミッドタウンガレリア3階に位置するサントリー美術館では、「生活の中の美」としての食器に着目した「眼のごちそう 食器」(~8月30日)が開催中。金曜日と8月29日は20時まで開館している。ミッドタウン内では23時まで営業しているレストランもあるため、鑑賞後に立ち寄るのも良いだろう。また、屋外のミッドタウン・ガーデンでは季節の花々や水景も見られる。これらを眺めながら散歩するのも、夏の夜ならではの楽しみ方だ。

 国立新美術館「ピカソ meets ポール・スミス 遊び心の冒険へ」(~9月21日)は金・土曜日は20時まで鑑賞可能だ。8月8日、20日の夜間開館日には、「サマー・ラウンジ in ミュージアム」と称したイベントも18時から20時の時間帯で実施予定。DJタイムが設けられ、音楽とアートをともに楽しめる夏の夜が演出されるという。

東京・銀座エリア

 東京駅から徒歩5分圏内にあるアーティゾン美術館では、「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」「瀧口修造 書くことと描くこと」(ともに~10月4日)が同時開催。金曜日は20時まで見ることができる。併設されるカフェも夜間開館時には21時までオープンしているため、鑑賞後には食事をとることも可能だ。

「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」の展示風景 撮影:編集部
「瀧口修造 書くことと描くこと」の展示風景(4階) 撮影:編集部

 アーティゾン美術館と同じ八重洲口には、リクルートホールディングスが運営するアートセンターBUGもある。アーティスト17名の映像作品を上映する「In-dividual Theater:BUG Screen Week 2026」(〜7月12日)は夜間にトークイベントが実施されるほか(イベントによって閉館時間は異なる)、小学生から大人までを対象としたワークショップ中心のプログラム「Summer Studio 2026」(7月22日〜8月30日)は19時まで参加することが可能だ。

 東京駅直結の東京ステーションギャラリーでは、「生誕130年 前田寛治 ポエジイとレアリスム 一九三〇年協会設立100年」(~8月30日)が始まっている。こちらも金曜日は20時まで鑑賞が可能。仕事帰りや電車の乗り換えのタイミングで立ち寄るのも良いだろう。

「生誕130年 前田寛治 ポエジイとレアリスム 一九三〇年協会設立100年」の展示の様子 撮影:編集部

渋谷エリア

 神泉駅からほど近い渋谷区松濤美術館では、「没後50年 髙島野十郎展」(~9月6日)が開催中。金曜日は20時までの開館となる。同館は、建築家・白井晟一による初の美術館建築としても知られており、夜間開館日の18時からは職員による建築ツアーも実施される。展示に加え、夜のミュージアムもあわせて楽しむことが可能だ(ツアーは事前予約不要)。

「没後50年 髙島野十郎展」の千葉県立美術館での展示風景。写真は《蝋燭》(1948以降、福岡県立美術館蔵) 撮影:編集部
2021年に開催された「白井晟一 入門」(第2部 Back to 1981 建物公開)の様子。写真は1階ロビー 撮影:編集部

 また、同エリアにある渋谷公園通りギャラリーで開催中の「心の声をきく わたしを生きる術(すべ)」(〜8月30日)も、8月からは夜間開館を実施。8月7日、14日、21日、28日は21時まで展覧会を鑑賞できる。

恵比寿・目黒エリア

 恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館では、「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」と「TOPコレクション 明日の食卓」(ともに〜9月21日)を見ることができる。同館も8月から夜間開館が実施され、8月6日、7日、13日、14日、20日、21日、27日、28日は21時までゆったりと鑑賞することが可能だ。会期中の週末は、館内ホールにてコレクション展にあわせた「食」や「ライフスタイル」をテーマとした映画作品も上映されている。

「出光真子 おんなのさくひん──ある映像作家の自伝」より、出光真子《Still Life》(1993〜2000) 撮影:編集部

 目黒駅と白金台駅の中間にある東京都庭園美術館では、「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」(〜9月13日)が開催されており、8月7日、14日、21日、28日は展覧会の鑑賞および庭園への入場が21時まで可能だ。ただし、日本庭園の通行は一部18時までとなるため、あらかじめ注意が必要だ。

「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」の国立工芸館での展示風景 撮影:編集部
夜の東京都庭園美術館

竹橋エリア

 東京国立近代美術館で開催されている企画展「杉本博司 絶滅写真」および「所蔵作品展 MOMATコレクション」「生誕120周年 長谷川三郎と国立近代美術館」(すべて〜9月13日)は、金・土曜日が20時までの鑑賞時間となる。また、7月24日からは季節のイベントとして「MOMATサマーフェス 2026」も実施。夜間開館日の17時以降には所蔵作品展において割引料金が適用されるほか、見どころを紹介する「MOMATハイライトツアー」や「研究員ショートレクチャー」にも参加ができる。美術館の前庭にはキッチンカーが登場し、ドリンクやフードも販売。ビールやワインといったアルコールも楽しめるため、展覧会とともに楽しんでほしい。

企画展「杉本博司 絶滅写真」より、「劇場」シリーズの展示風景 撮影:編集部 ©︎Hiroshi Sugimoto / Courtesy pf Gallery Koyanagi

下町・深川エリア

 清澄白河の東京都現代美術館では、「MOTコレクション はじめて、びじゅつ」(〜8月16日)が開催中。夜間開館は8月7日、14日の実施で、21時まで展示を見ることができる。同日の17時以降は料金が割引となるほか、東京文化会館とコラボした特別企画「ミニコンサート “Museum × Music! ”」も開催予定。加えて、ギャラリークルーズと称した「美術館で道草を ~夏の夜、涼をひろう~」も18時から1時間半のプログラムとして実施される。夏の夜をゆったりと過ごしたいという方にぴったりの企画だ。

夜の東京都現代美術館

 今年3月31日にリニューアルオープンした両国の東京都江戸東京博物館では、8月から夜間開館を実施。3つの展示が21時まで見ることができる。ただし、夜間開館日はそれぞれ異なるため、来場前には確認が必要だ。リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と桃戦」(〜8月23日)は8月7日、14日、21日。企画展「出光✕江戸博コレクションによる浮世絵展(仮)」(8月25日〜9月27日)は8月28日。常設展は8月7日、14日、21日、28日。なお、これらの展覧会は、会期中の土曜日は19時30分まで鑑賞可能となっている。

東京都江戸東京博物館の常設展示室 撮影:編集部

 日中働く方や、夏の暑さが苦手な方は、夜間開館をぜひ活用してみてはいかがだろうか。ただし、多くの美術館やギャラリーでは閉館の30分前までを入館締切と定めているため、足を運ぶ際は入館時間に注意をしてほしい。