2026.6.24

第4回「Tokyo Gendai」がパシフィコ横浜で開催へ。今年の見どころは?

現代美術に特化した国内最大級の国際アートフェア「Tokyo Gendai」が、9月11日から13日までパシフィコ横浜で開催される。

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 現代アートに特化した国際アートフェア「Tokyo Gendai」の第4回開催概要と出展ギャラリーが発表された。今年の会期は9月11日〜13日。会場はパシフィコ横浜で、招待客向けプレビューおよびヴェルニサージュは9月10日に行われる。前売券は7月1日より販売開始予定だ。

前回の会場風景

 2023年の初開催以来、日本と海外のアートシーンを結ぶハブとして存在感をじょじょに高めてきたTokyo Gendai。今回は日本、欧米、アジア、オセアニア、南米からギャラリーとアーティストが集結。63のギャラリー(6月24日時点)を「Galleries」「Hana ‘Flower’」「Eda ‘Branch’」「Miki ‘Trunk’」「Tane ‘Seed’」の5セクターに分け、国際的に著名なアーティストの代表作から、最前線で活躍する若手アーティストまで幅広い現代美術を紹介する。

Galleries

 基幹セクターとなる「Galleries」には、Pace Gallery(ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、ジュネーヴ、 ベルリン、ソウル、東京)、Sadie Coles HQ(ロンドン)、Gana Art(ソウル、ロサンゼルス)、セイソン&ベネティエール(サン・テティエンヌ、ルクセンブルグ、パリ、ジュネーブ、ニューヨーク、リヨン、パネリ、東京)といった国際的に展開するギャラリーのほか、国内からはKOTARO NUKAGAタカ・イシイギャラリーTARO NASUspace Unア・ライトハウス・カナタなどが出展。

 タカ・イシイギャラリーはニューヨークを拠点とするアーティスト、アダム・ペンドルトンの新作を厳選して展示。あわせて、伝統的な民芸のモチーフに着想を得た長沢楓の絵画作品も紹介する。TARO NASUは田島美加、ブノワ・ピエロン、ライアン・ガンダーをはじめとした国内外の作家によるグループ展を開催。space Unはセネガル、カメルーン、ナイジェリア、ジンバブエ、ルワンダ出身の著名なアーティストや新進気鋭のアーティストたちの作品を通じて、アフリカ大陸を横断する地図のようなブースを展開する。

ステファン・ブルッゲマン《Island painting (search sun) 》(2025) Courtesy of Artist, KOTARO NUKAGA
ブノワ・ピエロン《Steiner》(2026) ©Benoît Piéron Photo by Keizo Kioku Courtesy of TARO NASU
アダム・ペンドルトン《Untitled (Days) 》(2026) © Adam Pendleton Photo: Elizabeth Bernstein Courtesy of Taka Ishii Gallery

Hana “Flower”・Eda “Branch”

 若手・中堅作家に焦点を当てる「Hana “Flower”」では、CON_による山中雪乃の個展ブースや、Yutaka Kikutake Galleryによる白簱花呼と森夕香の新作展示などを実施。Yoshiaki Inoue Galleryはパトリシア・ピッチニーニ、太郎千恵藏、中辻悦子、北川宏人の作品を展示し、ポストヒューマニズムの概念を多角的に展開するという。

山中雪乃《open》(2025) Courtesy of Artist and CON_
森夕香《Night Gust》(2025) Photo by Osamu Sakamoto Courtesy of Yutaka Kikutake Gallery

 また海外からはLett Thomas(オークランド)とW-Galería(ブエノスアイレス、プエブロ・ガルソン)が出展。Lett Thomasはザック・ラングドン=ポールの作品群を展示し、W-Galeríaはマックス・ゴメス・カンレを個展形式で紹介する。

ザック・ラングドン=ポール《Another World Inside This One (Oak Windsor Chair)》(2026) Photo: Sam Hartnett Courtesy of Lett Thomas

 さらに、美術史的に重要な作家やテーマ性のある展示を紹介する「Eda “Branch”」では、一穂堂ギャラリーによるグループ展や、みぞえ画廊による彫刻家・豊福知徳の個展などが予定されている。

泉田之也《積層オブジェ》(2024) Courtesy of Ippodo gallery Tokyo

Miki “Trunk”

 今回の大きな特徴となるのが、新設セクター「Miki “Trunk”」だ。このセクターは、写真やドローイング、版画など紙を媒体とする作品に特化し、日本の視覚文化を支えてきた紙の表現に焦点を当てるもの。参加ギャラリーには、BANGKOK CITYCITY GALLERY(バンコク)、Revolver Galería(ブエノスアイレス、リマ)、John Szoke Gallery(ニューヨーク)などが名を連ねる。

 BANGKOK CITYCITY GALLERYは現代美術の文脈において写真や映像を扱うミティ・ルアンクリタヤー、ハリット・スリッカオ、アピチャッポン・ウィーラセタクン、チャンタナ・ティプラチャート、タナチャイ・バンダーサックなど5人のタイ人アーティストの作品を展示。Revolver Galeríaはテキストや表面、印刷物の変容をテーマとして、ホセ・ルイス・ルティナットとジェリー・B・マーティンの2人のアーティストによるブースを展開する。

ミア・リュウ《Blue and White Tarp》(2022) Courtesy of UP Gallery and Artist
パブロ・ピカソ《B0908 La Pique》(1959) Courtesy of John Szoke Gallery

Tane “Seed”

 前回は実施されなかったデジタルアート部門「Tane “Seed”」が今年は復活する。NFT、映像、アニメーション、AR、VR、ゲームなどを扱う同セクターでは、台湾のギャラリーとアーティストを特集する特別プロジェクトを実施する。

FAMEME《Fancy Fantasy!》(2024) © FAMEME. Courtesy Chi-Wen X MOV Collection

 TAEX(ロンドン)は、マリーナ・アブラモヴィッチのアバタープロジェクト、ケビン・アボッシュによる合成写真シリーズ「Goldfish」、フランチェスコ・ディサによる機械の想像力をテーマにした哲学的な作品を紹介。Chi-Wen(台北)はFAMEME(余政達 / ユ・チュンタ)による消費社会が生む「偽りのロマンス」を描く《Fancy Fantasy!》を展示する。

黒川良一《oscillating continuum》(2013 Artworks © RYOICHI KUROKAWA Photo courtesy of Studio RYOICHI KUROKAWA Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art

 また国内からはTakuro Someya Contemporary Art が、音と映像、データと物質の間を行き来し、鑑賞者の 身体を体験の一部として取り込む黒川良一の作品を展示する予定だ。

 フェアディレクターの高根枝里は、Tokyo Gendai について「何世紀にもわたり芸術をかたちづくってきた様々な手法と、未来を切り拓く新たな創造の試み、その双方に開かれた場を提供している」とコメント。共同創設者のマグナス・レンフリューも、同フェアが日本が世界のアートマーケットにおいて重要な役割を果たしているとしたうえで、「日本の現代アートの幅広さと卓越したクオリティを体験いただくために設立された使命をさらに前進させたい」と意気込みを語っている。

 なお今回は前回に続き、株式会社三井住友フィナンシャルグループがプリンシパルパートナーとなるほか、ディオールがオフィシャルプレミアムパートナー、ペリエ ジュエがオフィシャルシャンパーニュパートナーとなる。