2025.10.16

ダムタイプ“幻の作品”『2020』が待望の初演へ

2026年1月にリニューアルオープンから10年となるロームシアター京都。同館で、ダムタイプにとって2002年以来の新作パフォーマンス『2020』が待望の初演を迎える。

ダムタイプ『2020』 撮影=福永一夫

 2026年1月にリニューアルオープンから10年となるロームシアター京都。同館で、ダムタイプの新作パフォーマンス『2020』が待望の初演を迎える。

 ダムタイプは1984年の活動開始以来、複数のアーティストが参加する集団によるコラボレーションで作品を制作。プロジェクト毎に参加メンバーが変化し、ゆるやかな共同体により制作される作品は、既成のジャンルにとらわれない、あらゆる表現の形態を横断するマルチメディア・アートとして国内外で発表されている。主なパフォーマンス作品には、『pH』(1990年初演)、『S/N』(1994年)、『OR』(1997年)、『memorandum』(1999年)、『Voyage』(2002年)などがある。

 また展覧会としては2018年に個展「DUMB TYPE | ACTIONS + REFLECTIONS」がポンピドゥー・センター・メッスで、その後19年から20年にかけて東京都現代美術館で開催された。22年には坂本龍一を新メンバーに迎え、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館で新作インスタレーション《2022》展示。同年、ハウス・デア・クンスト(ミュンヘン、ドイツ)で個展。23年にはヴェネチア・ビエンナーレ帰国展「ダムタイプ|2022: remap」をアーティゾン美術館で開催したことは記憶に新しい。

 本作『2020』は当初、2020年3月にロームシアター京都サウスホールで初演される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止。同年10月には同会場にて『2020』記録映像上映会が開催されたのみで、有観客での上演は行われてこなかった。ダムタイプの拠点である京都で待望の初演となる今回、大きな注目を集めることは間違いなしだ。なお上演は26年12月が予定されている。