「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」(国立新美術館)開幕レポート
国立新美術館で、1989~2010年のあいだに生まれた日本の美術表現を多視点的に俯瞰することを試みる展覧会「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」がスタート。会期は12月8日まで。

東京・六本木の国立新美術館で、1989~2010年のあいだに生まれた日本の美術表現を多視点的に俯瞰することを試みる展覧会「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」がスタートした。同展は、国立新美術館と、アジア地域におけるパートナー美術館である香港のM+との協働キュレーションにより開催されるものであり、キュラトリアル・ディレクターをドリアン・チョン(M+アーティスティック・ディレクター、チーフ・キュレーター)が、キュレーターをイザベラ・タム(M+ビジュアル・アート部門キュレーター)、尹志慧(国立新美術館主任研究員)が務める。
1989年の日本では、昭和天皇の崩御によって平成がスタート。また海外では、冷戦体制が終わり、さらにはベルリンの壁が崩壊するなどといった節目の年であり、人やものが行き来するグローバル化の始まりとも言えるような新時代が到来した。同展では、東日本大震災が発生した2011年より前までをひと時代ととらえ、日本国内のアーティストや、同時代の日本に影響を受けた海外アーティストらを取り上げることで、この変化に富んだ時代を見つめ直すことを試みるものとなっている。
参加アーティストは、会田誠、マシュー・バーニー、蔡國強、クリスト、フランソワ・キュルレ、ダムタイプ、福田美蘭、ドミニク・ゴンザレス=フォルステル、デイヴィッド・ハモンズ、ピエール・ユイグ、石内都、ジョーン・ジョナス、笠原恵実子、川俣正、風間サチコ、小泉明郎、イ・ブル、シャロン・ロックハート、宮島達男、森万里子、森村泰昌、村上隆、長島有里枝、中原浩大、中村政人、奈良美智、西山美なコ、大竹伸朗、大岩オスカール、小沢剛、フィリップ・パレーノ、ナウィン・ラワンチャイクン、志賀理江子、島袋道浩、下道基行、曽根裕、サイモン・スターリング、ヒト・シュタイエル、トーマス・シュトゥルート、束芋、高嶺格、フィオナ・タン、照屋勇賢、リクリット・ティラヴァニャ、椿昇、フランツ・ヴェスト、西京人、山城知佳子、やなぎみわ、柳幸典、ヤノベケンジ、米田知子 など。
