「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」開幕レポート。隠された画家たちの思考や制作の過程に注目
スウェーデン国立美術館の素描コレクションより、ルネサンスからバロックまでの名品を選りすぐって紹介する展覧会「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」が国立西洋美術館でスタートした。会期は9月28日まで。

国立西洋美術館で、企画展「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」がスタートした。担当学芸員は中田明日佳(国立西洋美術館 主任研究員)。
スウェーデンの首都・ストックホルムにあるスウェーデン国立美術館は、同国王家が収集した美術品を基盤とする世界でもっとも古い美術館のうちのひとつ。素描(デッサン・ドローイング)とは、木炭やチョーク、ペンなどを用いて対象の輪郭、質感、明暗などを表現した線描中心の平面作品のことで、同館の素描コレクションは、世界規模で見ても質・量ともに充実したコレクションとして知られている。
本展は、そのコレクションより、ルネサンスからバロックまでの名品を選りすぐって紹介する展覧会だ。素描は環境の変化や光、振動の影響を受けやすいという理由から、海外で所蔵されている素描作品を日本国内で公開することは通常困難なことでもある。そのため、同館コレクションがまとまって来日するのは本展が初の機会になるという。会場では81点の素描作品に加え、国立西洋美術館が所蔵する関連作品3点が展示されている。

