2025.12.9

青木淳+リチャード・タトルの二人展「ほぼ空」が東京オペラシティで開催。互いの領域を横断し場をつくる

リチャード・タトルと青木淳による二人展「ほぼ空:青木淳+リチャード・タトル」が、東京・初台の東京オペラシティアートギャラリーで開催。会期は2026年7月18日〜9月23日。

「青木淳+リチャード・タトル」展覧会プラン 2025
前へ
次へ

 美術家のリチャード・タトルと建築家の青木淳による二人展「ほぼ空:青木淳+リチャード・タトル」が、東京・初台の東京オペラシティアートギャラリーで開催される。会期は2026年7月18日〜9月23日。

「青木淳+リチャード・タトル」展覧会プラン 2025

 リチャード・タトルは1941年米・ニュージャージー州生まれ。1960年代後半からミニマル・アート以後の彫刻やドローイングの可能性を拡張してきたアメリカを代表する現代美術家のひとりだ。小さな素材やかすかな形態、繊細な色彩によって、見ることそのものの経験を根底から問い直してきた。

 青木淳は1956年神奈川県生まれ。青森県立美術館、ルイ・ヴィトン表参道店などを手がけた、日本の現代建築を代表する建築家のひとりだ。人それぞれが持つ異なる価値観や速度を許容し、自由なふるまいを受け止める場としての建築をつくることに重きを置いてきた。

 本展は、タトルの美術作品と青木の建築が持つ、互いの領域を横断する親和性に着目して企画されるもの。「光」と「空気」という、いずれも世界を満たす要素に喩えられる両者のアプローチを重ね合わせ、開放的で愉快な空間を立ち上げることが試みられる予定。東京オペラシティアートギャラリーの空間の潜在力を、美術と建築の双方向から引き出すことが大きな見どころとなりそうだ。

「青木淳+リチャード・タトル」展覧会プラン 2025

 なお、本展と同時に「青木淳が選ぶコレクション|収蔵品展087 寺田コレクションより(仮)」も開催予定。青木のキュレーションによる同館コレレクション展で、建築と美術を架橋するように、新たな視点と空間との関わりのなかで、全展示室がゆるやかにつながるように展示が構成される予定だ。

野又穣 崇高なる空 II-5 1991