EXHIBITIONS

ル・コルビュジエの旅 -地中海から瀬戸内海へ-

高松シンボルタワー マリタイムプラザ ホール棟2階
2025.10.03 - 11.09

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 大成建設株式会社は、高松シンボルタワー マリタイムプラザ ホール棟2階で「ル・コルビュジエの旅 -地中海から瀬戸内海へ-」を開催している。

 同社は、20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエの理念「人を幸せにする建築をつくる」に共感し、1990年よりル・コルビュジエの造形作品を収集し理念の普及に努めてきた。本展では、同社が協賛する「瀬戸内国際芸術祭2025」の秋会期に合わせて、ル・コルビュジエが愛した海との関わりをテーマにした作品を特別展示。

 今回の展示では、ル・コルビュジエが終の棲家にした、地中海を見下ろす崖の上にあるカップ・マルタンの《休暇小屋》を原寸大フレームで再現。同社が開発した「T-WOOD® SPACE Light」(*1)を使用しており、ル・コルビュジエの設計思想にもとづく「モデュロール」(*2)を用いた空間のスケールを実物大で体験することができる。

 絵画作品《二人の浴女と漁網(複製)》では、ル・コルビュジエが海辺で過ごした夏の日々を思い起こし、浜辺で見つけた石や貝殻、木の根などの有機的な形を絵画に巧みに取り入れている。女性像を題材に、海をテーマと融合させることで、自然の豊かさを体感できるイメージへと昇華させた。

 加えて、建築模型や家具など、様々なコルビュジエの作品を展示。海をテーマとしたコルビュジエの創作活動の軌跡と想像の世界が紹介される。

*1──同社が独自に開発した、軽量な木質部材で構成されたユニットを簡易な工法で接合できる小断面製材軸組構法。人力による運搬と施工が容易にできることから、木材利用の推進と環境負荷低減にも寄与している。

*2──ル・コルビュジエがつくり出した独自の尺度。自然界のなかにひそむ黄金比は人体にも共通するとし、人体の寸法と黄金比をもとに建造物の基準寸法の数列が導き出された。人が生活するのにちょうど良い寸法として、コルビュジエはこの尺度を自ら設計する建築に導入した。