2024年 世界美術品市場の規模は約8兆3600億円。世界と日本、真逆の傾向
アート・バーゼルとUBSによる「The Art Basel and UBS Global Art Market Report」の2025年版が発表。これをもとに、昨年の世界の美術品市場を振り返る。

アート・バーゼルとUBSが毎年発表している「The Art Basel and UBS Global Art Market Report」。その2025年版によれば、昨年の世界の美術品市場は引き続き調整局面にあり、売上高は前年比12%減の推定575億ドル(約8兆3600億円)となった。
2021年から22年にかけてパンデミック後の急速な回復を見せたものの、23年以降は高額帯市場の縮小により減速が続いている。とくに1000万ドル超の美術品の取引件数が大幅に減少したことが、総売上の押し下げ要因となった。いっぽうで、より手頃な価格帯の市場は引き続き活発であり、昨年の全体取引件数は前年比3%増の4050万件に達した。
