2026.5.1

首都圏から日帰りで行けるアートスポット:那須編

首都圏から気軽に日帰りで行けるアートスポットを紹介。今回は栃木・那須高原のおすすめアートスポットをまとめました。 ※5月2日24時まで、すべての方に全文お読みいただけます。

板室温泉 大黒屋
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菅木志雄「倉庫美術館」

 日本を代表する現代美術作家・菅木志雄(1944〜)。その作品を常時展示するスペースとして2008年、板室温泉の大黒屋内に開館したのが「倉庫美術館」だ。倉庫のようにたくさんの作品を保管、展示したいという菅の思いと、国内外の人々にまとめて自身の作品を鑑賞できるスペースをつくりたいという前代表・室井の想いから倉庫美術館と命名されたのだという。ここでは、1980年代から現在に至るまでの作品およそ300点が展示されている。なお、鑑賞は予約制で、毎朝10時から菅が制作した5つの庭のインスタレーションも含めたツアーで鑑賞することができる。宿泊客以外も参加できるので、ウェブサイトを確認してみてほしい。

倉庫美術館 外観 写真提供:倉庫美術館
倉庫美術館 展示風景 写真提供:倉庫美術館

 また、特集記事「一度は泊まってみたい、日本のアートホテル・旅館」では、「大黒屋」の館内も紹介している。宿泊施設の1階にあるスペース「大黒屋サロン」では、栃木県宇都宮市出身で現在はベルリンを拠点に活動する美術作家・田幡浩一による個展「起こらなかった出来事」も5月31日まで開催中。絵画作品を軸に、フォトコラージュや映像作品などが30点が展示されている。

住所:栃木県那須塩原市板室856
開館時間:10時から約50分のツアーのみ(完全予約制)
電話番号:0287-69-0226
料金:770円

「N’s YARD(エヌズヤード)」

 「N's YARD」は、アーティスト・奈良美智(1959〜)による私設の現代アートスペース。作品をより身近に鑑賞できる場を国内に設けたいという奈良の思いから、2018年にオープンした。館内には5つの展示室が用意されており、絵画やドローイング、立体作品など奈良を中心とする現代美術家の作品が展示されている。ほかにも、奈良が長年大切に収集してきたレコードジャケットやオブジェなども収蔵されており、奈良が自ら展示構成を行っている。施設内の庭では季節の植物を楽しみながら屋外彫刻作品を鑑賞することも可能だ。

Photo by Mie Morimoto

 ほかにも、大きなコナラの木が窓からのぞく「コナラカフェ」も併設。ここでは、ハンドドリップ珈琲や奈良が絵付けしたN's YARDオリジナルの椀にて、無農薬抹茶を楽しむこともできる。メニューまでこだわりを持ってつくられているため、鑑賞の合間に立ち寄ってみてはいかがだろうか。

Miss Forest / Thinker ©YOSHITOMO NARA, 2017, Photo by Mie Morimoto

住所:栃木県那須塩原市青木 28-3
開館時間:9:50〜17:00 ※入館は16:30まで(カフェの営業時間も同様。ラストオーダーは16:30まで)
電話番号:0287-73-5711
休館日:火水(ただし11月3日は開館)、冬期期間(12月下旬〜翌年3月上旬) ※詳細はサイト内営業カレンダーを参照のこと
料金:一般・大学生 1500円 / 高校生 1000円 / 小・中学生 500円 / 小学生未満無料

「那須芦野・石の美術館 STONE PLAZA」

 建築家・隈研吾がデザイン・設計を担当した「石の美術館」。その建築は、栃木県那須町の特産である芦野石を用いて建造され、エントランスやメインのギャラリーには築100年の歴史ある石蔵が再利用されている点が特徴だ。2001年には、日本の石材建築作品として初めてInternational Stone Architecture Awardを受賞した。

那須芦野・石の美術館 外観 写真提供:那須芦野・石の美術館

 館内では、隈研吾による美術館建設の軌跡をたどる体験型エキシビションや企画展が実施されている。天気の良い日には、自然の素材に包まれたこの美術館を楽しみながらゆっくり過ごすのも良いだろう。

石と水のギャラリー 写真提供:那須芦野・石の美術館

住所:栃木県那須郡那須町芦野2717-5
開館時間:10:00〜17:00 ※入館は16:30まで(カフェは10:30〜16:00、臨時休業あり)
電話番号:0287-74-0228
休館日:火水(ただし、祝日の場合は原則開館)、年末年始
料金:大人 1000円 / 小・中学生 500円 / 小・中学生未満 無料

藤城清治美術館

 光と影の芸術を追い求める作家・藤城清治(1924〜)は、今年の4月17日に102歳の誕生日を迎えた。その表現の集大成が常設されている施設が、この那須高原にある藤城清治美術館だ。自然を生かした庭園のなかに佇み、館内は鑑賞者と作品が一体となる、まるで劇場のような仕立てが特徴だ。影絵作品に加え、藤城にとって過去最大サイズとも言える横幅6メートルの巨大水槽を利用した大作《魔法の森に燃える再生の炎》(2013)も展示されている。

藤城清治美術館エントランス 写真提供:藤城清治美術館

 同館は料金の設定もユニーク。今年は藤城が102歳を迎えたことにあわせ、「102歳以上のお客様」を対象とした特別料金も登場している。

住所:栃木県那須郡那須町湯本203-43
開館時間:9:30〜16:30 ※入館は閉館の30分前まで
電話番号:0287-74-2581
休館日:火(ただし、祝日の場合は開館)、年末年始、冬季メンテナンス期間
料金:一般 2000円 / 70歳以上 1900円 / 中学生以下(3歳以上)1300円 / 各種お手帳をお持ちの方 1300円 / 102歳以上 1300円