宋元仏画―蒼海（うみ）を越えたほとけたち

　京都国立博物館で、特別展「宋元仏画―蒼海（うみ）を越えたほとけたち」が開催される。

　平安時代後期から鎌倉時代にかけて、日本は中国から多数の仏教文物を持ち帰っており、宋元仏画もそのなかでも特筆すべき請来品のひとつとされる。これらの仏画は、きわめて高い水準の絵画技法と精神性を備え、寺院での礼拝や絵師たちの手本としてもちいられながら、日本の文化のなかに深く根付いてきた。

　本展では、日本国内に所蔵される貴重な宋元仏画を一堂に集め、制作地である中国の時代的・地域的文脈を踏まえつつ、その特色を多角的に紹介する。また宋元仏画を紐解きながらその魅力に迫るとともに、この絵画群を伝えてきた日本文化の国際性や包容力、多様性をあらためて見直す機会となるだろう。

　なお、会期中、一部の作品は展示替えが行われる。