「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展(スパイラルガーデン)開幕レポート。ライカの100年にわたる歴史を振り返る
東京・青山にあるスパイラルガーデンで、「ライカI」誕生100周年を記念した「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展が開幕した。会期は10月18日〜26日。

東京・青山にあるスパイラルガーデンで、「ライカI」誕生100周年を記念した「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展が開幕した。会期は10月18日〜26日。
本展では、ライカと写真文化の魅力にあらためて触れる機会として、ライカの100年にわたる歴史を振り返るとともに、写真を通じて深い絆で結ばれた植田正治と福山雅治による写真展、さらに「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード」受賞の世界的写真家による作品展示が行われている。なお本展は、今年世界の主要5ヶ国の都市(ドバイ、ミラノ、ニューヨーク、上海、東京)を巡回しており、東京会場はその最後の舞台となる。

起業家のエルンスト・ライツ2世(1871〜1956)が、35ミリ判カメラの量産に踏み切ったことが、ライカの歴史の一歩目となる。1925年、ライプツィヒで開催された春季見本市で発表されたものが「ライカI」。35ミリ判の小型で軽量なカメラである、初の「ライカ」が世に出た瞬間であった。このライカの登場により、写真撮影は日常生活に普及していくこととなる。本展では、ライカの足跡におけるひとつのマイルストーンである「ライカI」誕生の礎となった試作機「ウル・ライカ」やプロトタイプ「ライカ0型」が紹介されている。


さらに、ライカの歴史とともに生まれた数々の貴重なカメラも紹介される。会場にはエリザベス女王のために製作された「ライカM6」プロトタイプや、Apple社で主要製品をデザインしてきたジョナサン・アイブとマーク・ニューソンが手がけ、世界に1台だけ製作された「LEICA M for (RED)」、1937年5月に火災炎上した飛行船「ヒンデンブルク号」の事故現場から発見された「ライカⅢa」、ピュリツァー賞を受賞した報道写真家・沢田教一が愛用していた「ライカM2」、戦場でフォトグラファーの命を救ったカメラなど、ライカの歴史を語る上で重要な鍵となる銘品が一堂に会している。

